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昨夜の夕飯に頭と骨だけ残して食べた魚が
ゆうゆうと空を泳いでいる
綺麗に身だけ食べられた魚のみが
泳げる資格を与えられるので
私たちは神経質に箸を使う

骨の魚にはもはや天敵もいないから
 ....
薔薇の下から
少女の唄声が聴こえる


庭の片隅に植えられている
その深紅の薔薇の下から聴こえる少女の唄声は
私にしか届かない
それが惜しいほどに、華麗に、時に遣る瀬なく
 ....
道の端に蝉が転がっていた
壁の影にひっそりと

炎天下の中へ這い出て
求愛を啼き叫んだおまえの夏は
一生が、
ここで終わったのか



あなたを思い出にするにはただ時間をかける
 ....
もとこさんの桐ヶ谷忍さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「骨の魚」- 桐ヶ谷忍自由詩419-1-23
「薔薇の下」- 桐ヶ谷忍自由詩618-10-4
「空蝉」- 桐ヶ谷忍自由詩418-9-10

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