風が光る草原を
なにを探して
迷っていたのか

見上げた在りし日の空は
あの嫌なことも消し去って
未来を希望の匂いのする
夢色の花のまぼろしとして
ただそこに広がっていた


ず ....
浮き輪を
投げてあげたい無数の暗い努力の腕
アデューって挨拶を
輝く笑顔で友のためにする
好きなだけ
好きだから。


一番最初のまだ青い石榴の実は
眠るための大人の詩に
し ....
見えないものを買うことにした
店舗に行き店員にそう告げると
奥の方から適当に見繕ってくる
見えないものは目には見えない
価格を尋ねると全財産だという
ゆたかなものもまずしきものも
すこやか ....
あの時 白いTシャツに留まった紅娘
まだ温暖化に世間がまだうとかった
あの頃

いたわれなかった茶髪なびかせて
ブーツカット鳴らして歩いた
紅娘の出来事をメールして
返信はなかった
 ....
りんごを
横にスライスしていくと
星の形が現れた
こんなところに
ひっそりと
神様がいたことを
初めて知った
冬の日

湯気みたいな嬉しさを
胸であたためて
いっとき
死を忘れ ....
  藍の葉

夏の勢いのピークは過ぎて

深くなってゆく緑に埋もれながら

もう必然を忘れたのって
泣いた後の脱力のうちに
ふつふつと小さな実をつけている

葉の色はきっと甘い ....
時間も空間も遠く離れてしまっていた
けれど
思いが強く残っていたから
時に
目を瞑ると
その人が
その人の顔と体 そして何気ないしぐさが
記憶の動画や静止画に現れた

すると感情が浸 ....
くだらない話をはじめたい
くだらないと最初に銘打ってしまえば
くだらなくても許されるだろう
という保険をかけておきたいし
保険をかけておくという保険をかけて
保険としての前置きをなによりも積 ....
彼の泉のアイロン

君が水飲むとき
童、目伏せて笑うでしょ
「どうしたの」と尋ねるのは
散文すぎると答えるだけさ

君がいない
ただ、それだけなのに
世界が変わって

気がついた ....
昨夜の夕飯に頭と骨だけ残して食べた魚が
ゆうゆうと空を泳いでいる
綺麗に身だけ食べられた魚のみが
泳げる資格を与えられるので
私たちは神経質に箸を使う

骨の魚にはもはや天敵もいないから
 ....
いつかわたしが生まれ帰ってきたとき
もういちどこの詩をみつけたい

なまえも知らないひとの詩として

ささやかだけど悩みや哀しみ 楽しみなんかを書きとめて
人肌のあやうさを伝えたい

 ....
えんぷてぃ
これいいな
これほしい
もっとほしい
ちょーだいちょーだい

えんぷてぃ
あれもいいな
あれもほしい
もっともーっと
ちょーだいちょーだい

もうないよって
いわ ....
美しい本と空と地面があった
あるいてあるいて
夜空や
咲いている花を
吸い込んでいくと かさかさになったこころが
嬉しがっているのを 感じた
雨の日には 本を読んだ
子どもらのあそぶ
 ....
シルクを着ること
ミルクを飲むこと
居留守を使うこと
実務は措いてて
急務は忘れて
フィルムを準備して
玄関先の電話が鳴って
せわしい声に胸を押されて
私たちは出かけることとなった
 ....
神よ、シオンでは

あなたに讃歌が捧げられ、

エルサレムでは

いま誓いが果たされます。

主よ、聖霊よ、

わたしの祈りをお聞き届けください。


雲から月が顔をだす
 ....
ちょうどよい

 たとえばそれは、3日後のカレーだったり…

 7篇ほどの短篇だったり・表紙だけ眺めては


ちょうどよい

 やっぱり時間だ・・・・・・夕闇に埋もれる前の幻影
 ....
海が薄暗がりのなか
世界を満たす溶液のように
広がり
わたしは
裸で泳いでいく

貴女の不在を知りながら

貴女の声の余韻に包まれ
宛もなくただひたすらに
切断された記憶の奥へ
 ....
はじめて書いた文字は
まどかの「ま」だった
うれしかった
母がほめてくれたから

不思議の国のアリスを読んでもらって
気に入った言葉を
画用紙に集めて色を塗った

コタツに入 ....
今朝、新聞で見た6文字
「帰還困難区域」

関係ない人だというのに
ふと、ふうっと、ため息が伝いました

だれかの家に残された
食器や、棚や、ドアの傷
スーパーのビニール袋や、プラスチ ....
まぼろしである
しとどに濡れる街が
明滅する赤信号が
交差点にあふれた人びとが
舗装された道路の窪みが
まぼろしである
底のすりへった靴が
歩道橋の一段目が
つらなった改札の狭 ....
自分の歩幅で世界を歩く。
手作りの歌をうたって明日を目指す。
代わり映えのない毎日に、少しずつ色を付けていく。
日々は永遠じゃない、ぼくらは永遠じゃないから、
青空みたいに笑うことができた。大 ....
ぽろっと口からとびだした

ことばがころころころがって

人の口から口をわたっていく

どんどんどんどんころがって

一体どこまでころがっていくんだろう
久しぶりに近くの森林公園へ家族みんなで出かけた
元競馬場であった公園は楕円形で木々に囲まれ
その中は芝生が一面に覆っている

車椅子を出し細い女性を乗せ
二才の息子を負ぶって歩き始めた ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません

キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません

アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
 よく晴れた十月の午前
 山の上の一軒家にひとりで住んでゐる松倉さと子さんのところに
 郵便局員がたずねてきた。

「ごめんください、お届けものです」
「あら、何でせう」
「どうぞ ....
ざわざわざわざわ、声の森
黒くうごめくたくさんの声が
あちらこちらと私を招く

ねぇ、ほら、こっちだよ
違う違う、あっちへおいき
さぁ、よく来た、いい子だね

声はよしよしと頭を撫でて ....
薔薇の下から
少女の唄声が聴こえる


庭の片隅に植えられている
その深紅の薔薇の下から聴こえる少女の唄声は
私にしか届かない
それが惜しいほどに、華麗に、時に遣る瀬なく
 ....
遠くで鐘が鳴っている
ひんやり切ない秋の日に
何処までも高い青空に
追いかけても追いかけても
決して追いつけないあの場所で
(金木犀の花が軌道を舞い
秋の大気が生まれるところ)

遠く ....
うそみたいな
ねいきを立てて
みるく色の
おひさまのはーぷに
なでられて

しずかなおとが
きこえます
とおい とおい
そらの つまさきまで

「こんにちは」

 ....
ひたすら憧れて
螺旋階段を昇っていく降りていく
根無し草の宙吊りで
呼ばれるように拒まれるように
(何一つ叶えられることはないのだと)
遠い遠い鐘の音を追いかけながら
ただひたすら憧れて
もとこさんのおすすめリスト(1084)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 立見春香自由詩419-1-26
サヨナラは、好きだから- 秋葉竹自由詩1019-1-25
見えないもの- やまうち ...自由詩219-1-25
紅娘と娘- 朝焼彩茜 ...自由詩419-1-25
りんごの神様- そらの珊 ...自由詩13*19-1-25
えんばー3- 若乱自由詩219-1-24
時間も空間も遠く離れて- こたきひ ...自由詩719-1-24
大丈夫- ドライ運 ...自由詩219-1-23
彼の泉のアイロン- 足立らど ...自由詩4*19-1-23
「骨の魚」- 桐ヶ谷忍自由詩419-1-23
いつかわたしが生まれ帰ってきたとき- ぽりせつ自由詩15*19-1-22
えんぷてぃ- 世界世紀自由詩319-1-21
置手紙- 田中修子自由詩1719-1-21
アジアの純真__ふうに- オイタル自由詩119-1-20
シグナル―月の手紙―- ペペロ自由詩519-1-20
ちょうどよい- ナンモナ ...自由詩4*19-1-20
欲動(改訂)- ひだかた ...自由詩519-1-20
誰に弓を習ったの?- mizunomadoka自由詩1419-1-20
6文字の冬- うめバア自由詩619-1-19
まぼろしである- 新染因循自由詩10*19-1-15
- 水宮うみ自由詩1*19-1-11
ころがることば- 天鳥そら自由詩3*19-1-9
森林公園- 羽根自由詩15*19-1-6
ちひさな国- 石村自由詩24*18-12-22
やさしい世界の終はり方- 石村自由詩25*18-10-14
声の森(図書館)- 石佳自由詩218-10-4
「薔薇の下」- 桐ヶ谷忍自由詩618-10-4
憧れ・続- ひだかた ...自由詩12*18-10-3
あさに_おわる- 唐草フウ自由詩13*18-10-3
憧れ- ひだかた ...自由詩918-9-25

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