長月の夜に
細かく降り注ぐ秋の雨
人も街も月でさえも
水煙で霞んでいる
そんな中
....
昨日コイというものを釣り上げた
捕まえたときは随分と暴れたものだが
家に着くころにはすっかり ....
青い空
うろこ雲
空の端で
太陽はオレンジ色に染まり
今日にさよならを
告げる
歌を ....
夜の帳がおり
夕焼けが冷めて
世界が暗くなってゆく
傾きかけた三日月の
先端のあまりの鋭さが ....
別に、大人びている訳じゃなかった。
煙草吸ったって酒飲んだって女の子を口説いたって喧嘩したって、そ ....
スモーキーカラーの空の中
手探りで引き寄せたのは
淡い溜め息
苦みの走った粒を
....
そうでもない時だけさ
不意に泣きだして どうしたの?
けたたましい その朝は
最近お気 ....
海の仕事に憧れる、
俺は初恋を望みます。
女子高生の、
紺 ....
あなたの遠ざかるうしろ姿
を見つめたまま立ちつくす僕
が遠ざかる曇り空の下
の駅前 ....
キミと築いてきた時間も、
キミと紡いできた想いも、
すべて泡のように溶けて、 ....
割られようとしていた
ひとつの陶器を盗み
よくわからない生きものを大量に殺し
....
背後の鏡を
窓を割りたい
何かが映る
ただそのことが許せないから
....
ヒーターのタイマーを入れ忘れてて 崩れるからだはどこにも嵌まらず
ぬぎ ....
派閥は形成できないの?
ひょっとして肝胆相照らすのもダメ?
なに、
抜け道は必 ....
夕刻の列車
窓に頬を寄せて
待ち合わせの停車駅で
夕陽を眺める
ほんの九分間
たとえば ....
在り合わせにかえって思いやりを感じる
わざわざ捻り出さなくても
無ければそれで誰も責めやしないの ....
こんな
青空の下で
あなたは
結婚式をあげる
おめでとうなんて
ありきたりだけど
言わずにはい ....
幼いころに
信じていた場所
いつの間にか
忘れていた夢
記憶の中に見た故郷は
色褪せる事さえ知らず
....
お外が嫌いなイエネコは家の中だけがその世界であったために、野良猫たちに比べいのちに触れる機会が ....
何度もあなたを殺していた
言えなかった言葉を尖らせたナイフで
いつの間にか覚えてしまった
....
最近 喉の調子が
めっぽうよろしくないのは
僕の満足いく唄を
歌わせてあげていないから
....
たくさんある言葉
ないと不安だったから言葉が
たくさん
あると不安だった言葉が
たくさんあっ ....
スライドする
夜の窓辺
あかい灯が
高速に乗って流れていく
ひかりの背に乗った
過 ....
夜明け前、一本の道を歩いている
ほの暗い中、歩みに合わせて
さまざまなものが流れ来て
そして去 ....
冨のある 海が運んで来てくれた
柔らかく 温もりのある
大きな桃を大事に育ててる
....
アレ。
名前なんていうのかわからないなんとなく通称で呼んでしまうものってありますよね。
....
石材屋の看板が光る
とぎ汁を固めたような色だ
熱帯魚みたいにきれいで
とても暗い
郵便受 ....
私の勤めているキャバクラ店は明日おでんデーらしい
ボーイの寺田君と内緒でつきあってるレナさ ....
ほっといてほっといてほっといて
なんでそんなにだらしがないのか
なんでがんばれな ....
鎖骨のくぼみにわずかに溜まる
水を求めて鳥が来る
町が沈む
のを、眺めていた
ついばまれ ....
秋風が心を浚う 冷たい風の行方を追う
ポケットに入れた携帯電話 着信音はメールマガジン
気付いた ....
拝啓から敬具まで。
保険会社のプラットフォームは、
全人類の安全は保障できません。
殺すこ ....
文字ということばと
手紙ということばは
どうしてどちらもletterなのか
この国でも
....
{引用=
約束したのに
やっぱりあなたが
来ない日は、
ばかな女でいることが、
....
らんぷの灯の下で
古書を開く深夜のひと時
遠い過去から
著者のたましいが
私にそっ ....
・死期を悟った飼い猫は、家を去る。
人に嫌われたいのは、自ら関係を絶とうとしてるということ?
....
背中で傷ついている
孤独の翼を
今こそ広げて
飛び立てばいい
傷跡で光ってい ....
振り返るたびに重くなる背中
判っているのに
また振り向いてしまう
怖いもの見たさな ....
君が一瞬見せた
微笑みの意味を
10年経った今
どうしても確かめたくて
君の去った
集合住 ....
心を和ませてくれる
笑顔を呼んでくれる
穏やかになる
グット堪える
乳房の
ぷにゅぷに ....
40rows, 1.09sec.