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街より低く
花はこぼれ
音になり
蛇になる


ひとつの手首
四つの手
ひとつの花を
廻している


火をくすぐると
飛ぶ子たち
どこで誰に
会いにい　.... 音のない息の浪が
寄せている
ひとつの曇の裏ごとに
くちびると闇はわだかまる


補色の先へ向かおうとする
水の上にしか映らぬ鳥
冬に軋る
冬は軋る


影の斜　.... 手首をすぎる風の先に
向かい合う双つの枯れ木があり
雨に雨を降らせている



夜が増すごとに
熱は辺をゆく
遠くも近くも　ただ打ち寄せる

朝の裾が笑い
見えな　.... 音の闇があり
むらさきがあり
白い泡を染め
闇を抜ける


夜の会話が屋根を歩き
窓から入り
まばたきに驚き
再び出てゆく


夜に咲く花と脇道
小さく手を振る気　.... だらしない服が
花のように香る
からだの線が
浮かんでは消える
あなたは
無言にたなびく


降る曇
くちびる
とじたまなこ
うしろあたま
ひとつかがやく
　.... 日々過ぎて無言の声の荒れ様に｛ルビ正常＝まとも｝なものの異常さを知る



つながりは有るのに無いも同じことそのままでいるひとりしている



咆哮の色もかたちも変　.... 遅れて響く真昼の音が
午後をゆらりと追いかける
畏れのかたち
雲に去られた
空のかたち


緑と金が
ひらいては呼ぶ
空の端　地の辺に
呼び覚ます
呼び覚ます　火
　.... 夜の硝子
朝の氷
はやく溶けるのは
（指）


祭壇の上
振り払われた火
煙の行方は
（川底）


ひとつ
かけらが降る
ふたつめは
（手のひら）


　.... 雨から雨へ
飛びつづける声
かすかにまだらに色褪せながら
遠く遠く張られる弦に
願いのようにふるえ伝わる


にじみ　ひろがり
蒼く猛り
たわみ　ゆがみ
灰にさざめき
ひ　.... 　　　　ライラックの関節
　　　　樹脂の花
　　　　石鹸の羽
　　　　咲き誇る



　　　　手も足も
　　　　沼のもの
　　　　たたきつけられる煙


　　.... 寝床につく一歩手前で
眠ってしまった鈍色の子ら
夢のなかに置き忘れてきた
好きで好きでたまらないものを
とんでもない寝相のままさがしにいく



めざめてはねむり　ふえてゆ　.... 土に倒れた鉄の飾りに
剥がれた壁のかけらは積もり
錆の網目にふちどられてゆく


誰も住むことのない家が
はじめからそのために建てられたかのように
灰と緑にとけこんでいる
　.... 粒の柱が降りてくるころ
銀はかたちを変えつづけ
ほどけるようでほどけずに
そろえた両手を羽とは逆に
ゆっくりゆっくりのばしている



惑いは惑いにはばたいて
飛び立つことさ　....
たちばなまことさんの木立　悟さんおすすめリスト（13）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜へ＿海へ- 木立　悟自由詩511-12-3
ひとつ＿つづく- 木立　悟自由詩609-4-10
呼鐘- 木立　悟自由詩508-9-13
時と夜- 木立　悟自由詩1608-8-18
海辺- 木立　悟自由詩1108-7-12
共振- 木立　悟短歌1007-11-20
緑と金- 木立　悟自由詩1007-6-3
問い（応え）- 木立　悟自由詩807-2-22
声＿めぐる＿声- 木立　悟自由詩406-6-17
ノート（３２Ｙ・１.１２）- 木立　悟未詩・独白405-10-22
_ノート（さがしに）- 木立　悟未詩・独白405-5-2
振景- 木立　悟自由詩405-4-27
銀と柱- 木立　悟自由詩304-12-2
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