天使の輪
し ん


ぺたぺた 氷路歩いて
ぼんやり 空見上げて
天使の輪っか
お月さまを囲んでいました

競争しあうことのない円形
境界の曖昧な空
無口に佇んでいました


太陽さんによって闇の世界へ
追放されたお月さま
霞んでいるの
ひとりぼっちで哀しいのかな
まわりのお星さまが
月日が経つと
どこかへ消えてしまうからかな


お月さまの涙が流れ落ちた
一粒一粒に込められた

人間への憎しみ
孤独への哀しみ
絶望への歩み
太陽への頼み


みんな傘をさすけど
あたしはささないよ


自由詩 天使の輪 Copyright し ん 2007-02-02 22:37:25
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