お月さま踊り場に降臨


満月にわっとおどろく


月と一緒に夜の音を聴く


月語も話せるメイドさん


あの日の風船が月まで届く


月夜は君のなかにある
人の子に似た声の機械が
荒れ野に山と積まれていて
自分以外を呼びつづけている


舌先に燈る火のなかで
ひとりの鹿が会釈する
目を閉じた笑み 風の音
水のにおい
 ....
便器の渦から助けた蜘蛛に
自己満足という名をつけて
窓も餌も無い場所に張られた巣を
ぼんやりと眺め泣いている左目
疲れ過ぎた旅人 詩さくの森へ ようこそ

樹海のしらべは 虫の競演 ささやく小鳥 つぶやく木陰
小川のせせらぎは 感じる者に寄り添って 曲を創り奏でる

静かなる 七変化の湖は 甘く、辛く  ....
宣言してから
12年になる
その間誰かが
関心を寄せることも
なかった
仕方がないので
もう一人の自分
ある時は水虫ジュク夫
ある時はあら意外等の
影武者に入れ代わり
「ツノラーさ ....
むごい位置にゴム印が
落ちて居た
押すと五重塔が現れて
今を更新する
ケーキが食べたい願望を
不自然に抑圧するのも
不健康だから
五重塔のてっぺんのカラスを
目指して昇って行けば
柿 ....
別に天国の歌声に耳を奪われている訳じゃない
地獄の底から湧き上る苦悶の呻きに眠れない訳でも

聞いているのはこの世界 尽きることのないお喋りと
拮抗しながら 解かれて往く 形あるものの軋み
 ....
その夜空に
つよく金色に光らせた
するどい星で
屠るように
線を引いてしまった
星は消えそうして夜は終わり――


(やがて陽は昇った)


ぼくは
ぼくの目は
ぼくの頬は
 ....
赤子が泣いてる

怯えて泣いてる

しがみつき

泣きじゃくり

ぬくもり求めてる

母の胸の中

すやすや眠る

夢見てる

鳥の夢

花の夢

笑ってる
 ....
まだ晴れている朝
片方の前髪だけ趣向を変えて
より露わになった左半分の肌色が
まるで新調の石鹸かなにかのように光っている
かつては他人の雨傘をほんの少しの間だけ
秘密の甘い果実として共有し合 ....
悲しまないで御姉さん

LEDでもない安い光のしたで

そんなことを楽譜にします

インスタントラーメン二人ぶんつくって

踏切までの坂道を考えています


なんで平気なんだろう ....
お蜜柑を食べて黄色くなった手がババ抜きのババ引き当てている オレはだあれも来ない神社の神様だ

霊格が

人格ぐらいまで錆びついて来やがった

だからもう腹も立たないし

だれかのために

一生懸命になるようなことももうない


金持 ....
二等辺三角形の鋭利の角度は
圧迫された空間に横たわる
平穏の日常までが揺れている
溢れた人命の数と延髄の覚醒

言葉はもはや暴力であるが
沈黙もどこかそれに似ている
都市はやはり欲望の結 ....
花のかたちは化かしあい

化かしあいはいたいけな愛のかたち

水はかたちをかえていく

とめどなくこんなとこまで流れ来る


不安と寂しさがまじりあう

健気な生き物たちを迷わせ ....
ワイフが夜中に突然跳ね起きた
「どうしたんだよ」と尋ねたら
「いや!怖かった!
追いかけられる夢をみていた」
「そういう時は逃げちゃいけないんだよ
逃げるから追いかけられるんだよ」
目が覚 ....
宗猛、茂、茉奈、佳奈つぎつぎとふるい落とした回転木馬 時計のないまちを歩くと
歩数計が時間にすりかわる

きみの面影ばかりがやきついた瞳は
きょうも空疎で狭窄しているみたいだし

きのう人参畑だった農地には
いつのまにかウイークリーマンショ ....
右うしろに自然落下

そのまま真横にぶつけて行け

ベッドから飛び降りて

兄貴の身の上ばなしをきく

俺の話もする

暗い因縁めいた続かない出来事ばかりだ

ドローンはつまら ....
癒して 月
トカゲのしっぽ
電車に轢かれて
切れちゃった

血も涙も
出ない切り口から
コルクが伸びて
油断したあいつのハート
からめとる
好意と憎悪を織り交ぜながら
交わす唾液 ....
妖怪を詰め

妖精を詰め

見たこともない色彩のスペクトルよ

野性と滲み

偶然と繊細

子供が死んでも世界は音さえしない


米中の大量破壊兵器

目ぢからだけで戦う ....
何をどう 間違ったのかがわからない 洗濯干しても 乾かない部屋

寂しさが あのマンションにいます 誰かと聞くの? 私の好い人

この橋を 何度渡ったことだろう 夜空が映す 白い骸骨
 ....
どんな黒よりも黒い黒の髪
黒い髪をさらに黒で染め上げたように
さらに黒で染め上げたように
夜よりも黒い 漆の中の黒
煌めく星々の鱗粉の 黒揚羽の 黒
それから空は夏雲湧き立ち、風は川を越えて丘を越えて、それから線路を越えて団地を越えて、それからあの家の窓を抜けて、あの白い壁の部屋をぐるりと回る。部屋には檻があって虎がいて、虎は檻の中で待っている。誰 .... 浮上した潜水艦で灰色の海原をゆく

索敵されなければ帰れるかも知れない

よくある話だ

紛争地帯から戻ってきたカメラマンが

青信号の交差点で車に突っ込まれるなんて

たとえ港に ....
薄くにじむ曇天に
陽は破れ
私たちは歩く
口の尖った犬を抱えて

濃い実の残る柿の梢に
風をぶら下げて
風の飛び去る松の林に
大きな瞳を棲まわせて

薄くにじむ曇天に
陽は動かな ....
{引用=
つやのある蟻のような円らな瞳で、住みついている栗鼠のようにや
さしく微笑みかける。いま柔らかな月光によって冷ややかにコーテ
ィングされながら、か細く流れる川の音のようにやさしくせせらぐ ....
思い出が傷跡に勝ることはない
喜びが悲しみに勝ることもない
その逆を高らかに歌いたいのか
荒れ狂う波を逃れて舞い上がる
喜びの 幸いの 愛の翼を
だが日々萎れて往く切り花のように
全ては古 ....
 
樹林帯の中の一本のブナの木に粘液の足跡を残しながらその大蛞蝓はたたずんでいた。
雨は樹冠から大木の幹をつたい流れている。
大蛞蝓にとって、雨は自分の分身のようでもあり、慈雨の恵みなのかもしれ ....
全身にハチミツ塗られ森の奥日本の首都はパリじゃなかった
ツノルさんのおすすめリスト(149)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月夜ソング- 水宮うみ川柳2*18-9-15
なまえ_ひとり- 木立 悟自由詩318-9-15
ノート(空白)- 木立 悟自由詩418-9-15
かぎりない_羨望の詩らべ_安らぎの園へ- むっちゃ ...自由詩8*18-9-15
ツノラー「私、引退します」- 花形新次自由詩118-9-15
ケーキ- 間村長自由詩10*18-9-15
自分に関する限り- ただのみ ...自由詩8*18-2-14
星のタトゥー- 本田憲嵩自由詩918-2-7
赤子が泣いてる- 星丘涙自由詩6*18-1-10
天気予報- 本田憲嵩自由詩618-1-9
インスタントラーメン二人ぶん- 吉岡ペペ ...自由詩318-1-9
お蜜柑を食べて黄色くなった手がババ抜きのババ引き当てている- 北大路京 ...短歌118-1-8
神社の神様だ- 吉岡ペペ ...自由詩318-1-8
東京の空- 鷲田自由詩318-1-7
健気ないのち- 吉岡ペペ ...自由詩618-1-7
マトリックス- ホカチャ ...自由詩218-1-7
宗猛、茂、茉奈、佳奈つぎつぎとふるい落とした回転木馬- 北大路京 ...短歌118-1-6
じゃあね!- 梅昆布茶自由詩14*18-1-4
真横にぶつけて行け- 吉岡ペペ ...自由詩118-1-4
月光- マリア・ ...自由詩318-1-3
反戦のスペクトル- 吉岡ペペ ...自由詩418-1-3
何をどう__間違ったのかがわからない- 秋葉竹短歌218-1-2
- 本田憲嵩自由詩318-1-2
幽霊と虎- 片野晃司自由詩1918-1-1
最果てに- 吉岡ペペ ...自由詩618-1-1
冬の散歩道- オイタル自由詩14*18-1-1
ダフネー2- 本田憲嵩自由詩917-12-29
哀しい宝物- ただのみ ...自由詩7*17-12-27
大蛞蝓- 山人自由詩7*17-12-27
全身にハチミツ塗られ森の奥日本の首都はパリじゃなかった- 北大路京 ...短歌117-12-27

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