あんなに近かったというのに
 今ではこんなにも 遠い

 その手に触れること 簡単な距離
 なのに こころ あまりにも 遠い

 君をまっすぐに見据える
 視線 けして 交わらない
 ....
 ふっくらとした頬の可愛らしい少女
 今はもう わたしの愛した 少女ではなくなった

 違和感 誤魔化して
 ああ かわい、頭撫でてきた

 少女 うっすら微笑んだ
 知らない人の笑 ....
 紅茶を淹れましょう
 薔薇のなかで ひとりきり

 温もり消えた ティーカップ
 冷めた紅茶は捨てましょう

 あなたがつくった 白いテーブル
 固いイスさえ 愛おしい

 主のい ....
神さま、神さま。
お願いがあるのです。
あんたは神さまなんだから、聞いてくれるでしょう?

なんだい人の子よ。
わたしに何を強請るんだい?
聞いてから答えようぞ。
言ってご覧なさい。
 ....
自由を求めた深夜二時
切れかけた蛍光灯がちらついて
たまにはいいだろう、
インスタント麺に湯を注ぎ
背徳は美酒のようだと笑った

呑めやしない珈琲のかほり
まるで大人になったつもりで
 ....
夢が泣く
夏が終わりて
失くす道
電話が鳴った。
出るのが億劫で仕方なかったけれど、
あんまりにも煩いものだから。

モシモシ。

面倒だったものだから、

「ムシムシ」

そう言って切ってやった。
電話は鳴 ....
好きと嫌いは裏表ではありません。
好きだけど嫌いです。
あなたのことです。

嫌いです。
でも好きなんです。

本当です。
嘘も時々ついてしまうけれど。

甘いものが好きです。 ....
「悪いとは思うが、預かってはくれないか。」


故郷の母に。
同窓の友に。
馴染みのあの人に。
寂しそうに笑う君に。

いつか引き取りに行くから。
押入れの奥でも良いから。
部 ....
誰も知らないひと。

誰かが傍に居ることを知らないひと。

隣で話しているひとが誰なのか知らないひと。

周りのことを知りたくもないから、知らないひと。

自分が誰なのか知らないひと。 ....
優しい嘘と残酷な真実
つきたい嘘とつけない嘘
死にたい私と死ねない貴方

ぐらりぐらり
アンバランス
シーソーゲームの毎日
片足浮かせてゆらゆらと
地に足つかない私たち

知ってい ....
はやく大人になりたいな
頬を薔薇色に染めて君は言った

子供のころに戻りたいわ
目の下に立派な隈をこさえて君は言う

いつどんな時
君は君の世界に満足するのだろう

僕は狂った時計の ....
知らぬが仏とはよく言ったもので
仏様には似ても似つかぬわたくしは
やれ 醜くも渋面を晒して
それでも 知らぬふり、
存じぬふりを 通しております

此の世の理は存じておりません
貴方の ....
朝、目が覚めると昼だった。
おかしい。

目の前にアナログな小さな目覚まし時計。
それは短い針が1と2の間くらいを指している。
おかしい。

時計が、ずれている。
電池、変えなきゃいけ ....
最後。
これが最後だと、何度覚悟したのだろう。
信じるのはもう仕舞いにしよう、
愛するのはこれが最後だと。

鋭利な言葉。
剥き出しの感情。
これがきっと貴方の本音。
知っていた。 ....
わたしは恥を恥と知りながら生きてきたのです
そうやってずうっと生きてきたのです
指をさしてはなりません
その背中は誰の背中

きっとわたしの背中でしょう

指先に愛しさを
老いて紡ぐは ....
瑠依(16)
タイトル カテゴリ Point 日付
こころ自由詩113/10/20 20:34
少女自由詩213/10/20 20:33
紅茶自由詩313/10/20 20:29
憎まれっ子世に憚る自由詩213/10/3 21:28
苦いのは、好きじゃない。自由詩113/10/3 21:07
夢が泣く夏が終わりて失くす道俳句013/9/30 0:54
煩いですよ。自由詩513/9/30 0:42
わからないこと。自由詩3+13/9/30 0:31
心を置いてきた。自由詩313/9/30 0:23
知らないひと。自由詩313/5/26 18:51
箱庭で踊る自由詩113/5/7 18:32
ネジ巻男の憂鬱自由詩513/4/26 9:05
嘆願自由詩113/3/30 22:24
異次元マイルーム自由詩213/3/30 19:55
莫迦が笑う、咎の果て。自由詩113/3/21 21:18
致死節自由詩913/3/19 16:36

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