新型コロナに侵された日常を
静かに、掘り下げよう
自粛する日々から
できることを、探りだそう ....
天の川から
星がこぼれる夜
拾い集める妖精は
いつしか
ホタルのように
花の中で眠る
ベ ....
一人になるのが好きだと
そんなことほんとうは
思って欲しくないの
風の強い夜は
ウツギの細い ....
無垢な白い花から
生まれて来るのは
天国から帰って来た
赤ちゃんの姿だろうか
暖かい教会のよ ....
今宵、
白い部屋に
在るもの在るもの
自らの輪郭を鮮明にして
回流する澄み切った夜の空気に
....
たれさがりが奇麗だね
魚竜の鰭の一夜干しかと思ったよ
春のおわりを
そしてそれは夏のはじま ....
薄く剥がれ落ちていく
日常の内側で
ずっと
息を潜めている
(外は偽りの春)
やさしさ ....
読みかけの文庫本で
贅沢なものを知りたくて
貯金箱を崩そうとする
夜だ
もう間に合わない気が ....
「あのっ すみません」
それは大き過ぎる声だった。朝の慌ただしい駅構内はもちろん人でいっぱい ....
たなびくそらの彼方から
沈黙する
よるだね
ぼくたち
詩人も
涙を流して
沈黙するよるだ ....
ばっさりバイバイ
君とはバイバイ
今日の風は
わたしに吹いている
八重歯の可愛い子を探しに三重県まで行った。
しかし五重足りないせいで見つからなかった。
いっせいに死んでいく
わたしたちのかけらというかけらが
ただひとつの空という造語をめざして
....
天上の下
長い棒の先で
赤い皿をくるくる回す
バランスを取りながら
回る力のある限り
....
傷は鮮やかに
痛みはその次に鮮やかに
鬼蜘蛛の
運命の糸で できている
巣が軒下でほのかにゆれています
この巣に掛かっている命と
....
ーこんなところ欠けていましたっけ。
机の脚の角っこが欠けている。その人は不思議なものを見るよう ....
君の旋律に僕の旋律を重ねる
和音が取れたり取れなかったり
美しいハーモニーとは程遠いが
ユーモ ....
また来ると残る香りとひとすじの髪ひろい上げ皿冷える朝
またいつか近いうちにと笑うきみ会えたこと ....
部屋に帰ると
カエルがのりのりでダンスしていた
俺のヘッドフォンまでしやがって
ユーチューブで ....
きみは何かをみつめていた 僕の中で
それを打ち消そうとひと息の風が揺さぶって ....
21rows, 1.01sec.