むずかしいことはわからない
あそんでわらって
ころんでないて
つかれてねむる
ワガコのように素直になれたなら
きっと僕もなにかを得るだろう
疲れ果てて
今日が始まった人たちと
逆行して帰っても

朝日に照らされると
なぜか顔がほころんだ

時間は平等なはずなのに
僕の時計は気がつくと遅れている

一歩、右足を出すと
 ....
友よ
僕は時に背を押されて歩くのに
疲れたよ

身軽になるために
大事なものまで捨てて
登った山の頂上にあったものは山

週に一度の休日と
未来の何かにだまされ続けてゆく


 ....
先生は
花瓶に一輪の花を持ってきて
作文を書けと言う

こんなやつでも先生になれるのか
僕が代わって授業をしてやろうかと思った

考えても考えても
頭の中の言葉たちが整列してくれない
 ....
肺ガンでじいちゃんが灰になった

田舎のきれいな緑の世界に
黒の群集が蝕む

晴天がこれほど
嫌なものだとは

長い煙突から天に煙

じいちゃん
太陽もその最後の力で
灰色にし ....
ららら〜るるる
僕が魔法をかけてあげよう

ほんのひととき
空き缶が倒れただけで
大笑いできる魔法

どれだけ頑張っても
報われないってことは
必ずある
いつか君もそれを知るだろう ....
今日コンビニのおつりでもらった
平成17年産まれの100円玉は
驚くほど輝いていた

昨日道端で拾った
昭和産まれの100円玉は
それが世の常だというように
薄汚れていて



 ....
君は言う
もっと愛して欲しいと

僕は
まとわりつくでもなく
突き放すでもなく
つかず 離れず
そこはかとなく
君を愛す


君は言う
あなたの夢はなんなんだと

僕は
 ....
茶碗についた
食べ残された米粒のように
一人になって

通り雨が残していった
淡い湿気にたたずむカエルになる


きっと
この悩みが晴れようと晴れまいと
君が居ようと居まいと

 ....
そんなに僕が
何を考えているのか知りたければ
僕の頭を割って
その目で確かめてみるといい

そんなに僕が
何を想っているのか知りたければ
僕の胸を切り裂いて
その手で確かめてみるといい ....
―前略、お元気ですか。

突然ですが、私はあなたのことが好きです。大好きです。
メールや携帯電話が普及した今、あえてペンと紙を手にしました。なぜかはわかりません。なぜかはわかりませんが、私はこう ....
「3秒に一人、貧困によって子供が死んでいます」






ベッドの中
まどろみながら
心の中でみっつ数えてみる

1、2、3。
どこかで子供が一人死んだ

1、2、3。
 ....
最初はいくら鮮明に
美しく甘くても さ

5分もすれば味は薄れていって
10分もすれば風味だけになり

もう疲れきっているのに
飲み込むこともできず

うっとうしくまとわりつく
そ ....
たまには外に出て
散歩でもしようと
ぶらぶら街中を一人歩いてみた

毎日の張り詰めた空気が
あまりの快晴にどうでもよくなり
胸のあたりがくすぐったい

通りかかった音楽教室から
見覚 ....
炎天下の中
デパートの屋上で
僕はピエロになって働いている

何度も同じことを繰り返すだけの
つまらない芸でも子供たちは
大きな笑いと拍手をくれる

夕方になり人気が減ると
急に悲し ....
一人で見る星空と
誰かと見る星空は
明るさがまるでちがう

あなたは
捨てたものはもう戻ってこないが
失くしたものはいつか戻ってくることがあると
言った

あまりに昔に失くしたものは ....
眠っていた水面に
君の目から月の雫が一滴

やさしく体中を駆け巡る波紋
その振動は血管を伝い

僕を熱くさせる

ただ上だけを見つめて
僕らはスイレンのベッドに浮いている

君は ....
ああ

どうして

女の子と

おしゃべりするだけで

こんなに

心が

うるおうの
薄暗い蛍光灯の光をあびて
シルバーのリングが色褪せている

長い年月
狭い部屋にひきこもっていて

時間を止めようとしたはずの僕が
いつの間にかとり残されている

友人はすでに家族を ....
動物が獲物を狙うときというのは
獲物が獲物を捕らえた瞬間なんだって
そこが一番隙が生まれるらしい


コンタクトを必死に探していて
やっと見つけた!と立ち上がろうとしたら

机の端に頭 ....
歩いていこう

駅から家までの数メートルを
たまにはタクシー使わずに歩いていこう

すると知り尽くしたはずの近所に
コーヒーのうまい喫茶店が現れる

遅刻しそうになっても
慌てないで ....
やらなければならないことはすぐに投げ出し
豆粒ほどの夢も掴めず
君になにもしてあげられない両手などいらない

気がつけばひきこもり
やっと見つけた目標に走ってはすぐに疲れ
さよならを言う君 ....
ぎゅっ、ぎゅっ、と
降り積もったあつい大気を踏み分け進む

照り返す光で白く輝くアスファルト
まるで銀の雲の上

天を仰げば
目が眩む迷いのない太陽のまなざし

僕はあわてて目を背け ....
駅のホーム隅のいつも同じ場所に
仙人のような老人が

生きているのか死んでいるのか
疑問に思わせるくらい微動だにせず眠っている

ニュースで流れている
数字だけで表される悲しみは

 ....
「ねぇ、私達が生きてることって意味があるのかな?」

「ないね」

「あら。じゃどうして生き続けているのかしら?」

「グスコーブドリになりたいからさ」
英会話教室で
日本語のしゃべれる外人の先生が

アメリカでは大統領を呼ぶときでも
“YOU”なのだと言った

英語は世界の標準語らしい
くそったれだな

僕には大切な
お前とキサマ ....
世界中の苦労を集めて
みんなで均等に分け合ったら

僕の仕事は減るのかな

世界中のお金を集めて
みんなで均等に分け合ったら

僕はマイホームを買えるのかな

世界中の愛を集めて
 ....
詩を書くときは
つらつらと頭に浮かぶ情景を
言葉で紡ぐ

君と話すときは
顔色をうかがって常に一歩先を読み
少ない引き出しから言葉を選ぶ

お前と話すときは
くだらない楽しいことだけ ....
「夏休みはいらない。リセットボタンがほしいよドラえもん」

ドラえもんはどらやきを食べながら
うんざりした顔で
その丸く白い手を一瞬、僕の胸におしつける

「♪りせっとぼたん〜♪」

 ....
人ごみの中立ち止まり
無理やり自分だけ
時間を止めようとした

深呼吸するように
長い溜め息をつくと

指先から
どんどん体が透けていく

僕は会社で半透明で

友達に会ってい ....
みもる(49)
タイトル カテゴリ Point 日付
ワカコ自由詩016/4/25 9:49
大きな木偶の古時計自由詩308/4/18 4:49
自由詩4*07/4/28 3:36
白詩自由詩8*07/3/20 1:53
昇龍自由詩606/11/1 1:05
僕の魔法自由詩6*06/6/27 1:08
ここにある自由詩605/11/21 13:23
そこはかとなく自由詩305/11/3 13:01
とべ自由詩5*05/9/13 1:59
黒の箱舟自由詩2*05/9/7 5:10
恋文自由詩2*05/9/5 1:38
みっつ数えたら自由詩0+*05/8/25 10:13
僕はチュ−インガム自由詩1*05/8/25 1:25
僕と息子のあいつのためのレクイエム自由詩205/8/23 22:50
ピエロ自由詩4*05/8/20 22:37
トブヨウニ自由詩205/8/19 22:19
スイレン自由詩505/8/5 5:56
すいませんやっぱり男の子です自由詩6*05/7/31 15:49
浦島太郎ちゃん自由詩305/7/31 0:54
本能自由詩305/7/28 5:21
歩いていこう自由詩205/7/26 2:52
拝啓、乙武様。自由詩105/7/22 19:31
冬の虫ケラたち自由詩205/7/21 4:28
肥溜の中から産声を自由詩4*05/7/19 0:38
グスコーブドリのように自由詩205/7/18 1:33
標準はいらない^^自由詩3*05/7/5 17:48
ささやかなご褒美自由詩205/6/27 7:03
下手な鉄砲自由詩105/6/25 5:14
ドラえもんの「リセットボタン」自由詩3*05/6/19 16:41
透明人間[group]自由詩3*05/3/1 10:45

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