暗く
うっそうとした
朝に
あなたの手が
すうっと
のびてくる
顔のまんなかに
み ....
薫風が行く
あとを追うのは誰
梢にちいさないのち
めぐる季節への
地図を広げている
薫 ....
ひとつのこころからからまり
う、ま(み)れる
この顔はデンマークとか何とか
そんな緯度の産
しかもダ・ヴィンチの
妖艶ヨハネが指差す方角から ....
あんびばれんとな夜の街道を
風に揺れている二人の影や声や温度
はじまりの音色
揺れ ....
突然雨戸が
何語かで話しかける どうしたの、何
小さなビスケットの家の
窓には童話色のカーテン ....
お気に入りのアイドルグループの
ライバルグループしか出場しないことを
ブツブツ言いながらも
き ....
臭くて不味かった。
大きな種があった。
胃が痛くなり
腹が痛くなり
息が臭くなり
屁が ....
もう老いてい行くのみ
良くなる事はない
段々できなくなる。
元気になる事はできない。
挫 ....
今日もまた、ふらっと本屋に行った
漫画の棚の一角で あのひとに似たひとを見つけた
思わず凝視 ....
透明な
大きい壷の中を
一匹の蟹が歩いてゆく
のすり、
のすりと ....
ベートーヴェンは鍵盤が見える
ピアノが弾ける
楽譜が書ける
歌を唄える
人を愛せる
笑 ....
夢のような
青に
灰色を
ほんの少しずつ
混ぜていく
そして出来上がった
今日の夕暮れと ....
耳だった氷
が溶けて
もう、聞こえない
これからは
ハムが耳の代わりだなんて
勘弁して欲し ....
ラーメンを
おかずに
どんぶり三杯
デザートは軽く
天ぷらうどん
麻美ゆま ....
うすらびと そぼふりあめを なくまいぞ つかのまにはを まちてひらくや
かなしみに のびてくき ....
天気は人間のよう
雨は悲しみ
曇りは不安
晴れた青空は喜び
僕は晴れた
青 ....
木である私は風を感じている
昨日の曇天は特に蒸したが
今はどうだ
沢筋からの一縷の風が
梢を ....
幸福だ
カーテンを開けさせる
お天気を確かめさせる
朝を食べさせる
歯を磨か ....
妻の親切
伝道が終わった
週ごとに福音をつたえて
サタンの意地悪を
しばし逃れて
今日 ....
人々が真剣になる時
俺は最もふざけた格好をして出て行って
人々を一つ、クスリと笑わ ....
いまは6月の風が吹いている。
空には太陽があった。
雲があった。
そして月があり、星があっ ....
―アレ?どうしたの?こんな遅くに。
―僕?僕はちょっと忘れ物をしたんだ。
―もしかして君も?…… ....
僕はもう、誰とも友達になることはできないのだ。はしゃいでいた頃が懐かしい。考えてみると、友達なん ....
金魚草咲いて揺れてあなたが笑う
金魚草震えて怯えて雨が降る
私そんな花になりたかった ....
紫陽花は雨が似合うね
そう言ったのはあの人だったかしら
そう聞いたのはいつだったかしら
....
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