天空の城
見崎 光



幼いころに
信じていた場所
いつの間にか
忘れていた夢
記憶の中に見た故郷は
色褪せる事さえ知らず
街並みの変化に
寂しさを漂わせながらもなお
この身を案ずる


日常に疲れ
逃避に暮れ
弱さばかりを主張する人間心理
無情なまでの嫌悪と
非常なまでの身勝手を貫く
この壊れた世の中
似たようなニュースばかりの悲しい現実を
受け止めることしか出来ないでいた


そんなある日に
飛び込んできた面影
きれいごとでは救えない痛みを抱いてでも
無くしてはいけないものの象徴

信じていた場所
忘れていた夢が今もそこに
あるような気がしてならない





携帯写真+詩 天空の城 Copyright 見崎 光 2009-10-10 15:19:01
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