ある日夢を見た
大統領専用機をハイジャックして
銀翼のブーメランは肥えた豚の脇腹をえぐる
全ての核が夜明けのように地球を照らし
先史時代の遺跡に月が冷たく口付ける
砂場で遊ぶこどもの和毛が音 ....
土曜の午後
甘ったるいコーヒーを飲みながら
考えている 

風は南風
明日は梅雨入りの様だ

蛙の鳴き声がうるさい季節に
少し戸惑って
答えを急いでいる私

薬指に指輪がない君は ....
酔って候

  
梅雨に濡れけり
 薄肌の
紅の香り艶っぽく

  ふらり ふらりと 漂えば

  美しき君の襟足映る戸惑いに
狂おしく泣きぬれ 乱れ髪 
白き指先すり抜ける
 ....
  見えつつ
  あるものの内壁へ
  つたう光へ、冷えた天使をみつめていた
  腫れ房を成す、{ルビ硝子景=ガラスけい}の、あなたがたの
  優しさから眼をそむけた
  見えつつ  ....
今朝あなたの手紙の上
木漏れ日が踊りました
強い日差しは濃い影を生み
風のなすまま掻き乱されて
静止なんてありえたでしょうか
いつも新鮮で
動揺は隠せなかった
なのに
身じろぎもせず
 ....
琥珀の一滴が今夜を満たす
疲れ果てた肢体に染み込み
長い眠りに就いていた樹液の色が
今日一日の出来事を慰めてゆく

狂乱と協奏と競争に埋もれ
喘ぎながら走り続けたのは
何時からなのだろう ....
恋人たちは喜びをわかちあい
老人達はバックギャモンに余念がない

子供達は無垢に世界を徘徊し
大人達は株価のチャートに気を取られ

僕はといえば太陽に労いの言葉をかけて
しけた煙草に火を ....
   優柔不断に打ち過ぎた
卯月 皐月が素通りとなって
   セイロンサファイアの
     鳴神月を出迎えた
寒がりな卒寿のおひとりさま

     広場の木立ちには
   回遊の子雀 ....
姉妹は今日も
山間にある店に行く
季節は うつろぐ
路にはスイカズラが咲き
神経の先端が 花の香りに触れると
セカイのことなど すっかり わすれ
やるせなさと はかなさの間に
路が 現わ ....
街路樹の若葉のかげに見えている赤風船は僕のかなしさ 朝の光に濡れた電車には
七人掛けのシートに七人が腰を下ろし
つり革にも人の手がゆれていた

厳つい男と痩せた男の間に
若い女がはまり込み
ゆらーり ゆらりと
自分の世界で揺れ始めた
 ....
鮎は一年

人生80年
較べてみても変わりはない
それぞれの生を営み
生まれては
滅んでゆく

今は花咲く季節
若葉の繁る季節

人は眩しい季節を迎え
若さを取り戻し
夏を越 ....
春の日差しに照る光
影と陽の二重音奏は
日常というリズムを奏でている

自然の一つ一つに
咲き始めた根を張る花弁に
青空のキャンパスを渡る一片の白雲に
私達の一つの想いに
無数の生活に ....
夏が近づくと、
青空が目に染みる。
遠いはずのあなたを、
こんなにも近く感じる。
あなたは、
私の手首に突き刺さった、
血にまみれた硝子の破片を、
一枚ずつ抜いてくれました。
私は、
 ....
光が濁っている 
花粉のように
ここは
朝なのか
もうずっと前 
愛した
あの誰でもない……誰か 
夜の湿り 
かさねた翅 
月の淡い幕に覆われて 
昨夜のことか
精をささげ 
 ....
緩やかな流れに触れたいと想う
雑多なものをすべて洗い晒してしまう水のちからに

ただ流星の軌跡をおいかけて
その先の消滅を想う

ときに走りときに休みときに泣いて
やはり今がいいとおもっ ....
     うずくまっていた
   卯の花月がながされて
  田の草月にめざめるとき
  老残は猫背を反りかえし
      両手をかざして
  なかぞらに満ちあふれる
かぜとひかりと星をま ....
長坂の
途を巻いて
舞い降りた天使は、
寄せ波引き波に気を合わせ
光の響きを七色の虹に変えて
足早に石灰岩の舞台に水を打ち
消え逝く人々の祈りを聴き取る。

 独り独りの限界と可能性、 ....
出口のない迷路を、
指でなぞっていく。
なぞるほどに指は増えて、
鉛のかたまりになる。
そんな道を、
幾度辿っただろうか。
いつも行き止まりがあった。
越えようとするほどに、
高くなる ....
優しさいっぱい脳みそに詰め込んで生まれてきたので、優しさを拾い集めながら生きていかないといけない。ぼくたちはただ恋がしたいだけのこども。


恋に恋する恋人に恋した。月が愛情込めて愛して ....
冷たい灌木の素足を芝草が覆う
うぶ毛のようなスギナの森
露に閉じ込められて朝の光が震えていた

「友よ お飲みなさい
こっちは先に頂いています もうすっかり
辺り一面へ溶けだして ほら太陽 ....
祝祭は終わった撮影が終わるように
ビジネスが始まってる街に雪が降る

もうインディアンは見失ったブランケットを捜さないだろう
トンキン湾に展開した第七艦隊は着弾しないミサイルを満載して

 ....
蔦屋のなかのタリーズで
本を読む君に恋する
このあたりには哲学書や詩集を読む
女子なんぞめったにいやしない

でもちっともキャッチーではない眼鏡っこの君に惚れたのは
僕が非効率な耽美主義者 ....
   風と光が蘇えってきた
早苗月は 青天井の昼下がり
    小公園の原っぱから
      ただよってくる

      それは それは
  卒寿のおひとりさまには
       真 ....
   さえずりは無制限に落下して
 漲る心臓
内側からほどけ展開する
うすべに浮遊都市
生贄のメリーゴーランド
空を蕩かす視線を
 火の羽衣に包み
牡丹 
  ゆるりと爆ぜ
     ....
初夏の夕暮れ
やわらかい風に吹かれながら
玄関先にしゃがんで
ビオラの花柄を探しては
摘みとる
こんもりと咲き茂る寄せ植えが
あたらしく
生きかえるのが好き

いつからだろう
 ....
1.昔日


白いちじく
くるみ
黒ごま
凍ったラズベリ
松の実
メープルシロップ

海原のような対岸に向かい合って座って
きみが指をしゃぶりながら笑う

もつれる後悔
今 ....
乗り込んだとたんに、
眠りが手を伸ばす列車。
眠りの手を掴んで、
ともに溺れようとする頭のなかで、
死んでしまいそうになるのを恐れて、
目を覚ましても、
窓の外は平行線だ。
その平行線の ....
どうも世の中は愛撫に肯定的ではない
君の乳暈的世界で僕は日夜トレーニングを怠らないが

硬骨魚は自分の砦と離島に棲むのが好きだ
でも女は快感を要求しボンネットが揺れるだけ

柔らかな肉の隙 ....
夜の台所で、
テーブルに残った母の湯飲みのなかに、
数ミリ残った酒の水面に映る私を探す。
近づけば近づくほどに私は見えない。
離れれば離れるほどに大きくなる、
蛍光灯に頭が喰われていく。
 ....
レモンさんのおすすめリスト(1587)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢見ぬ人- ただのみ ...自由詩8*16-6-4
六月の雨- 星丘涙自由詩7*16-6-4
酔詩- 星丘涙自由詩1*16-6-4
冷えた天使/見えつつあるものの内壁へつたう光- 草野春心自由詩816-6-4
紙のドア- ただのみ ...自由詩11*16-6-1
黄金曲- レタス自由詩216-5-31
ふたたびスケートボードに乗って- 梅昆布茶自由詩1116-5-31
望郷(九)- 信天翁自由詩516-5-31
姫たちのお茶会_下- るるりら自由詩4*16-5-31
街路樹の若葉のかげに見えている赤風船は僕のかなしさ- フユナ短歌116-5-31
スマートフォンの間で- イナエ自由詩13*16-5-30
- レタス自由詩4*16-5-29
忘却- 鷲田自由詩316-5-29
文月- あおい満 ...自由詩316-5-29
ヘビトンボ- ただのみ ...自由詩5*16-5-28
君へ- 梅昆布茶自由詩1416-5-28
望郷(八)- 信天翁自由詩416-5-27
使命- ひだかた ...自由詩516-5-26
水無月- あおい満 ...自由詩3*16-5-26
自由律です(>_<)- 水宮うみ短歌1*16-5-26
不法投棄地帯- ただのみ ...自由詩13*16-5-25
祝祭日- 梅昆布茶自由詩316-5-24
蔦屋のなかのタリーズにて- 梅昆布茶自由詩416-5-22
帰郷(六)- 信天翁自由詩216-5-22
夢と現の境で瑞々しく花首垂れる者あり- ただのみ ...自由詩10*16-5-21
うつくしいもの- Lucy自由詩15*16-5-21
ヨリオスフィア- 平井容子自由詩516-5-21
耳朶- あおい満 ...自由詩316-5-20
愛撫へのエチュード- 梅昆布茶自由詩716-5-20
ゆのみ- あおい満 ...自由詩416-5-19

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53