この星の基本的法則
物は上から下へ落ちる
リンゴも雨もテレビ欄も
いつだって片想い
用意 ....
ボクのご主人様は
いつも忙しそうで
あまり遊んでくれない
だから壁に八つ当たり
クロスはボロ ....
わたしの思考と身体が
世界と和解していたという事実!
サングラスをはずすと
世界が懐かしい ....
さて私の性癖を口実に
不埒な連中が窓の外にうろつき始めて
早五日ほど、経過したのであるが
....
朝露の滴る草むらに横たわり
私の身体はがらんどうなのに
脈を打っていた
温もりもわからず
....
昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんがいればよかったのに。
ある日、おじいさんは山へ芝刈りに ....
じいちゃん
間に合わなくてごめんね
ねぇ、じいちゃん
いつもと何か足りないよ
安らか ....
友が
過去を未来へと繋ぐ
生命の行事に参加した
かつて痛みを知った腕が
今は燃え上がる命を抱 ....
極めて小さいムカデが肘置きに隠れていて
散歩よろしく腕の白いところを這い回ってすぐ ....
雷鳴が声うしなうほど合一し
翼なんぞ削ぎ落とし作業する
銀河のカケラを食べてみる ....
煙草一本火をつけりゃ
鼻からイメージ
くゆらしてます
だってそうでしょ
香りに美醜なんて ....
食べるためでも、
死なないためでもない。
私が虫を殺すのは、
ただ、嫌いだからなの。
....
彼女たちの多くは
南方の島々へと
逃げる
言伝も
雨の日もなく
つつがない日々が
いっそ ....
この美しい風景も
友人の笑顔も
何気ない日々も
記憶という泉の中で
いつしか
セピア色に滲 ....
はじけるようなロック
聞きながら車の中
ラーメン屋にひたはしる
たまにはこんな夜も ....
棚引く雲が
鐘の音とともに
宵闇に溶け
片流れのひさしの影に
桔梗一輪
慕うは天に
焦が ....
ないのに 夕焼けで会ったことなど
どうしてか思い出す 燃えゆく空の淡い茜
いつまでも
....
走る
なぞる
並ぶ
一列にすらりと
みな潔く道路を進む
ルールに引き戻 ....
青灰いろの
ひかりのなかに愛人が寝ている
そとからは虫の音がしている
その不規則な ....
ぼくには歌がうたえない。月曜日、休日。
見えすいた嘘じゃないとゆえないことがあるのだと
あま ....
有機的なガラス球に映る
饒舌なアナログ風景には
浸透圧によって
軟化症の脳髄に滲み込む
適度 ....
星降るや靴を枕に庭で寝る
「カタクチイワシを一言で言い表すのは難しい」
爺さんがそんなことを縁側で呟いていたので
爺さ ....
スーパーマーケットの中で見つめ
回るきゅうりや蟹缶詰を
回転寿司のようにかんぴょう巻きを
色と ....
外に それに 託して
一振りする することを
手を どこかに
ファミコンひとつ 誰もいない部屋 ....
パパ1号とメールをします
また会わなきゃ
やだなあ
でも生きるために
全ては向こうからや ....
置き去りにされた
残骸の片方だけ残る後輪に
硬質ゴムの黒いよごれは、
動くことのない平衡を ....
ボリス・グロイス「ユダヤの逆説、ヨーロッパの逆説 —テーオドール・レッシングの『ユダヤ人 ....
棒人間は今日も黒い涙を流す
言葉よりも大きな気持を
整理整頓する
嘘っぱちな深夜通 ....
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