手のひらに乗るような今日
ニュース垂れ流し
季節はずれの雪
できなかったお花見
デリートキーが消耗
立ち止まれない、
色とりどりのマスク
冬物十割引
道ゆく手荒れ
傷のないランド ....
ばらばらの時間を指して止まっているいくつもの時計たち。食器棚は四つもあって、そのすべてにぎっしりと食器がつまっているーたいていが五つ揃えで、花柄で。商店名の入ったカレンダーや手ぬぐい(開封されて .... 春のなかで
君は自由で
ちょっと涙があふれそう

空が
向こう側にむけて
ぎゅうっと伸びていく
薄まっていく
絡まっていく

ぼんやりと窮屈な春のなかで
君は自由で
ぼくは ....
春風が つよくふいても
なびかないで立っているのに
触ればそのぶん減っていく
きみの 強さと弱さ

  コンクリートと
  まぶしさ を
  並列に考える
  どうして永遠が
  ....
ばかなねずみは、りこうなねずみとちょうど同じ数だけいる。
ぼくたちはばかなねずみで、たとえば角砂糖が落ちているのをみつけてはわあっとかけよって、けんかしながらあっと言う間にたべてしまう。そうして ....
風船をもったむすめがわあわあ泣く。
さまざまな色の細長い風船を、ねじったり束ねたりしてつくられていく傘や動物や花束。(空気を包んだゴムたちの)。
娘がつくってもらったのは大きな傘で、柄の部分は ....
わたしたちは 忘れてしまった
どんな手も
水を産むことはできない

湛えた夢が 溢れながら
事象を繋いでいく それが
現実でないことに
どれほどの意味があるだろう

裏返り 反転 ....
雨がふりだして
猫の恋も濡れる
傘はどんどん縮んでしまう

ウイルスが街を呑み
国境はふかくなる
社会と生活をかける天秤の
0の目盛りはなくなって

僕たちは星をたべ
想い ....
ふたりして春の間際で咲いちゃって あるはずのない青い花弁 小学校にうさぎ小屋があった時代、少女していた。
アニメーションキャラクターに似せた前髪、宝箱で溶けてく紙せっけん。
春生まれは生まれつき体が咲いている。蕾んでる時間もなく滲んでて、体はいそ ....
しかくい箱に居て
あなたに会いたかった
溶けゆく季節に触れ
あなたに会いたかった
傾いて 倒れかけて
あなたに会いたかった
切りすぎた爪が膿
あなたに会いたかった

ナッツ・ケー ....
「みつば…」と寝言しながら寝がえりをうつむすめの手のひらから、バニラの匂いがする。きょうは日曜日で、クッキーを作って焼いた。くま、うさぎ、星のかたちの抜き型、「ハートの型あったらよつばのクローバー .... パンはもうすぐ焼けると思う
夜が来たり
雨が降ったりする
人間の気持ちを傷つけたくて仕方がないときがあり
着替えて
街を廻る

そんなふうに
蓋をして
砂みたいになっていく
 ....
いもうとがきらきらした布に縺れて笑っている。わたしの知らない時間を束ねて。むかしのはなしをしよう、と言って連れ出した、四十分も無言で歩いて、ぐったりしたわたしをよそに笑っている。いもうとは清潔な幻 .... こどもが陽に反射してきらきらひかっている。よく見るとセーターに縫い付けられたスパンコールがいちいち光を跳ねかえしているのだった。
切花の世界は春を迎える。ラナンキュラス、チューリップ、スイトピー、ア ....
あおぞら ミサイル きれいな封筒
ひみつの話 くしゃくしゃの髪
そろえたつま先 うちあけられる
言葉のぜんぶがいたかった

鳥がないてた
高くて長くて 切れそうに
でも切れないで ....
さむい朝
世界じゅうで息は吐かれて
甘い詩をなめて生きていくの
といった
彼女が死んだ
夢の途中で転んだので
ためこんだ時がみんな流れてしまった

這う
ほそい道を
わたしたちはみんな
おなじように無意味
むかし
ただの風だったころ
女の子がうらやましかった
くつ下が白くて
かみも頬ぺたも
ひかり、ぴかぴか

そして
ただの女の子だったころ
女たちがうらやましかった
手も足も自由 ....
いつのまにか十月は過ぎて、ぼんやりした十一月、年の瀬をつま先に感じて葱を刻んでいる。
ねーままはさ。はなのどこがそんなに可愛いの?って質問、いちいち真剣に考えて、ほっぺなところだよ。とかどんどん ....
くまは瀕死だった
ぐるりを人間たちにかこまれて、
路上で、濡れて

だいじょうぶですよ
とくまは言おうとした
ひとりで死ぬから、だいじょうぶです

「殺せ」
とだれかが言った ....
咲くだけしおれる花の芽をつんで
これが愛だったらいいのにねえ
わらう

バスの座席が暗く淀むから
歩いて帰る
ぬかるみを

(これが愛だったらいいのにねえ)
ぬかるみを歩いていく ....
もうすぐ寒くなる
誓おうとして言いかけた
言葉を持ったまま
迷っている君が
好きだよ
いつまでも
言い終えないで
それがわたしの
永遠
爪から
ほそい光がでるようになってしまった
愛されすぎですね

医者が言った
でもだれに?
という問いには答えずに

気をつけてください
光のぶんだけ
影がたまっていきますか ....
月のかたむき
くまの夢
片方のこったパンの耳
この日差しのあふれた一粒を
こまかく こまかく
もっとこまかく、美しくみがいて
あつめて
天からふりまいたのを
永遠と呼ぶから
きみ ....
詩を書かなくなって
すわっていた
ぼくのゆびやひざこぞうを
こぐまたちが噛んでいく
あああ あああ
ぼくのゆびやひざこぞうで
きっと大きくなるだろうね
くまたちは
詩を書かないが
 ....
そしてほんとうに、
物事が終わり続けている。
かしこい 頭割れ たちが
計算して、
そのとおりに1日がすぎる。
知らない男と過ごしても、
きもちはすかすかさびしくて、
言葉のなかにだ ....
わたしのむすめのすごいところのひとつは、ドーナツの穴を食べられるんです。
あるときわたしがおやつのドーナツをかじりながら、「いつだってこの穴が消えちゃうのがせつないよね。」と言ったら彼女は「 ....
生きるのがやだったから死んでた
少女で
わからなかった
つめたいキスのさなかで
まぼろしをゆめみたり
空気に番号をふったり

誕生日のあと
起きあがった
世界の ふちのところ ....
あらゆる意味を浪費したんだ。
世界は存在するのに、
世界以外のすべても
同時に存在するんだ。
消費されていく、
(それも恐ろしい速度で!)
現れるのとほとんど同時に!
探している ....
はるな(1733)
タイトル カテゴリ Point 日付
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春風自由詩220/3/16 19:31
ばかなねずみ、りこうなねずみ散文(批評 ...220/3/11 16:45
メモ[group]散文(批評 ...320/3/7 20:01
水を産む自由詩820/3/3 16:46
かんたんにきえていく自由詩420/2/25 23:17
間際[group]短歌1*20/2/24 0:07
うさぎ自由詩4*20/2/19 15:23
しかくいはこ自由詩120/2/12 19:24
メモ[group]散文(批評 ...120/1/26 23:56
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自由詩220/1/17 20:01
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あおぞら自由詩320/1/3 0:06
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くまは瀕死[group]自由詩6+19/12/5 15:41
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誕生日自由詩119/9/26 23:31
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