恋人の心変わりを感じていた頃、辞表を出してくる社員がいた。

彼らはぼくをひどく傷つけた。

ひとのこころなんて分からないものだ。

思い返してみればそんなそぶりもあった。

そぶりかあ・・・・

人 ....
そうしてできた境界線が
ぼくを守った

いのちは 擦りきれる
曖昧な毎日
確かな真実ひとつ

ああ あなたが触れてくれたら
願い事で 水は枯れない
それならいっそ

溺れて
誰もいないうみで
ぼ ....
ふっくらと 光線を 中に吸い取りながら
梅が ごつごつとした 枝先に 咲いた
厳しく けなげな そのさまに なぜか
ある夏に訪れた 遠い島のことを思った 

出雲の孤島の海岸には無数 ....
駅に夕暮れが停車している

優しいエールが流れている


春を感じる

寂しくて

心地好い

何してんだ


駅に夕暮れが停車している

優しいエールが流れている
空港が近い

日本の街がそこにある

繊細だ

愛しい

地震に身をふるわせ

原発に傷ついている

人口は減り

高齢者だけが増え

円高に蹂躙される

このなかで生きてゆく

壊されない

ちいさ ....
かなしい真昼が

黄色い粉が降っていた

あれからです

遠い空が

あのしたで

かなしい真昼が

黄色い粉が降っていた
六分咲きの梅をゆく

見つめる訳でもなく

香りのなかを歩いてゆく

ちいさくなって

盆栽を歩いてゆくようだ


つぎの休みまで待てなかった

人込みはまだ

春ほどではなくて生を隠している

お茶 ....
電話番号も
メールアドレスも
指輪も写真も
前に進む為に処分した
1年前

この落書きだけは
捨てられなかった

飾りはしないけど
箱から出して
たまに広げる

今日は、あの地震から
ちょうど1年が経 ....
お昼まえのひかりが真白だった

じっとりと固く熱く股間が膨れていた

こんなに愛しい

前髪を撫でてあげながら

体をいじめることだけを考えていた

150もない女の子を泣かせていた


ふたりぼっち ....
ゴムを買って薬局を出た

冷えたぬるい大気が

工事現場のような明るさだった

さっきより空が黒くなっている

ああ、ぼくは、自由で不自由だ


アパートにひとに会いに行く

階段の音

暮らしの匂う ....
避難してきたこどもの入園を拒否するひとがいる

福島ナンバーの車をボコボコにするひとがいる

誰も知らない神様にも届かない

そんな場所で誰がために命を捧げるひとがいる


動物や虫や植物たちはどうな ....
朝起きたら予報どおりの雪だった

日常に旅が舞い込んできた

異国の雪のよそよそしさで

一日がすでに始まっていた

寒いのを閉めてカーテンをひいた


歯を磨き鏡を見つめた

磨くスピードが速く強く ....
風が強かった

雪が降っていた

さした傘にすぐ雪が積もった

歩くたびヌルッとした

べちゃべちゃとした雪

足裏も表も

駅に着く頃にはじんじんとしていた


手袋を忘れたから

指がうごかなくな ....
演奏の休憩のあいだ

テラスに出て風に当たった

永遠をものまねして

ぼくらには余念がなかった

それならそれでいいじゃないか

諦めがこだました

それならそれでいいじゃないか

意思が鳴っていた ....
ぼくの抜けた歯を

おばあちゃんが外に投げた

いい歯が生えるといいなあ、と思った

冷たい夜気が窓を駆け抜けた

ぼくはテレビのまえで正座していた

正座して見ていると

おばあちゃんはいい番組だと ....
缶入りの抹茶だ

ぼくはぬるくなってから飲む

ぬるい抹茶の味を口のなかで反芻する

お茶のお稽古で飲む抹茶はいつもぬるかった


幼稚園ではお茶のお稽古があった

お茶のあと男の子ともめたことがある ....
耐震性はありそうなんだけどね・・・・ 富士山が爆発で

その姿かたちを変えてしまったら

あの容姿をもう

見つめることが出来なくなってしまったら

やはり過去なんだ

ぼくらは過去で出来ているんだ

過去とは原因のことではない

過去と ....
43歳の大人の男なら

こんなふうに言うんじゃないか

こんなふうに動くんじゃないか

そんなことを考えながら

喋ったり行動したりしている


たぶんみんなもそうなんだろう

「普通」ってなんなんだ ....
微生物たち

腐敗があるから免疫系

反復と増殖

すぐそばにある再臨界

不穏や不安

その爆発のあとが大切


攻撃してくるものに守られて

守ってくれるものに攻撃されて

今をかさねてゆくことが ....
朝日のうえには宇宙

朝日のしたには地球

朝日のなかには明日

今日なのに明日

今なのに今日

行く先だけが今

朝日のなかには明日

朝日のしたには地球

朝日の ....
スタバの外で寒風にやられながら

さっき買った煙草

ビルディングの中

おとなのひとが突き刺さってゆく


貰ったものは捨てられないのに

なぜなんだろう

撮ったものなら捨てられるのは


スタバ ....
ぼくはポールマッカートニーだ

レットイットビーを聴くたび

いつも勝手にそう思ってしまう


解散したくなかった

みんな

遠い心になっていた

奔走したんだ

ねえ、母さん

ぼくは分かりません ....
ドビュッシーがながれる

そぼくな悲しみが

山のなかの

森のなかの

鏡のようなところに

妖精になって集まりだす

音楽は時間だ

時間のひとつの愛し方だ

コン ....
冬の朝

まだ暗い

しずかな夜

上澄み液みたいな夜

冷たさが柔らかい

鼻先が

頭が肺が

きよめられてゆく


激しい闘争とは縁遠い

曲解への苛立ちとも縁遠い

あくびをすると目が冴える
 ....
ぼくらは自然をコントロールしたいのか

ひとのこころをコントロールしたいのか

じぶんの感情?

政治経済だろうか

それとも差し当たって原発だろうか


コントロールによる幸福へのシステムは

もう ....
迷い道はトンネルの出口近くに似ている

出口から射してくる光を見ているだけなのに

トンネルから出たような気になってしまうところなんかがだ

ぼくらは保守的に出来ている

トンネルの外へはなるべく出た ....
駅の明かり

そこからひとが吐き出されていた

皆なんらかの仕事を果たして

人生の主人公のような影をして

駅から遠ざかるために動いていた


歩きながらひとを愛した

からだを愛するには

遠すぎ ....
かっ、火事だ!俺のことはいい、君は早く逃げんだ!

だからあ、俺も引っ付いてるんだって・・・・。
現代音楽のようでいて

懐かしい旋律も現れたりする

シマノフスキーにはそんなピアノ曲が多い

冬の夜に近い朝

外灯は暗い空に圧されるように

地に貼りついていた

柔らかな天地の香り

宇宙から与 ....
携帯写真+詩
タイトル 投稿者 Point 日付
思い出のなかへ吉岡ペペロ16*12/3/23 21:48
回ることなく 在ること瑠音112/3/19 20:00
出雲より 雲出づるるりら9*12/3/19 18:41
優しいエール吉岡ペペロ3*12/3/16 22:42
ちいさな命たち312/3/16 22:28
遠い空212/3/11 23:46
梅をゆく512/3/11 18:28
電話ちゃんこ212/3/11 12:10
白昼夢吉岡ペペロ212/3/10 13:03
29日まえの満月412/3/8 7:40
福島のこと、人間のこと312/3/3 21:30
今日のヨーグルト212/3/1 8:51
大蒜と石鹸412/2/29 12:53
意思が鳴っていた112/2/26 19:09
流れ星512/2/25 23:43
ぬるい抹茶3*12/2/23 22:45
写真を見てひとことvol.33花形新次2+12/2/23 19:52
タイムマシン吉岡ペペロ2*12/2/20 21:10
大人になれば612/2/20 12:32
そのあとの歌212/2/19 15:55
形がさわれた312/2/18 21:28
朝駆けの空のした312/2/18 10:37
ぼくはポールマッカートニー412/2/14 23:21
そぼくな悲しみ412/2/14 22:58
朝の街角312/2/13 6:17
コントロール012/2/12 21:21
迷い道212/2/11 22:09
春風のように312/2/11 2:21
写真を見てひとことvol.32花形新次012/2/10 20:57
シマノフスキーの調べ吉岡ペペロ612/2/10 7:25

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