風呂上りの缶コーヒーはうまい
自動販売機で買っておいたものだ
風呂上りの匂いは希望の石鹸だ
たっぷりと湯船に浸かって
嫌なことをすべて忘れる
ほんとはビー ....
仔犬のトイ・ヌードル
ももちゃんは
六ヶ月になった
体重も2.7キロに
いまはとっくんちゅうである
お手
お座り
ふせ
ハウス ....
AM4時になった
烏もなかない
あんなにゆきとあめをふらせたのだから
きょうは晴れだろう
まだカーテンは開けていない
眠剤が効かないので
朝早く起きてし ....
雪は雨に変わって降っている
みずからの重さを溶かして
まるで自分を打ち消しているかのように
その姿を相殺している
真っ白だった自分が嘘だったのだろうか
....
永遠に汚してしまった雪
悲しみの樹氷
スタッドレスタイヤで
刻んでしまった
{ルビ刺青=いれずみ}
寿司屋の父の背中のように
....
雪が降り積もった
体育の時間だった
ぼくたちのクラスは
暴力派と善良派に分かれていた
親分のいる暴力派が多数を占めた
雪合戦が行われた
少数派でもぼ ....
夜半
電灯灯に映る
雪の姿に
ぼくはあなたの
薔薇になれるか
聞いてみた
答えはイエス
あなたの胸に飾られて
ぼくはあなたを侵食して行く
....
ノックを受けた
10本 50本 100本
陸上競技場でだ
打っているのは父だ
容赦なく短いボールや
横へのボール
前と後ろのフライ
ショートバウン ....
隠し球に春をもった{ルビ゙投手=ピッチャー}がいる
冬という直球で勝負しているが
決め球は春だ
春という陽射しだ
投手の肩はそれを知っている
投手が球場に現れる ....
中央高速自動車道を
馬が走っていった
白髪の馬は
ジェットエンジンを積んでいた
街に向かって疾走していた
馬はミューズだ やがて火の玉に ....
六本木ヒルズ
森ビルに行く日が決まった
3月11日だ
森ビルの最上階には現代美術館があるという
美術の最先端がみえるのだ
新しい美の追求にどんな装置が
....
真珠を育てるあこや貝のように
ぼくは詩を育てるあこや貝でありたい
2005・02・17
父は帰ってこなかった
後で知ることになるが
街の花柳界で板前として働いていたようだ
華やかなところだから飲む賭つ買う
生活を送っていたらしい
ぼくた ....
遠くで犬が吠えている宵
ぼくはふらふら起きてきた
枕にアイスノンを乗せて
一日寝ていた
葛根湯を飲んでいる
一日寝ていて話題がない
元 ....
きょうはバレンタインの日とか
まったく忘れていた
チョコレートは大好きだ
先生をやってるとき
生徒からたくさんのチョコレートをもらった
チョコレートより酒が好 ....
母はぼくを背負って
毎日踏み切りを渡った
栄耀失調だったぼくは
医者に通っていたのだ
記憶は曖昧だが
ぼくたち母子は貧しかった
ある医者は
『下痢をするの ....
詩が書けるような状態ではない
保険証がどこかへ行ってしまったのだ
カバンを中心に探したが
どうしても見つからないのだ
もう病院からなんども督促されている
明日は持って ....
セックス・ピストルズ
のビデオを借りてきた
バンド名が凄い
パンクか
まだ調子が悪くて見ていない
セック ....
トロッコだった
小山が崩されて
中学校が立てられるのだという
その台形の天辺から
したの道路まで
レールが敷かれた
なんだろうと思った
今まで見たこともな ....
河原は枯れていました
ぼくたちは河原で遊んでいました
まだそう寒くはありませんでした
広い河原です
野球をやっていたのです
グランドがあり ....
優しい娘がいます
方角を間違えて北口へ出てしまった杖を持ったばあさんを
難解な通路を通って
南口まで案内してやったのです
そうっと肩口に手を ....
京都 大原 三千院
雪がふっていた
降り積もっていった
車はチェーンを履いていなかった
三千院で炬燵に当たりながら
湯豆腐を食べた
みやびな気持ちになっ ....
猪 鹿 蝶
六本木ヒルズ
森ビル
最上階
森美術館にゆきたい
現代美術の発信源だ
六本木には
よく行っていた
演劇を見に
....
琵琶湖疎水を眺めながら
南禅寺の豆腐を食べる
炬燵に入りながら
ぼくは君にビールを注ぐ
冬の一日
京都までやってきた
もう何回やってきただろ ....
今までに一度もならない携帯電話
今までに一度も震えない携帯電話
操作もよく分からない
それでも持っている
なにかあったらと
ポケットにいれている
....
灰色の山に日が沈む
昔純情だったぼくも
椿ではなく壊れた機械だ
モダン・タイムス
笑う気持ちがよく分かる
チャールス・チャプリン
喜劇は悲劇だ
幾重にも金 ....
朝だ
微熱がある
精神的なものだ
月曜日の朝には
いつも微熱があるものだ
まだほの暗いが
天気予報では晴れである
またバスに乗って
....
赤い椿の花が散る
湯屋では
手当てのしようもない
生理なんかなければいいのに
少年が蝉になっていなかったかしら
露天風呂の高みから
....
柳と風
プラドー美術館
黒いマントの少年がよぎる
鳥ではない
黒いマントの少年だ
マドリッド
ボスとブリューゲルを見に
はるばる来たのだ
信号待ちに ....
ソファーデ
タバコヲ
スッテイテ
ニゴッタナミダガポトポトオチタ
ノウノナカノシンゴウガ
ツライ
イノチヲ
タエサセテ
....
天野茂典
(412)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
あそこの鴉を撃ち落せ
未詩・独白
4
05/2/20 16:48
ももちゃんとお食事
未詩・独白
5
05/2/20 12:22
あんなにゆきとあめをふらせたのだから
未詩・独白
3
05/2/20 4:28
雲の上は晴れているのに
自由詩
3
05/2/19 17:26
父の背中のように
自由詩
1
05/2/19 10:56
交番につれ行かれるのをぼくは見た
未詩・独白
0
05/2/19 10:26
名残雪
未詩・独白
1
05/2/18 23:18
飛びつきながらボールをさばくぼくらの姿は
未詩・独白
3
05/2/18 17:41
春という陽射し
自由詩
1
05/2/18 7:10
やがて火の玉になっていった
未詩・独白
2
05/2/17 21:48
都会には烏が多い
未詩・独白
1
05/2/17 17:55
あこや貝
未詩・独白
5
05/2/17 7:46
その血もまもなく滅びようとしている
未詩・独白
20
05/2/16 18:07
アムールタイガーが吠えている
未詩・独白
4
05/2/15 18:21
チョコレートは大好きだ
未詩・独白
1
05/2/14 18:11
子供たちに母の背中を
未詩・独白
10
05/2/13 19:16
明日は持ってゆかなければ
未詩・独白
0
05/2/13 17:41
こんな日はどんな夢を見たらいいんだろう
未詩・独白
5
05/2/12 20:38
でもそれが乗り物であることはすぐ分かった
未詩・独白
2
05/2/12 17:09
野球が終わりかけようとするときに
未詩・独白
0
05/2/11 18:06
サッカーで日本が北朝鮮に2対1で競り勝ちました
未詩・独白
6*
05/2/10 17:49
ぼくたちの足元は回っているのだ
未詩・独白
1
05/2/9 17:45
八月の太陽をくれ
未詩・独白
1
05/2/8 17:28
琵琶湖疎水を眺めながら
自由詩
2
05/2/8 6:11
素敵な人と話し合えるかもしれない可能性を持っている
未詩・独白
1
05/2/8 5:32
金閣寺の夕映えは美しい
未詩・独白
1
05/2/7 18:11
天気予報は晴れである
未詩・独白
1
05/2/7 7:28
少年が蝉になっていなかったかしら
未詩・独白
2
05/2/6 17:37
ボスとブリューゲルはいっぱい赤い種をまいていた
未詩・独白
2
05/2/6 17:21
アリゾナ州まで
未詩・独白
1
05/2/5 17:38
1
2
3
4
5
6
7
8
9
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11
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0.22sec.