いにしえの五味六国は無しと知る

三千世界の香りが満ちる部屋

伽羅沈香は世のひと映す

生霊の香りを聞くゆうべに怖れをいだく

漆黒の伽羅に宿るブラックホール
置き去りの人類
何で生まれたのかはわからない
その引き換えに死を知りながら
子供をつくる
遺伝子の法則はわかるが
死を給える行為とは
如何なものだろうか

死をつくるのは私たちにあ ....
あまりにも青い夏の日々

夏の昼は鶏塩らーめんを啜る

何とも言えぬ冷やしトマトに塩をふる

みぎみぎと甘い甘いトウモロコシ

真緑のきゅうりに味噌をぬる

あま甘い祖母の茄子 ....
毎週にやっと来る夏休み

かつぶし香る素麺すする

茗荷を刻み今日を忘れる

入道雲に往った姉さまいずこ

帰宅して少女の沈香を聞く

夏の日のタナゴは涼やかに

風鈴がし ....
混沌の匂いのなかでの異臭を聞きながら
全てを満たす街

わたしは此処で生まれ
多分ここで死ぬのだろう

この街の匂いを聞きながらきっと彷徨う
混沌の魅力の中に
すずろに歩く

 ....
何も食べずに香を聞く

緑の山に伽羅映す

白檀というわがハンドルネーム

アジアに満ちるその香り

真夏日に涼しき羅国を聞く
墨染めの
闇に漂う
残り香に
彷徨いながら
誰か名をよぶ

酔い酔いて
三千世界に
遊ぶわれ
伽羅を抱きしめ
明日を占う

沈みゆく
夜中の遊び
限りなく
我をわすれ ....
白檀に
衣を焚き染め
今日もゆく

眼を閉じて
鼻をくすぐる
ハムエッグ

トーストと
立ち食い蕎麦を
較べたら

夏空に
食欲失くし
庭をみる

あと二日
頑張 ....
月の昇らぬ砂浜に
唐紅の空眺め
忘れた歌を想い出す

衣を染めた白鳥は
空ろな波に身をまかせ
帰る棲家を知らぬよう

ほつれた髪は風に散り
軋む素足は地に呑まれ
潮にこうべを晒 ....
いまは亡き
父母の遺影に
重なった
ぼくの頬笑み
瞳に映る

妹の
心音はかり
数かぞえ
医師の言葉を
静かに聞いた

胃を失くし
真先に往くと
言い放ち
姉だけ残る ....
寂光の
夢みて
今宵も沈む

のべられた
布団のつめたさ
心地よい

いまひとつ
琥珀をあおぎ
ねむりつく

やすみつく
しとねの綿が
肩を抱く

眠れない
夜が漂い ....
癒えた夜
様々想い
明日をみる
しばらくの時
楽しむいまは

たどたどと
伽羅を取り出し
香り聞く
今宵の痛み
忘れるために

甘苦い
香りに漂う
楽しみは
はじめて ....
帰宅して
両足がつったのは夏の太陽のせいだった
こんなにも痛くて苦しい夜はどうしよう
救急車を呼ぼうかどうか
戸惑いながら
どうしよう
何だかんだと考えても
どうにも恰好が悪すぎる
 ....
明日の昼
初めてつけよう
エアコンの
カビが気になり
首をかしげる

今日の朝
のびのび生える
ネコジャラシ
持ち帰りたい
衝動おさえる

眺めみる
アサガオの咲く
垣 ....
ゆらゆらと
泳ぐらんちう
鉢の中

土佐金の
エレガンスなのは
尻上がり

鮒に似た
友の和金は
ばかでかい

出目金を
ねらう縁日
まどう指

りゅうきんの
腹 ....
銀色の一匹を求め彷徨う

渓に入りて恐れるわれは

青々し魚のルース

あまりにも透明な魚体をながめる

愛しいと想いながらも食うわれ

瞳が交差する戸惑い

殆どかわらぬ ....
朝顔の
色をみながら
想うのは
絹に染めたら
何色になる

鬼灯の
ともしび垂れる
夏のよい
線香花火に
願いをたくす

いまはみぬ
巨大ヒマワリ
紅ダリア
入道雲の ....
ぼくは宝物によって支配される

さまざまな伽羅や沈香
ナイフ、鉈、小刀、包丁、鑿、鉋
剣鉈、巨大な砥石
使わない電動工具
何百の食器
茶道具
香水たち
四十種類の生豆の珈琲
四 ....
蕎麦を食いたしソバはなし

かき揚げのタマネギ甘い

ざるより旨いもり蕎麦は

更科のしなやかさに癒される

暖簾が誘う蕎麦屋かな
酔い酔いて
チャルメラさがす
骨格は
化石のように
夜空彷徨う

痩せ痩せて
漂うぼくは
幽霊か
琥珀を啜り
明日をみる

この夜に
生きるか死ぬか
知らないで
なぜ ....
かつかつと
吠える太陽
肩に抱き
きづかぬ母の
やさしさをしる

憂鬱な
空を眺めて
花を知り
今日をみつめて
明日をうらなう

鬱々と
肩抱きながら
想い出す
港に ....
酔いながら
銀河の歌を
口ずさむ
カムパネルラの
涙いずこに

複雑な
記憶の底に
漂えば
見果てぬ夢の
銀河に果てる

何もかも
捨てた我が身は
沈みつつ
アンドロ ....
さらさらと
霧雨がふり
渡すのは
銀砂のような
きみの頬笑み

窓越しに
銀の雨降り
珈琲の
苦さに映る
君の面影

てのひらを
静かに濡らす
銀の雨
微かに過ぎる
 ....
鋭い鋼は鉈にはなれぬ

心折れてごまかしの軟膏を塗る夜

赤チンで治るなら骨は折れない

今夜はせめて伽羅を抱く
白日の
夢に漂う
龍涎香
鼻をくすぐり
覚めたは夢か

龍脳の
さやかに香る
睡蓮の
池に漂う
白い花びら

さらさらと
水の流れの
ささやきは
羅国のしずく
微か ....
鳴いた空はとても紅かった
ぼくは入道雲を追いかけて
夕暮れを防ごうとした
追いかけても届かない哀しみは夏の色
ごうごうと空が鳴ったのは幻だったのだろうか
紅色の空はあまりにも鮮烈で
ぼ ....
アヴェマリア
乳香焚きしめ
我が子抱く
口からこぼれる
菩薩の名前

枯れ果てた
我が子を抱え
歌いつる
母の教えし
数え歌かな

帰り来ぬ
我が子抱きしめ
空仰ぎ
 ....
今日も漂いクラゲになって

疲れ果ててもおれは歩く

いにしえにこだわるきみ

変わりゆく言葉は生き物

出せないきみはなにしてる
あぁ…
真っ赤なダリアは何処へいったのだろう
空が鳴く
入道雲に誘われて
何処へいったのだろう

姉さま
教えてください
ぼくの紅い花がどこに往ったのか

白い壺に入ってしまっ ....
香を焚き
疲れを癒やす
ゆうべには
ほんの少しの
笑みがただよう

五味六国
クイズのような
ゲームする
我が家のならい
静かにすぎる

伽羅を焚き
立ち食い蕎麦を
す ....
レタス(883)
タイトル カテゴリ Point 日付
五味六国俳句1*15/7/26 0:35
自由詩115/7/25 1:20
夏の昼俳句115/7/25 0:39
一息俳句015/7/25 0:06
花火自由詩115/7/24 23:29
香り食い俳句215/7/22 21:58
眠れぬ夜に短歌3*15/7/18 4:24
朝の匂い俳句115/7/15 20:38
浜辺自由詩5*15/7/12 1:35
残された者短歌3*15/7/11 3:51
おやすみ俳句2*15/7/11 3:07
香り酔い短歌2*15/7/11 2:40
うづくまる自由詩1*15/7/11 1:46
夏日短歌1*15/7/11 1:22
金魚俳句1*15/7/11 0:50
釣り俳句0*15/7/10 1:11
夏休み短歌3*15/7/9 23:27
玩物喪志自由詩2*15/7/9 22:14
腹鳴り俳句0*15/7/9 21:18
骨格標本短歌215/7/8 23:20
午後の曳航短歌0*15/7/8 0:44
銀河をこえて短歌0+*15/7/7 23:30
銀の雨短歌2+15/7/7 22:34
終末俳句015/7/3 19:44
午睡短歌115/7/2 23:18
真夏の記憶自由詩315/6/30 23:52
ピエタ短歌115/6/30 23:23
孤毒俳句215/6/26 21:38
夏待ち自由詩215/6/26 21:23
週末短歌2*15/6/26 20:58

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