なつぐも
{引用=―エミリ・ディキンソン " AFTER a hundred years --"に基づく―}

ともだちがだれもいなくなったとき
わたしはその野原にいき ....
閉じた目をあけたとき
私は一個の月となり
孤独な三日月の
寒さに凍えたのでした

ふるふる震える
突き刺さった星の旗は
悲しみから遠く離れて
無関心なあの丘の上で
風に吹かれ ....
  
  
  
  君と僕が出会った時は
  
  深い冬の中だった。
  
  そしてそれは、若き君の晩年。
  
  
  「 あの子を、最後までお願いします 」
  
 ....
最寄りの駅から電車に乗る。自宅から車で七八分の距離に最寄りの駅はあった。JR線沿いの市街。
地方にはどこにでもありそうな駅周辺の風景。
車は近辺の有料駐車場に停めた。
どうせなら自家用車で東京へ ....
牛になって

風にふかれながら

草原を食べていたい



できれば

あなたとふたりきりがいい
桜がことしも咲いてしまう

つまらない年中行事だと思おう

そう思わないと惨めだから


あなたは全然あってくれない

海ふかくもぐりこんでは

たまに息継ぎしにくるだけだ

 ....
詩が書けるヤツはドンドンアップすればいい。
ネット以前だったら新聞・雑誌に投稿しても、
選考するヤツの目にとまらなければ早々と水子にされる。
出版業者に頼んでみても「字が書けない脳性マヒの少 ....
 低気圧が近付いてゐる午後。

 少年が鉛筆を削つてゐる。

 室内に、新しい芯の匂ひが満ちる。

 「隆、下りてらつしやい」

 と、羊羹を切り終へた母の声が階下から聞こ ....
  
  
  
  人間もね
  
  好きな事をする為に
  
  生きて良いの。
  
  
  枝の桜だって
  
  人の顔色を見ながら
  
  咲くわけではな ....
魚で占って
川面は
桜の花が
ハラリ ハラリ
ぬめぬめの
肌に
ツルリと
ぬめって
ひょうたん
ヒョッコリ
川面に
落ちた
アイ アイと
鮎と
間違い
ナマズが
パ ....
もうすっかり春になりましたね
今日は風が強いです
咲いたばかりの桜の花が
ゆらゆら大きく揺らいでいます

 ■□

私は街を周回していた
人波物凄い都市だった
(流れに乗り遅れたら、 ....
新宿通りと靖国通りが

架橋のしたでつながると

青梅街道になるって

平野の川みたいでおもしろいな

あの辺りや

歌舞伎町や新宿X丁目や

都庁まわりが

ひとが住んで ....
{引用=   青空が好きです。
}
青空。

あれは欠けてしまった心だ、
心の欠けらなのだ、
重力のようにわたしを惹き、
幼子の瞳のように影を呑むのだ、

どこにも行けないという幻肢 ....
野菊が 弾く
露の 散弾
衝動に 燃ゆ
火種は 雨

戻れぬ 時に
靴を 埋め
針が さした
五時へ ゆく

はや 暮れぬ
静止を 集め
野菊は いま
一言を 持つ

土 ....
{引用=(*筆者より――筆者が本フォーラムでの以前のアカウントで投稿した作品はかなりの数になるが、アカウントの抹消に伴ひそれら作品も消去された。細かく言ふと二〇一五年十二月から二〇一七年二月までの間に .... 物が増えていく
片づけをしなければ
部屋の空気が淀んでしまう

いつも掃除をしていれば
片づけようとすんなり思える

要らないもの捨てる勇気
思い切りのよさが必要

感謝しながら
 ....
市ヶ谷から四ッ谷のあいだに夕陽をみつけた

そのまわりが虹でぐるぐるいってた

あなたに電話したのだがでたのは子供だった


いっしょにパトカー乗ろうね

ピーポーピーポーピーポーピ ....
今日の平板を飼い慣らし
明日への傾斜を生きる私は
もう何十年もの間口を開いたことがない
者であるかのようだ

赤く燃える早春の夜空
ゴオゴオと鳴る遠い街並み

いったい出口は常に入口だ ....
ある日少年が目覚めてみると 
背中に翼が生えていました


とても大きくて重そうな翼です


少年は空を自由に飛びまわることが夢でした
なので嬉しくてうれしくて
早速その翼を羽ばたか ....
最期は自分らしく
過ごしたいんです、だから

テレビの向こうで
透明な声

自分の最期くらい
自分で決めたいと
彼女の声は
静かで揺るぎない

そうかな
私は食事の手を止めて
 ....
愛情なんて見えないものより
セックスなんてよくも悪くも見えるものに
バカみたいに本気になってたあの頃

一組の男と女から
家族の歴史は始まり
愛情なんて見えない筈のものが
段々に見えてき ....
この忌々しい
憎しみに満ちた
いつも苛立っている
人生を棄てたい夜もある。

そっと、だ。

人も、仔猫も、眠るコタツで
ここからはじまる春の風に寂しさが
青ざめていくのだと ....
静止した 夕ずつを
灰の妖雲が 覆う
静寂が 孤独な
姉妹のように ひろがる

暗い空の 水脈から
垂直に 降る雪は
地に落ち 鬼火になり
辺り一帯 埋め尽くした

人は こんなに ....
薄暗い影の縁に
取り込まれて
居た、
なんだったかな
何処だったかな
宇宙の窪みに
休らって
然るべき場所に確保され
ふんわりと明るみ目覚めた
午前二時半

薄暗い影の縁に
わ ....
日々の営みの裏側に潜む、恐れと、焦り、憤りと、欲望、妬み、優しさと、誠実、義務と、運命。それらの幻影また破片と記憶。
列車は無表情で人を乗せ、人は自分自身を背負い、それぞれの駅で降りてゆく。
日没 ....
高台に建つ新居

気に入った場所に
建てることが出来た

部屋の明かりを消せば
夜景が更に綺麗に見える

風呂からも夜景が見える
よく見えるように
工夫を凝らした

昼間陽が入 ....
窓から
射しこむ
ひかりに揺れる
小さな寝顔のうえで
未来がうず巻いている

シエスタ
君は宝島を見つけたのか
シルバー船長や
オウムのフリント
うず巻く海原を越えて
高らかに ....
たとえ
どんなに足が遅くて
地味にコツコツ歩いていても
一度に雲行きがあやしくなって
その内にザァザァ降ってきたら
たちまち道はぬかるみ
傘の用意がなければずぶ濡れの人生なのさ

たと ....
夕焼けが生まれる音を
僕は確かに聴いたんだ
君という名前の音楽が
呆れた顔で笑っている
薄暗いトンネルを抜ければ
明るい陽差しが待っている

トンネルの向こうに
理想とする現実がある
徐々に見え始める

闇は続かない
抜け出せばそこは
光溢れた場所

トンネルを出る ....
立見春香さんのおすすめリスト(300)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
なつぐも_他二篇――エミリ・ディキンソンの詩篇に基づく(再掲 ...- 石村自由詩18*19-4-19
ハムエッグの月- 秋葉竹自由詩1019-4-11
【_プラネタリウムの夏の空_】- 豊嶋祐匠自由詩3*19-3-31
最寄りの駅から- こたきひ ...自由詩519-3-31
戦争- ねむのき自由詩1419-3-31
海ふかく- ペペロ自由詩319-3-30
ネット詩再考- ナンモナ ...散文(批評 ...14*19-3-28
室内- 石村自由詩21+*19-3-24
【_あるがまま_】- 豊嶋祐匠自由詩2*19-3-21
到彼岸- ナンモナ ...自由詩2*19-3-21
春の夢- ひだかた ...自由詩519-3-21
新宿、虚無のふり都市- ペペロ自由詩319-3-20
青空(改稿)- 新染因循自由詩419-3-19
野菊- ルラ自由詩4*19-3-18
旧作アーカイブ2(二〇一六年一月)- 石村自由詩13*19-3-18
部屋の片づけ- 夏川ゆう自由詩519-3-9
危険な夕陽- ペペロ自由詩419-3-9
ループ- ひだかた ...自由詩519-3-8
あの頃少年は、行こうと思えばどこへだって行けるって頑なに信じ ...- 涙(ルイ ...自由詩419-3-8
エンドロール- umineko自由詩3*19-3-8
愛情なんて見えないものに- こたきひ ...自由詩519-3-8
ありえない、くそったれの夜にも- 秋葉竹自由詩1219-3-7
- ルラ自由詩7*19-2-24
夢の底(改訂)- ひだかた ...自由詩619-2-24
晴天の後の雨、傘はいらない。- あおいみ ...自由詩319-2-24
夜景が見える新居- 夏川ゆう自由詩419-2-23
午睡の刻- 帆場蔵人自由詩319-2-23
雨が降らなければ地は潤わなくて- こたきひ ...自由詩519-2-22
恋は生きもの- 水宮うみ自由詩3*19-2-21
トンネルの向こう- 夏川ゆう自由詩419-2-16

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