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群れを離れたコヨーテなら
後足の
仕留め損ねた獲物に嚙まれ
血を流し続ける傷など舐めるな

私はお前の獲物ではない
まして谷底の
河原の土に掘られた巣穴に
敷かれた生暖かい毛 ....
現の日常の表層が
呆気なく転覆される
その瞬間、
異界の地に
熱風吹き荒れ
在るものすべて
銀の粒子となり
交わり躍り離反する
(広がる広がる光の海!
降って来る降って来る死者の群れ ....
線路はどこまでつづくのか
トンネルの向こうに
白い世界が見えるが ちかづいてくると
どうやら画布だ トンネルの出口は大きな世界地図で塞がれている
列車は べつだんなんのアナウンスもなく 地図に ....
西陽が腹にあたって
あたたかだ
ぬくもりだ
猫たちも
丸くなり円くなり
手をのばして
その陽射しをひとつ
棘の無い冬をひとつ
あのひとの笑みをひとつ
すべてひとつずつだけだ
取りす ....
短文はむずい。

一歩間違うとくどくなるし、
上手く流すと受け狙いだし、
短文も書く必要ないと言えば、

それまでだし。

LINEとか恋文とかとも違うし、
エッセイほど長くないし、 ....
冬のあいだ降りしきる雪に閉ざされた最果ての地マンタに住む人々は、春の日を心待ちにしている。そして世界の終わりへとつづく分厚い氷壁前の広場では、毎年二月の初めにエロスを迎える祭り、オナ・フェラペリアが行 .... 俺のいのちが
下水を通って
どぶ川にダイブした

もともと軽いそれは
プカプカ
河口まで流れていった

突然無数の
鈍色のナイフに囲まれた
ボラの稚魚の群れだ

俺のいのちは
 ....
遠い
在るものすべて
遠い


言葉は浮遊し声さざめき
(意味と響きは解離して)
通り過ぎる人、人、人

わたしは母語を失って
記憶の像にうっとり沈み


遠い 

在る ....
死にたい訳ではないけれども
毎朝大袈裟に 浮遊をさらに包む

人生が少しずつ速く伸びて
その場所へ齢と糧とささやかな幼い心を
献上でもするように 同じ手順で繰り返す

 ....
新月が穴のように開いている
月が巡ってくることをいのる
いにしえの民のこころもちで
月の定めた晦日の夜に凍えて
聖なる薪としてくべた雑記帳

お気に入りの日記帳が炎と化すあの感じ ....
人生はネバーエンディングストーリー
地球は公転と自転を永遠に繰り返すわけじゃないのに

誰も知らない哲学がどこかの惑星で
発掘されるわけでもないのだけれど

僕たちは問い続ける自分に問いか ....
全ての喪失は流れいき
乾き切った胸底に
氷食地形の
研磨された岩石の如く
哀しみの蒼い窪みだけ
鋭く冷たく穿たれる

(愛は
私の中にある
思いを伝達しようとする
すべての努力を
 ....
3日に初詣に行った
熊本城の側の加藤神社

空が百本の百群の矢を放ったような
そして 優しい太陽の光をくぐってつつ抜ける
止まらない刹那が続いていくような
懐かしい空だった
 ....
久しぶりに近くの森林公園へ家族みんなで出かけた
元競馬場であった公園は楕円形で木々に囲まれ
その中は芝生が一面に覆っている

車椅子を出し細い女性を乗せ
二才の息子を負ぶって歩き始めた ....
かかかか
ころん

すてきな音の色 セイジの着物
蝶のように風のように 羽織って

走ってくる

かかかか
ころん

忘れないよ メモリーイブ
 ....
  

ファイヤーバードが心のどっかにとまって
翼を丸めてうずくまってしまう
僕たちはそれぞれの命を生きているのか

解き放てファイヤーバード
心の中のファイヤーバード

やがて僕ら ....
一月一日、お正月。軒さきを小さな人がとほつた。

岬の根元にある町の上に、夏の海のやうな空がひろがつてゐる。

中学校の音楽室で、若い先生がバッハのオルガン曲をひいてゐる。
春には結婚す ....
けれども雲はいつも太陽を仰いでいる
暗雲だから項垂れて地を見下ろしているとは思うな
幸福を見つけた者が全てを置き去りにするように
地のことなど顧みはしない
どれだけ雨が降ろうが雪が積もろうが
 ....
さびしい道化師は
観客のいないサーカス小屋にひとり
空中ブランコや象の玉乗りの夢を見る

もう雇い主なんていやしないが
故郷にかえるまえに思い出にあいにゆく

もう料金箱にはどんな人生も ....
晴れ上がる宇宙の
戸口に立ち手を振れば

降って来る無限の青!

この新年の時を包み込み

森羅万象、在るものすべてを
その清明な静けさに迎え入れる
触覚が反応して描きの渦に入ってゆく
5年前の踏み損ねた韻をモノクロに見
恥を晒すが頬はクールにペールオレンジのままに
スキップしながらアンプをぎゅんぎゅん鳴らす

今宵は今宵と信念が悟情 ....
年も死ぬ大晦日。明日には新年が生まれる。
ドイツの哲学者・マルクス・Gによれば、
「世界」は存在しないという。

《平成》などと言ったところで《日本人》
以外には何の意味もない。しかしだ ....
聖書をよく焚いてから飴玉を投げ上げてください。
反転します。


 落下しない
 林檎
 蜜柑
 それから
 檸檬。


安物です、この宇宙は。

{引用=( ....
別れの手紙が届いて

窓ガラスの凍った朝に
きみは家を出る

食器も家具も置いて
チケットを握り締めて

雪の馬車に乗る


ここで変わるのね

未来から声がする
 ....
年末年始の休みは若い二人にとって
一緒にいるだけで十分だった

ただ大晦日の大掃除の時は派手な喧嘩もしたが
弾ける二人に年越し蕎麦なんて関係もなく
ましてはおせち料理なんて気にもしな ....
自然環境におけるチャンスは
人間の想像以上に確率の低いもので
まず心よりも先に
愛しいと感じる全ての器官

すれ違う
ということも心より先に感じる

そこにある(いる)、ということは
 ....
遥か彼方、青い幻
煌めけば
欠伸の最果てからそれは聞こえる

カタン、コトン、カタン、コトン

喧騒は刹那
追懐は日記をつけるかのように
瞑想は鋏
夜のしじまのキリトリ線をめがけて
 ....
俺が出した命を
俺の犬が食っている
尻尾を振りながら

そんな汚いものでも
お前は喜んでくれるのか

俺はもう一度
ひねり出した

フガフガと鼻の周りを
命だらけにして
嬉々と ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません

キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません

アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
皮をむく
リンゴの皮をむく

指の皮をむかないように
さびたナイフでむく

リンゴの皮を
細く永く

丸めれば
染色体のような
人の形になるような

真新しい
乳母車に ....
ペペロさんの自由詩おすすめリスト(214)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
憧憬- Lucy自由詩13*19-1-15
異界の地に- ひだかた ...自由詩919-1-15
シティ- るるりら自由詩4*19-1-15
ひとつひとつ- 帆場蔵人自由詩4*19-1-13
●_そこらへんのもので適当にこしらえてみて、短文書人とは何か ...- 足立らど ...自由詩119-1-12
ミルクの祭典- atsuchan69自由詩2*19-1-12
海風- ゴデル自由詩4*19-1-9
遠い- ひだかた ...自由詩1219-1-9
屑しながら- 朝焼彩茜 ...自由詩719-1-9
新月- るるりら自由詩6*19-1-9
うた2019- 梅昆布茶自由詩1219-1-8
燃やす- ひだかた ...自由詩5*19-1-6
十四年ぶりの熊本城- 朝焼彩茜 ...自由詩419-1-6
森林公園- 羽根自由詩15*19-1-6
かかかか_ころん- 朝焼彩茜 ...自由詩4*19-1-3
Fuoco_Intrappolato/閉じ込められた火との約 ...- AB(な ...自由詩319-1-2
一月一日のバッハ(再掲)- 石村自由詩18*19-1-2
幸も不幸も- ただのみ ...自由詩12*19-1-2
コラージュ2018- 梅昆布茶自由詩12*19-1-2
新年に- ひだかた ...自由詩7*19-1-1
今宵はエレキだったのかもと霊をハジク- 朝焼彩茜 ...自由詩6*18-12-31
平成三十年大晦日覚書- ナンモナ ...自由詩5*18-12-31
星崩れ症候群- 石村自由詩23*18-12-30
叶わぬ恋のパティ- mizunomadoka自由詩1018-12-29
初詣- 羽根自由詩19*18-12-29
虫の生態_AB説(素文)- AB(な ...自由詩218-12-28
那由多- 中原 那 ...自由詩518-12-26
- ゴデル自由詩6*18-12-24
ちひさな国- 石村自由詩24*18-12-22
だいなし- ナンモナ ...自由詩4*18-12-9

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