歴史は妄想の彼方にある
現実は忘却の中にある
未来は脳髄の何処かにある
いずれにしても無関心で ....
僕は一日、働いて
妻は入院中の周を日がな看病した後
落ちあった、ファミリーレストランの、夕の食卓 ....
ほんの{ルビ些細=ささい}な一言で
あなたの顔に、灯はともる。
ほん些細な気づきから
日々 ....
一日の仕事を終えた、独りの夜。
組んだ両手を、一つに{ルビ統=す}べるように
閉じた瞳の前で ....
薄紫色の波紋で充ちる夕暮れ
うつむく甘い風の香り
きらり 遠くに灯り始める 光の粒
あめ玉のよ ....
今朝はとても寒かったので
まだ暖まらない寒い部屋で
温かいインスタントスープを飲もうとしたら
....
木立を抜けた風が
遠い町のざわめきを運んでくる
夕暮れの空が誘っている
踊りだす色の魔 ....
滑らかな掌が 部屋の中で
私たちの内のどちらかをさがしている
(夜は こんな ....
春も遠く
降り積もる雪が
黒い瞳を希求する
それが例えば間違いだとしても
....
燈郷に致死量の雪が降る
ホール&オーツみたいな
ポップスデュオかと思ってたんだけど
クラシックなんだって?
珍しいよな ....
福耳の貧乏神はそのうちに福の神へと変わると思う
夕東風のUFOを呼ぶセレモニー
夕東風や文庫の帯に内田有紀
血を吐いて小さき手
合法じゃなかった
綺麗な蝶もきたない蝶もカメレオンにペロリ
庭から上がってきたのはサトゥルヌスである
雪の日に来るとは思っていなかったから
ろくに用意もして ....
いつもは飲むより食うのが得意なモエモエが今日は酎ハイを4杯も空けている。多分バレンタインが近いからだ ....
正義の味方様!
出番です!
はいはい
ところで正義はどこ?
今ちょっと 外出中で ....
雪を被った針葉樹の臍あたり
ふっくりと一羽の雀
小さな瞳に世界を映す
やがて薄曇りの向こう ....
おぅい 北極圏よ
寒気・冷気のかたまり
いい加減にしろよ
今日 ....
■あなたの書いた文章を■
あなたの書いた文章を
手紙のように読み返す
その中に私がいないことを ....
雪が降り積もる
形の上に
形のままに
雪が降り積もる
同じ重さで
同じ冷たさで
....
生まれながらにセンスがないという
逆境をものともせず
詩人として活躍している
佐村小路守忠相氏 ....
季節外れだと思いながらも
地元で行われる
小規模な花火大会を楽しむ
空気が澄んでいて綺麗に ....
ましろな朝。静かな朝。まだ誰も踏んでいない雪はどこまでも、白い。
「雪とけて 村いっぱいの ....
愛する彼の事は一旦置いといて
大好きな君に
あれも話せば良かった
こんな事もあったんだって
久しぶ ....
地球の外から見たら
雲の上
雨のニューオリンズは、
曇った窓越しに少しぼやけながら
淡く水色に滲んではゆらめき
傘をさして ....
都市銀行残高1円
地方銀行残高1円
ゆうちょ銀行残高11円
手持ち‥
だれそのひと
生きていれば いるほど
<
だんだん強<
なる
<
だんだん強<
欲望する
....
「生き残るために瀕死の僕は暴力を振った。怒りを物質化するとても美しい暴力だった「その暴力が美しい被害 ....
牙のある天使が夕焼けも見ないで
独り 膝を抱えて座っていた。
全身に受けた燃えるようなオレン ....
重なるたび、すこしずつ、わたしは失われ
すかすかの肉がさみしくて
取り戻そうと、ふたたび、重な ....
並んで歩く父と子が夕暮れの街を通り抜ける
父は子を見下ろしながら
子は夕陽を見上げながら
....
雪の降る今夜の冷たさ身に凍みて会話の中に綻び探す
.
星々は金銀の砂子
夜の空はつやつやと黒く輝く
赤く点滅しながら
ゆっくりと渡って行く夜間飛行
....
雪はライトに照らされて
数千万の点の直線になる
雨よりストップモーションで
風より ....
古い酒蔵のステージ
ドラム叩きとベース弾きに
ときおり目くばせしながら
ヴォーカリストの暴 ....
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