車庫へ還らぬバスは
停留所にも停まらない
ただ辻々で
わずかな客を乗せて行く
代金は要らない ....
はじめに
ことばはなかった
からだひとつで
うまれてきた
わたしたちは
....
真夜中に ....
もし充足な自由というものを経験していたのなら、私は詩に鮮やかさを感じたりはしない。分裂分析{ルビ=ス ....
夜とは本来暗いものであったということを
思い出す頃には
すっかりと目は闇になれ
波の形のいくつ ....
チョコレートケーキを
たべて
くれる
ように
メールを
メールで
ぜんぶ
めーるで
....
どこか静かなところへ行きたくて
あなたは本を開く
ぼくはすでに
本当に苦しい時にしか飲んではい ....
美しい模様が核を遠ざけて貪る無駄、憐憫を描く隙間に安らかな寝息が空を裂く、不明確な時間間隔の夢が笑う ....
真っすぐに投げ入れられた測錘――
それが判断であるなら
縦であろうと横であろうと
無方向でも
....
気にいった言葉だけを
大事に胸であたためる
あかあか燃える火のように
雪でかこまれていても ....
人混みでぶつかる肩々目だけが合わない
添え木して 何とか立ってる やじろべえ
蝋 ....
月曜日
私は歩けるようになった
姿勢が良いかどうかは
分からない
火曜日
....
もし、知性が裸になったなら
目は目として
歯は歯として
足は足として
一つの人格を持 ....
あじさいの花びらがもうどんな雨がやって来ても
救いようもないほど傷んでしまう7月にもなると
電線 ....
あなたに贈りものがあります
送り主のなまえのない
誰に宛 ....
迷い道はトンネルの出口近くに似ている
出口から射してくる光を見ているだけなのに
トンネルから出た ....
自らの意思に反して
もう一人の私が
何処か遠くへ歩いてゆき
おーい、と呼んでも聞こえない ....
120211
手が汚れては本が読めない
という愁 ....
今はもう忘れてしまったけれど
たったひとつ、
おぼえているも ....
乾かない靴はカラスにあげました
西のどこかへ
行くんだってさ
* * ....
ありったけの声で叫んだ二十四時右手で君の首を絞めてた
流星が流れる瞬間掴もうとしてる汚れた右手 ....
あなたから『終わりにしよう』その言葉待っているのに雨は止まない
飲み残しのコーヒーみたいにさっ ....
ひとりだけ堤防に
必ず置いてゆかれてまぶたが揺れる
背中を撫ぜている、撫ぜている
なぜて、いる ....
あなたが仮に
桃色が好きだとして
桃色の服や靴
桃色の家具と桃色の壁
すべてを桃色に塗りつく ....
夕暮れが走り
象達が戯れ
俺の死体は2〜3年も
放置されたまま
神々の遊びに ....
肉声はほのかに暖かく
人々の叫声はいつも
心ないものに聞こえるごとく
神が調整をし ....
ふたりとも人間
それぞれに
ちがうから
なにもかもは
うまくいかない
頭で ....
たまさかの昼
思いやみ血潮のごときぶどう酒を今日もまたクリスチャンたらむ
ヘンデルの水 ....
蜘蛛の糸で宙吊りにされた意識が
朦朧として微風に揺れる
埃だらけの部屋の片隅に
宙吊りにされた ....
と
ある日の深夜
僕をじっと見る
餌の器をじっと見る
再び僕をじっと見る
知ら ....
きのうあったね今日もあおう
渇いた歩道をまたあるこうね
手を繋ごうぬくもりがきえ ....
イマドキの女子にとって
バレンタインデーは
好きな男子にチョコレートを渡して
愛を告白する日で ....
ここは暗い
真冬なのにすこし暖かい
夜着を纏ったきみの
白い幽かな手を
所在なさげに見てる
....
詩をせっせと保存して
私はあなたを保存する
絵をせっせと保存して
右クリックの達人になる
....
おばあさんが 一人
風に あたっている
何もなかったように
日 ....
ぼくはかつて猫を飼っていた
あるいは飼われていたのかもしれないのだが
いつも隅っこの居場 ....
殺してしまえと
唐突に言う私の
死後の粒子が
太陽に戻る日がやってきた。
すでに月はない。
....
君にメールしても
いつも返信はないさ
どうせまた
エロ動画検索に夢中だね
君は紛れもなく
....
海が壊れていた
卵を殺す
そんな思いを込めて
卵を割り 殻を捨て
気味の悪い ....
あたしたちは
やっぱり同類だ
いつも寂しさを抱え
隙あらば
恋を探しあててしまう ....
変化をおそれるな
適者生存なんだから
幸せになろうと思うな
思えば今が
不幸 ....
欲求不満熟女料理のタグはカレーライス
エヴァーノートウェブクリッパー同期して
外れやすそうな蝶つ ....
駅の明かり
そこからひとが吐き出されていた
皆なんらかの仕事を果たして
人生の主人公のような影 ....
巨大な駅に降り
ぐるぐる同じところを何回もまわり
見上げれば
巨大なデパートが
たくさんそび ....
俺にはわからなかった
詩を 書くと言うことが 俺には
自然なリズムなので不確かだった気がす ....
柔らかくて湿り気のある赤ん坊の肌状の空間が薄いグレー。
空の成分について考える。
感覚と ....
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