最初から警察は、動機を絞り切れなかった。
営利目的なのか、
悪質な愉快犯に因る犯行なのか。

捜査はその両方の線で進められていた。
マスコミ報道が
一切行われることの無い様に
協力を得て ....
転校する前の緑ヶ丘小学校の時
担任の石川先生が音楽の時間に

みんなに宿題を出します。
今度の音楽までに
短い歌を作ってきて下さい。

そして音楽の時間がきたら
みんな次々と
学習ノ ....
海の化石を見つけた版画家は
化石のありかは
鯨の脇腹の骨にあると
教えてくれた

雷にヘソを隠す少年は
貝殻を耳に当てたことは無かった
潮騒は石狩の海で
聞いて育ったのだから

タ ....
いきがいの はきちがいで いきちがいになり きちがいになる こないだ酒の席で
目の見えない人と一緒になった。

産まれつきだから
中途失明よりも
葛藤を起こすのは少ないよ。

と、明るく言う。

缶チューハイと缶ビールを
手でまさぐるように ....
初めてプロレスを見に行ったのは
小学生の低学年の頃だと思う。
今はもう無いけれど
中島スポーツセンターに
とうさんが連れてってくれた。

三人兄弟だったのに
ボクだけを連れていってくれた ....
絞ったばかりの洗濯物が 
油汚れに黄ばみ汗ばみ
色柄物の色まで落ちてる 
あの店員ときたら
わざわざ説明してくれたよ 
オマケにシャンプーリンスの試供品付けて
色柄白物を分けることなく
 ....
まるで、することがないみたいに
夜の間、ずっと満ち欠けの月の境界線を
なぞっていたのは
愛の国から幸福へ行く為じゃないの
報復行きの切符が買えると聞いたから

「都市伝説かもね。」

 ....
『WE'RE・NO・ANGELS』邦題が、《俺達は天使じゃない》というロバート・デ・ニーロ主演の名作映画がある。首謀者の死刑囚は、逃亡の際に殺人を犯す残虐で、姑息で短絡的な彼には、最後に人質を取って、 .... 独身女性二人と
喫茶店でのデートは
楽しいもんだ

ただ意味も無く
だらだらと喋り合うのも
良いもんだ

二人は独身であるが故に
セクシャルには敏感だ

二人である事が
開放的 ....
この ままで いいわけ ない だろう
ほんとの こと いま つたえよう
こころ から きみを ぼくを
なかま ともよ と よべる かい

ピープルファースト  ピープルファースト
さあ は ....
二十六才のお姉ちゃんが十月に入院した
おじさんはボクに
「入院してから笑うことを忘れたみたいなんだ。」と
ポツリと言った。

ボクは、お姉ちゃんを笑わせることができないか
そんなことばかり ....
冥土にも知る人は居るのか
笑いが消え愁いの毎日
娑婆で見た弥三郎ばかり
もう誰もが信じられない
泣かないで
言い当てた
浄土を信じて


出る杭は打たれるけれど
ほらちゃんと揺らが ....
眉毛は太くて下がってて 
一重まぶたの団子鼻
唇厚くて下ぶくれ 
良いとこ一つもないけれど

語り口調はおかしくて 
さっぱり解らぬ話でも
話下手でもどもっても 
心のきれいな人だから ....
しどろもどろの口説き文句
口先ばかりの酔いどれ男
募る想いに夢を紡いで
そんなアンタは大嫌い

あん時悲しくてどうにもならず
泣いてすがって弱音を吐いた
そん時アンタが歌ってくれた
ト ....
光射す海 眠る水面を
波を起こし船は進む
果てない夢を 抱きながら

嵐の夜を 飛沫を浴びて
木の葉のように船は揺れる
心細さで 怯えながら

富みある街を 心寂しく
彷徨うように歩 ....
お前
なんで正月に来てくれなかったんだ
ワシは年越しを
家で過ごしたかったのに
医者が
外出も外泊もダメだ。っちゅうての

お婆ちゃんは
此処に居た方が安心でしょう。って
誰が
婆 ....
夢や希望も見失い 
怒りと憎しみ傷付け合った
その拳には一体何を 
握っているのだろう

共に始まり共に終わる 
思い出して欲しいことがある
どんなに詰まらないことだって 
それが暮ら ....
川辺に馬や羊を連れて
陽射しを浴びながら振り返ると
見渡す限りの豊かな草原の海

この地平線の遥か向うのずぅっと遠く
微かに白く朧気に見える
万年雪に包まれてそびえ立つあの峰は

草も ....
引き裂かれた心と体 
ほんの少しのささやかな幸せを
蝕まれた業火に焼かれて走りながら
帰り道さえ見失う闇の夜 
寂びれゆく街は揺らぐばかり
壊れたはずの夢が 
恥の上塗りで終わる


 ....
くじけた気持ちが満ちてくるのは
自分が気難しいせいだ。

軟化した脳で考えさせ
萎えた手で持つこと

折れた足で立つこと
遠くなった耳に聴かせる
衰えることを許さないかのように
若さ ....
地獄の中の九尾狐 極楽を知らず

ギリギリで見切る者は すれすれに見限られる

そろりそろりと のんびりと生きて来たのは本当だけど

依存でも 中毒でも 構わない 水や空気でも

 ....
自然体で生きられぬ 朝露も消えて

暁を覚えず穢土から浄土へ心焦がれて春の眠り

喩え乞食道のような身となれど満天の星

少子化の国家の空にたなびく鯉幟

愚かさに潜む賢さの種を見つけ ....
深まる夜に ぼんやりと月 すっきりと月

睡魔と闘うしかないのだ 人生の先輩

たとえば 心を込めたおもてなしには 裏もなし

満たされる訳も無かろうに 夜食べて

言い訳だけで生 ....
「恋文(loveletter)」ほど、切実に自分の想いに誠実で
相手に伝えることを強く望んだ文章は、他にあるのだろうか?

突然、激しく心を揺さぶられ伝えることがもどかしく
想うことその全 ....
元気にそして幸せに暮らしていますか?
もう 話すこともできないけど
ただ君にそう訊きたいのです。


あの頃のボクは 意気地が無かったから
君の心の呟きにも 曖昧に笑うしか なかっ ....
人には、
朝、目が覚めて「あぁ。今日も生きてたのか。」
と残念がるのと
「あぁ。今日も生きてて良かった。」
と喜べるのと
二つの人間しか居らんのさ。

ご飯が美味いか不味いかなんて
食 ....
以心伝心お月さん 何も言ってくれないの
月がそっと揺れてるわ 帰って行く太陽
悲しい瞳 星はどんどん増えていくわ
ねぇ 解らないことが多すぎるのよ 気付いて欲しいの

   雲をつらぬき突き ....
味も判らない 色の思い出したくない
僕の身体が昔より 元気になったからなのか
枕元にあった 初めて見た黄色いBanana 
正月の喜びと 帰ってきた親父の笑顔

出稼ぎに父さんたち  ....
焦がれて眠る遠き山越え 虹の癒しを遥か夢見つ 草原の海
風さえ香るか花をほんのり 染める光に そよ風駈けて早春の草
続く旅路に梢縫う風 清き恵みを 煌めく川辺でさやかに想う 
峰の山並果てなくそ ....
板谷みきょう(368)
タイトル カテゴリ Point 日付
だから、息を潜めていたのではないか。自由詩0*10/5/8 0:48
石川先生の思い出自由詩2*10/5/7 23:50
喘ぐ藍に狼の巡る海自由詩1*10/5/6 16:53
ちがい短歌1*10/4/30 0:22
当たり前ということ自由詩6*10/4/30 0:07
プロレスとうちゃん自由詩4*10/4/29 23:24
お洗濯、楽よ〜(落陽)[group]自由詩1*10/4/27 13:36
春告鳥と不如帰と鴉自由詩2*10/4/3 10:00
出遅れたお詫びと後ろめたさ散文(批評 ...010/4/3 2:59
デート自由詩3*10/4/3 2:42
人間だから 「ピープルファーストの歌」[group]自由詩010/4/1 2:32
お姉ちゃんのこと自由詩6*10/3/29 22:45
弥陀に逢わずにいられない[group]自由詩2*10/3/29 22:26
あれはいつものこしゃくなびびんちょ[group]自由詩1*10/3/29 22:02
さよならマチルダ[group]自由詩0*10/3/22 23:09
風の行方[group]自由詩2*10/2/10 15:47
21時の消灯時間前のこと自由詩1*10/2/2 22:48
優しさと愛を感じて自由詩3*10/2/2 18:27
山を讃える歌の向こう自由詩1*09/11/28 16:36
引き返さずに生き抜く者へ[group]自由詩0*09/11/18 23:18
・∞00〇◯00時◯〇00∞・自由詩6*09/7/30 14:19
一行詩(十編)[group]自由詩1*09/7/3 12:23
[group]自由詩1*09/7/3 12:22
[group]自由詩009/7/3 12:21
一行の恋文(Love letter of One line)自由詩009/2/14 11:51
届くこともない便り自由詩2*09/2/12 3:38
まことのことば自由詩0*09/2/1 14:38
以心伝心お月さん[group]自由詩008/12/29 21:33
腐りかけのBanana[group]自由詩1*08/12/29 21:31
山を讃える歌[group]自由詩0*08/12/29 21:10

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