この子を一緒に授かる
相手と出会うことができた
何度も恋を失ってきたのは
そのためだった
....
静かだ
ああ 静かだ
やっと夜の深まり
落ち着く己の神経が
闇の奥処に潜む
何かに触れる
....
遠くへ行ってはいけないよ
ゆっくり行くんだよ
雲のお母さんは
小さな雲を心配そうに見送った
....
あのう すいません
悲しみって燃える塵ですか
それとも燃えない塵ですか
どちらでもないです ....
恋と愛はヒトツか――
コガレ コガサレ モヤサレテ
ヒトメ シッタガ ユエニ コロサ ....
僕たちの声を僕らが聴いている
あなたへの恋にわたしは従うよ
樹みたいに綺麗な色でそよいで ....
秋が廻ってきた。
炊事をする兄の掌が楓になる。
母の一年忌ももうすぐ。
行方不明小1女児の
大規模捜索が打ち切られたというが
我々は大事なことを忘れてはいないか?
そ ....
いまから約四百年前
ちょうど今頃の季節に
徳川家康率いる東軍と
石田三成等の西軍が
天下を争 ....
8000m上空から
台風の目に
自称詩人を落とすことで
勢力を弱体化出来ると
自称気象予報士 ....
何処にもいかないでね。
そばに居てね。
君の{ルビ心=ことば}が全てだったのに
どうして置 ....
父親をののしる声が響く
父親は慣れた表情で導いてゆく
少し前を慣れたフリした私が歩いてい ....
冷房消したら亡霊も消えた。
夏が終わると部屋が広く感じる。
芸術とは鳥の巣なのだろうか
考えているうちに
卵がかえり
生命がアートになっていく
蛇が ....
家に帰る時は言葉もなく
今は庭の紫苑を摘むばかり
忘れないでと妖精が言う
思ってあげて ....
そこは見わたすかぎりの平原
誰もいない
誰も来ない
その平原のまんなかに
円い緑の丘
....
ぶどうの粒を
潰して戻らない
それは昨日の
命の音だけが
弾けて飛んでく
種みたいな夢 ....
あの夜の彼の涙をみてた星
十年も経てば未来が今になる
太陽のような黄色い傘をさす
恋割れた 悲しい夜は
ひとふたり つみによごす
このむねの 黒さがいやで
牛乳を む ....
遥か遠くでまた台風が発生した
一週間かけてこっちに向かってくるらしい
海水の温度が高いから勢 ....
欠けているものを持っていた
人より過分に持っていた
幸福のレベルゲージが
あがらないのはそ ....
マジでどうかしちまった
あぁイカれたよ
頭の中でヒトラーとマザー・テレサがSEXしてる
....
うずうずうず、のみこまれそうになる
うずうずうず、ぐるぐるまわる
ながされる、くるくるまわる ....
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