もう
なにも聞こえない
見えないけど
最後のちから
くちびるに集めて
ぼく
うたいます
きみに
あげられるもの 総目録
っていう歌

あー きみに
あげられるもの
夜のため息 ....
蕩児はついに帰らない
粗暴な海にうまれた いきものの
鰭のひらめきのような
ひとときを
ただ過ぎてゆくためにだけ
夏はあったと
ひとしれずつぶやく
ここちよい自虐に
おしみなく反吐を! ....
夜の洞をぬけるとき
火のしずくにふれるとき
眠りの軌道をすすむとき

蝙蝠のいらだちに とろける皮膚に
濡れた夢の繊毛に
からまり もつれて
声は発熱する

星のページを閉ざすとき
 ....
わがうたは闇にあまねくある星のいまはほろびし宴のなごり

この酒を忘れてならぬ痛みさえ癒されゆくをかなしむひとと

寂々とさくらしべふる宵闇にただのみかわし酔いどれていた
なんか今日は疲れたなあ
雨だったし

なんか今日はやる気がないなあ
酒のんだし

じゃ
そゆことで

明日も
また会えるでしょう
たぶん

たぶん ね
ついに血と樹液をかえて
バラのように笑ってみせても
風が吹けば くずれてしまう

そこは幾層もの雲におおわれ
とても降りて行けない
ぐにゃぐにゃの階梯に すがって泣いても

いつだって ....
楽しいな楽しいな 浮かれきって
すっかりアタマいかれて
めちゃめちゃに気分がいいぞ
身にも心にも花が咲き乱れて
へーい 公衆トイレへ私服に着替えに行く少女たち
へーい 車道にウンコすわりして ....
この高さから
とびおりたら うすい
皮膚はやぶれ もろい
肉はとびちるだろう
目をつぶって ほんのにさんぽ
前にすすめば それでおわり
わたしのくるしみは はたから見れば
ささいなことだ ....
真夜中にめざめて
足を 
なめなめする

よろこぶのは
きみではなく

ひとりになると
おそろしいことを
考えついてしまう
ぼくのほう

ひきとめておいてくれ
でないと死んで ....
眠りについたきみのそばを
顔も名前もないものが通り過ぎる
祝福のように

ほしかったのは
花でも香料でも焔でも雷鳴でもなく
星をちりばめた苦悩のようなもの

「悲しみを盛る器」
いの ....
 誰が吹いたか知らないが、ひと吹きの風がごちゃまぜの花の香気を運んできた。開け放されていた窓から侵入してレースのカーテンにぶつかった。カーテンは後ろへ飛びのくような格好で家の内側にふくらみ、左右に風を .... ここは何処でもないところ
かつて私が暮らし
いまも 少年の私が
棲んでいる町


 ※



 森の向こう側へ大きく曲がっている道なりにトモコが姿を現した。固い雪の面をキュッキュ ....
 昨夜パーティで食べたものが悪かったのか、どうも腹の調子がおかしい。ひどい下痢だ。朝から何度もトイレに通っている。宇宙空間でクリスマスなどやるもんじゃないな。ズボンのベルトを締め直しながらトイレから出 ....  シゲジロウは大戦前の生まれである。
 幼くして酒屋の丁稚奉公に出され相当苦労した時期もあったが、まあ今となってみれば概ね平穏な人生だったと本人は思っている。
 戦場に駆り出された時も五体満足で本 ....
☆萩原隆詩「氷海」の場合




白い皿の上で
蟹を解体する

節という節をへし折り
甲羅を割り
白い肉をせせり喰う
朱金色の脚の内側を裂き
固いはさみを砕き
脳味噌をひらき ....
☆立原道造「さびしき野辺」の場合





いま だれかが 私に
花の名を ささやいて行った
私の耳に 風が それを告げた
追憶の日のように

いま だれかが しづかに
身をお ....
☆石原吉郎「若い人よ」の場合




私はちがうのだ若い人よ
私はちがうのだ
私の断念において
私はちがうのだ断念への
私の自由において
堤防はそのままに
堤防であり
空はその ....
 ☆山中散生「JOUER AU FEU」の場合




 
 いま私の手もとに「JOUER AU FEU」という一冊の詩集がある。このタイトル、外国語なので、もちろん読めない(笑)。が、検 ....
☆小山正孝「倒さの草」の場合




草むらに私たちは沈んだ
草たちは城壁のやうに私たちをくるんだ
倒さの草たちのそこの空に白い雲が浮んでゐる
青ざめたほほと細いあなたの髪の毛と
草 ....
 ☆清岡卓行「子守唄のための太鼓」の場合






 ご要望にお応えして清岡さんでいきます(笑)
 と決めたものの、待てよ、そういえば、この詩人の作品、まとめて読んだことがないのでは ....
 ☆北園克衛「花」の場合




雨の音とともに
黄梅が匂ってきた

風さへつのり
夜がふけていった

ひとり
詩集をひらき

友の詩を
すこし読み

菫さく野をおも ....
 ☆佐藤惣之助「燃ゆる町」の場合






 この作品は彼の第2詩集「狂へる歌」のなかの1篇です。

 見よ、冬の強い夜明けを
 彼女はとび起きた

 これが出だしの2行。「 ....
面白いです。
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  ☆村野四郎「体操詩集」の場合




 次の詩を読み設問に答えなさい。

花のように雲たちの衣裳がひらく/水の反射が/あなたの裸体に縞をつける/あなたは遂に飛びだした/筋肉の翅で/日 ....
  ☆黒田三郎「逃亡者」の場合




 黒田三郎といえば詩集「ひとりの女に」(1954年刊)であるらしく、はやくも60年代のはじめには「戦後詩人の恋愛詩のなかで古典的な位置を占める」(大岡 ....
みつべえ(385)
タイトル カテゴリ Point 日付
ポエムの断崖 エピローグ自由詩404/5/27 21:15
青年自由詩204/4/28 5:24
ワープ自由詩304/4/23 21:12
さくらしべふる宵闇に短歌304/4/16 7:11
じゃ自由詩304/4/13 8:00
ついに血と樹液をかえて自由詩404/4/12 7:56
ソウなんです自由詩404/4/10 6:24
ウツなのか自由詩404/4/10 6:23
真夜中にめざめて自由詩104/4/6 21:09
眠りについたきみのそばを自由詩404/4/6 21:07
Cats散文(批評 ...1*04/2/20 17:26
地蔵前散文(批評 ...3*04/2/14 7:06
2100年宇宙のクリスマス散文(批評 ...4*03/12/19 17:25
俵松シゲジロウの倦怠散文(批評 ...403/12/14 1:00
風のオマージュ その10[group]散文(批評 ...1203/12/5 12:59
風のオマージュ その9[group]散文(批評 ...603/11/29 12:49
風のオマージュ その8[group]散文(批評 ...503/11/22 17:06
風のオマージュ その7[group]散文(批評 ...703/11/15 20:54
風のオマージュ その6[group]散文(批評 ...8*03/11/8 10:18
風のオマージュ その5[group]散文(批評 ...503/10/31 15:20
風のオマージュ その4[group]散文(批評 ...503/10/23 8:53
風のオマージュ その3[group]散文(批評 ...703/10/17 21:57
ザイロライブラリーおすすめリ ...303/10/9 20:40
風のオマージュ その2[group]散文(批評 ...1703/10/3 22:34
風のオマージュ その1[group]散文(批評 ...1503/9/26 17:55

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