見えていたはずの夢も

視えていたはずの君も

ぽっかり穴が空いたお月さまのせいで

夜の中に溶け込んだ

この日に生まれたのは、冷たい冷たい蛹に包まれて眠った青い蝶々でした

 ....
直列回路

君はショートして壊れちゃった
おかしくって、おかしくって
そのまま電気を流し続けたよ

壊れた君は僕でまみれてる
うれしいな、うれしいな
今夜もまた愛をあげるよ
歩道橋の上から見上げた空は青かった――

青だけだった空はもうないのかなぁ?
四角いコンクリートが覆って暗い 今
散らしたシャボン玉を通して幻想は作られた

夕暮れで赤い空は泣いて嘆い ....
ザラザラザラザラついて
水の粒子たちが
金属と混ざれなくて
泣きつないでる

そのままそのまま
―――――地へおかえり
悠々と泳ぐ金魚をぼんやり眺めてた
お前は溺れないの?
届くはずもなくて
口はぱくぱく動かして
尾ひれはひらひら舞い動かす――

生き縋るように見えて酷く痛い
きっと きっと ガラスの ....
剥がれ落ちた僕のペルソナ

無言で僕を見つめてる

千切れそうな笑い

死んだような目

怖くなったから鋏でバラバラに切り刻んだ

風が吹いた ビルの屋上から捨てて処分

 ....
甘く綿菓子の匂いが追いかけてきた
揺れる提灯は僕を誘う
暮れた空はもう、おかえり
宵の小人に連れていかれてしまうよ


さぁ、いい子だから、おやすみ
水鏡を覗いたら映るのは君の姿と三日月でした。


その鏡に映じられたのは僕ではなくて…
嫌になったから蛍石を放って壊したんだ
広がる波紋 鳴り響いた鈴音 僕は闇に溶けた
残ったのは悲し ....
澄み渡る冷たい黒い日です。
ひとり森の中を駆け回る僕が歩いてる。
生きるために肺が酸素を取り込んで循環。
今日も呼吸は僕を侵しているようです。

まだ森の中から抜け出せずに逃げている。
 ....
張り巡らされた電線で
空色のパズルがほら
2ピースだけ盗んでポケットへ
握り隠して逃げてきた
君に1ピースあげるから


二人だけの秘密、僕たちだけの秘密
秘密基地の中に潜り込もう ....
舌にフォークを刺してみた


君は笑った


ほら

僕と一緒だろ、この赤色
揺らんでいる暮れが
恋人の宵に口づけを落とし
昼間に日干しした布団へ
滑らかに泳ぐよう沈んだ

暮れが眠りについた頃
隣人の顔が宵色に照らされ
誰?と問えば
無言で言葉が返る

青 ....
過去を知り、受け入れなさい
現在を見渡し、理解しなさい
未来を眺め、望みなさい

そして、死ぬまで、生きなさい
耳の奥が痛いくらいの無音
僕の中の心臓 ドクドク
ふと見上げた夢の中の朝空
僕の目の前に はらはら
ひんやりとした雪の妖精達

張り巡らされる五線譜
舞い降りる沢山の音符

空の音楽はい ....
母なる海
更なる深海
棲みつく
数多なる妖精たち
数多なる朱儒たち


暗闇の中
故意な主張もせず
透明の四肢六肢八肢
生命を明確に見せつける
体内の消化器官たち



威嚇用のLEDライトのよう ....
廃れたこの世界
疲れ果てて
この場より
消える為に
この{ルビ楽器=しんぞう}の
奏で糸に触れて
愛撫して

消滅の明る{ルビ灯=び}
が鎮静に
点滅

薄れゆく記憶
ぺたぺた 氷路歩いて
ぼんやり 空見上げて
天使の輪っか
お月さまを囲んでいました

競争しあうことのない円形
境界の曖昧な空
無口に佇んでいました


太陽さんによって闇の世 ....
つうっと
静かに脚を浸す
目を瞑りながら
とぷん、と膝を抱えて
まるで生まれる前の姿で

さあっと
周りの水温が脳内で渦を巻く
水のなだらかな揺らぎと
体内の血流がユニゾン
ま ....
「空って‥私たちみたいよね」

暖冬と呼ばれた日の朝
僕らはベンチに座ろうと
ほんの僅かに積もったキラキラと瞬く雪をはらう
空はまだ青白く薄い綿菓子のようなもやを浮かせる
お日さまも夢 ....
眼球の瞳孔に厚い膜を張り詰めて
下界から自身を遮断すれば
仄暗い靄に包まれた視界
赤橙色はくすんだ山吹色
些か綺麗な気もするが
疲れたからしゃがみ込んで
誰か待つような背中で
霞んだ ....
影が動いた
はじめまして、と

永遠に動くはずのなかった影が

信じる心など、とうの昔に捨てきった
祈る心など、とうの昔に燃やし去った
頼る心など、とうの昔に腐敗し消えた
哀しむ心 ....
君は気付いてた?

プライドがとても高い君は
いつでも僕の右斜め前
その半歩先を歩いているね
そこが君の指定席のように

表情を伺ってばかりの僕は
いつでも君の左斜め後ろ
その半歩後 ....
研ぎ澄ませて ききなさい

青の せせらぎ

青の こきゅう

青の ざわめき

青の 鼓  動


研ぎ澄ませて ききなさい
天井から降りてくる輝きは
いささか砂糖のように
甘くまろやかというべきか
幾重もの光と
何層にも重なり合い
反射し
刻を遅らせる魔法を僕にかけ

静寂の中に たおやかで
かつ 控えめ ....
アベルとアリスは仲のよい妖精の双子さん


人間界へおさんぽにゆくのも一緒


こわいこわい人間さんから逃げるときも一緒

おふろにはいるときも一緒


もちろん、眠るときも一緒

そして朝、一緒 ....
ぼんやりと見つめる先は
時に鮮明、時に不鮮明
過去が哀しんで現在の僕を憎んでるのが見えた
未来は微笑を魅せる
今日の朝、目覚めて僕は生まれた
今日の夜、寝付いて僕は死ぬ
はじめまして、 ....
美しいものは美しい

ただそれだけで、いいんだよ
ゆらり、ゆらゆら

ふわり、ふわふわ

くらり、くらくら



あおく、くらいそこを




残像をのこしながらまた
浮遊して


下へ下へ、深く深く






小さな酸素の気泡と比例して潜っ ....
木枯らしの吹く寒々しい秋へと一歩、足を踏み出しましたね



この“秋”と言う季節は何処か寂しく

追憶や追懐の気持ちが大きくなることでしょう



外の微かな気温差によって心も更 ....
し ん(29)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
記憶なき詩に唄う文書グループ07/5/14
投稿作品
蝶々自由詩1*07/12/29 18:46
切れたコンセント自由詩0*07/11/10 17:50
シャボン玉と幻想と自由詩0*07/11/10 17:33
自由詩0*07/11/10 17:11
金魚鉢自由詩1*07/11/4 17:54
ペルソナ自由詩0*07/11/4 17:51
子守唄 子守唄携帯写真+ ...1*07/11/3 21:38
水鏡携帯写真+ ...2*07/11/3 21:32
今日も夢の中に沈んでしまうんだね。携帯写真+ ...2*07/9/26 19:22
僕には甘すぎるミルクチョコ自由詩1*07/9/25 19:44
フォーク自由詩1*07/9/24 14:32
誰彼自由詩2*07/6/4 20:34
 生きなさい携帯写真+ ...8*07/3/16 20:10
音楽は空携帯写真+ ...6*07/2/20 19:45
fairy携帯写真+ ...5*07/2/14 21:43
記憶なき詩に唄う(二)[group]自由詩5*07/2/2 22:45
天使の輪自由詩6*07/2/2 22:37
沈黙の音楽自由詩4*07/1/31 23:04
ソラノシタ、君と自由詩5*07/1/29 22:15
記憶なき詩に唄う(一)[group]自由詩4*07/1/28 19:44
鳥籠に影自由詩4*07/1/27 22:48
君は気付いてた?自由詩7*07/1/23 0:13
地の果て自由詩6*07/1/20 23:04
君の温度、僕の涙自由詩7*07/1/20 22:33
アベルとアリス携帯写真+ ...5*07/1/8 21:20
過去と現在と未来と携帯写真+ ...7*07/1/7 22:51
ただそれだけで携帯写真+ ...7*07/1/5 23:26
ふらり、ふわり携帯写真+ ...2*06/11/28 15:51
10月13日、金曜日未詩・独白2*06/10/13 23:16

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