夜ふけに眠れなくて
理由もないのに
涙が流れ出してしまう事がある
それもこれも
人間だからさ
理由なんてなくても
泣いてしまうんだよ
もしかしたら
長く生きてきたから
涙腺を ....
美しい
貴女に呪いをかけたいな
どんなときでも私を好きって
水溜り
アメンボの波浮かんでる
まるで世界が変わるきっかけ
傷ついて
三日月尖って空高く
心が鋼という嘘も知る ....
ちぢれた{ルビ髪=かみのけ}が肩にかかり、
そのひとみは幻のようにとおくを見つめ。
装うこともなく、荒れた手は、
彼方のなにものかを追うようにかすかに持たげられる。
偉人を生みおとした晩に ....
木立の緑が揺れている
私は冷たい虚を飼って
鉛の監獄から眺めている
気だるく憂鬱な昼下がり
空は一面の灰色模様、
風はもう絶えず吹き
荒れ果てた街並みが
ぱたんぱたんと倒れていく
....
膝小僧の陰で肘小僧も生きていた。
僕の弟は2人じゃなくて4人だった。
うつくしい手触りを
決して通りすぎないこの指先のように
僕は詩をみつけていきたい
その全てが言葉にならなくてもいい
全てを憶えていなくてもいい
指先が指先を保ち
ふいに触れたものに
....
ああ 風が吹く
空気、気圏水面の冷気に触れ
含む熱、適度に放散し
この大地に
秋という季節を刻んでいく
遠い昔から今の今まで
高く天に青、打ち広げ
)地球、太陽から遠去かり始め
) ....
地球から外へ脱出したい
毎日毎日が息苦しい
嫁を貰った
子供ができた
子供は大きくなって
おとうさんが死んだら
ちゃんと葬式だけは
してあげるから
と言ってくれた
なんて出来 ....
言葉にはできないものがある
言葉からは洩れるものがある
その溢れ落ちた得体の知れないものを
掴みどころのない感情を
何とか伝えようと
何とか形にしようと
何とか掬い取ろうと
名も無き詩人 ....
君を追いかけて
追いついて振り返らせて
謝るからさ
明るい笑顔を見せてよ
騙そうとしたわけではないし
冷たくなったわけでもないんだ
動きはじめた運命の歯車が
ただただミシミシと音 ....
太陽。日ざし。朝。鳥の声。鳥の姿。新聞配達のオートバイ。園児達。お母さんが主婦に帰る。郵便配達のオートバイ。宅配のトラック。昼休みの鐘。木々のざわめき。帰宅する学生。さよならの挨拶。夕暮れ。夕食とその ....
あー眠たい。
昨日は飲み過ぎちゃって、頭の神が神神するわ(こうなったのは、偶然だけど、残しているのはわざとだよ、だって面白いんだもん)。
この変換、面白い。神が神神するってどんな状況?
見て ....
雨音ひとつ、ふたつ、ノイズのようで、
ふっているのかしら、
降っていないのかしら。
雨音ひとつ、ふたつ、シャコンヌみたいに、
ひらけば、触れられる、
窓のそと。
雨音、ひとつ、 ....
夜中に蚊が飛んでウルサイヨ
殺してやる
近づいてくると
スマホの明かりをたよりに
何度もはたき殺そうとしたけど
無理
あっ
蚊が嫁さんの顔に止まった
血を吸っている
隙あり
そ ....
ラグビーボール、さつま芋、焼き芋たべたいな。
大学芋もいいし、スイートポ、あ、トライ見逃した。
恋割れた悲しい夜に稲光り
名月をよごしてごめんと淡い雲
失恋に馴染まないよう柿を食う
牛乳を飲み干す高い空見上げ
オリオンをよるの真水のようにのむ ....
わたしの時間はあのときから
すっかり止まってしまったんです
そして悲鳴は
とっくにわたしの絶望をふみしめて
わたしはあたまが空っぽだから
からだじゅうを毒で塗り固めているんで ....
人人人
人ばかりです
人間の社会ですから無理ないです
電車は人でいっぱい
駅のホームも人でごった返し
いい加減うんざりです
駅の階段を人が雪崩のように先を
急ぎます
雪崩に ....
愛なんて嘘だけど
でもとても綺麗な嘘なんです
また人生も嘘だけど
でもとても美しい嘘なんです
だから悩まなくていいのです
愛だって人生なんてみんな嘘なんだから
愛や人生に悩む必 ....
一人、枯野を駆ける
つまり、
蛇の心を、知るか?
おそらくその心に
なんの悪意もなく
あすに向かう希望の光が
灯っているにしても
一人っきりでは生きられない
愛すること ....
雨が盛んに降っていた
暗い空から降っていた
俺の心は憂鬱に
蒼く震えるネギ畑、
踏んづけながら
進んでいた
何処にも行けないと知りながら
それでも踏んづけ進んでいた
)この嵐の果て ....
ひっそりと静まりかえっていた
台風前夜の市街
もしかしたら明日には
街中が粉々に砕け飛んでいるかもわからない
不安と胸騒ぎ
備えたい
備えたい
食べ物
飲み物
車のガソリ ....
[やあ]
[なんだ?]
森はもう
こんなに涼やかに
静まり返っていたのか
[なあ]
[なんだ?]
此処に来ると、
君たち樹木の我慢強い無言の意識を感じるんだよ
僕の脳裡に ....
ああ、どんなにはっきり知りたいのに、どうしても知りえない。どうしても確かめたいのに、どこにもそれは明かされない。くらく苦しいばしょへと、ああ。あなたは降りてゆくのね。
そこで、天が降りるよう ....
思い出は胸の奥でセピア色。
夏休みのドリルに溢した麦茶の色。
恋割れた 悲しい夜は
ひとふたり つみによごす
このむねの 黒さがいやで
牛乳を むねにこぼすの
牛乳を よるのむからさ
かまわずに 消えてほしいの
かいわない 冬の静か ....
夜がへのじに曲がり出す時、
睡眠薬はいつもの位置で
意識が遠退くその前に
僕は独り在ることの
覚悟と記憶を反復する
今日の夕暮れは見事だった
作業所で君と何気なく話せて良かった
逢え ....
緯線、経線、メロンパン。
惑星はベーカリーにて焼き上がる。
君が好き
の、
なかに
キスしたい
とか
いやらしいこと
もっといやらしいこと
それ以上にいやらしいことをしたいっていう
エッチな気持ちが入っているかどうか?
正直に答えると、
....
切り立った
山の岩場に転がった
死体の色した茜に空燃え
夢は夢、叶う月夜に散歩路
夢しぐれに泣く
瓦斯灯の街
御空につながる
血けぶる鷹の眼
霧けぶる
枯野に棄て去 ....
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