星光るタンスの奥に猫の国
風の夜メロンの飴を売りに来る
ねじれてる瞳の中のお菓子箱
裁縫を教わる度に消えてゆく
梅雨のこと傷つけ ....
抽斗で抽象的な像になる
雨上り 昼下りの坂道下る
記憶から見ると光になる笑顔
目を瞑るように箱の中をあるく
虚無感と実感混ざって複素感
歩くという行為がわたしの家だった
良い酔いの宵、いよいよよ よよいのよい。
時計みたいなメトロノームだけ鳴っている
水槽に流れるおだやかな時間
他者だったことを忘れて声になる
春色の初夏 黒板へ吹いた風
思い出せない想い出を持っている
ベランダの風が本体の人だった
あの時代自体が次第に時代劇
甘いお菓子は
甘い記憶になった
過去と陸続きの海が鳴っている
評論がひょろーんと長く伸びていく
立ち止まり止まらない川を見ていた
太陽のおかげで日蔭ができている
風が吹きクジラのように動く影
自転車と同じ速度の夏が来る
誰もいない町に佇んでいる言葉
つめたさに目覚めた朝の冷めた夢
有限の湯気が光になっていく
ここにない声を再生している風
何もないただ大切な季節だった
夕焼けが寝転んでいるニ年前
何も知らないから知らない場所にいる
俯くと五臓六腑も俯いた
夕暮れが立ち上がるまで影と待つ
校庭の日かげで涼しい風浴びた
いつまでも響く十七音だった
雪解けのように時間が解いた問い
読んだ人それぞれにうまれるフィクション
その週に周囲の鯛を調べたい
....
一秒ごとに散っていく桜たち
雨粒のひとつひとつに町がある
絶滅した場所に手紙を書いている
ワカメたち一秒ごとに増えていく
数年の呼吸 だれかとともにいた
心地いい五線譜の上 止まる時間
あの時には桜は咲いていたのかな
誰かが眠ったこと考えている
人の瞳にだけ映っていた幻
からっぽが呼吸している無風の箱
各々のどうしようもなく遠い個々
花畑みたいな色の花が咲く
きみがぼくに付けたぼくより大きい傷
夕焼けの有限の星で眠った
隙間から、ひかりが声を発してる
月の宛先は腕の先 つめを切る
存在しないものばかり浮かぶ窓
新作の昔話を書き上げる
すいめんに水だった雲ゆれている
飲食禁止の貼り紙食べるヤギ
嘘なんかいつもついてる四月馬鹿
入社式先輩風で風邪をひく
花粉症霞んでるのは目か空か
春の雷見て見ぬふりの自己嫌悪
誕生日もうロウソクは増やさない
この声がとおくの場所で鳴っている
赤や黄や緑が春に揺れている
思い入れのある思い出の出入口
春の蟲轟々と蠢く車
満月がめちゃくちゃキラーンて ....
吐く息や言葉で景色がくもっていく
あなたの知らない朝にあなたを知る
喫茶店 メロンソーダ色の記憶
自由律、再投稿
{引用=いろいろ至らない所がありますが、}
どうでも良 いけど、ねえ、髪 切らないの?
馬鹿ね。アタ シたちオバサン とオッサンよ
....
草木たち 話に花を咲かせてる
星はひとみたいに滅んでまた星に
「ないっすか? ナイスな椅子は」「ないっすね」
かき氷みたいな色の穏やかさ
人 ....
悠久のおしりが放つ悠久の屁
悲しみを抽象的にした言葉
ノリノリで私は駄菓子を食べている
本来の未来が見本でやって来た
句点の先にある空を見つめてる。
あっち向きこっち向いてよチーバくん
*チーバくんは千葉県のマスコットキャラクター。
いつも城北しか見てないけど池上は城南だから
この街を春は迎えに来たらしい
街の喧騒へと溶けていく喧騒
美しい言葉を愛し続ける街
マンボウをマクラがわりにシュンミン詩
えええぇー!! ここで会ったが100年目ー!?
UFOに乗って夕焼け眺めてる
銀河系よりすこしだけ強い人
あの店の美味しいパンを食べたい!!!!
川柳のように短い糸だった
文末の句点がもってる円周率。
文章の外へ脱字は逃げてった
匿名であなたと話す夜のまち
文字を操り操られ 繰りかえす
虚無感と空虚な虚空と感無量
本当に何も分からん時もある
熱い展開になってきた焼き肉
明日は明日の 火星は火星の風が ....
青空のように真っ青だった空
すごろくをすごくつくってすごす図工
どこかの地層に残っていた涙
ただひとつだけ言えることずっと言う
星ひとつ分の光がありました
くまさんが秘密の蜂蜜見つめてる
詩的な酢飲んで、酢的な詩を読むよ
わたしと同じ声質の犬ですね
きみを夢見てい ....
そこからの道は霞んで未知だった
牛を伴った仙人についての件
具体的な名前で何かを呼んでいる
涙こぼれ水平に戻ってくこころ
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【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
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