祝福
テシノ

友が
過去を未来へと繋ぐ
生命の行事に参加した
かつて痛みを知った腕が
今は燃え上がる命を抱く

その腕は庇護の門
やがてそれを押し開けて
子供は出かけて行くだろう
あらゆる光に満ちた世界へ
だがそこは
狩りをする者にとっての
約束された地でもある

それはかつての私達の姿
初めて立ち上がった時に
倒れる事への恐れはあったか?
覚えていない
思い出すのは
倒れた時に伸ばし伸ばされた
互いの腕の温度

いくつもの朝を越え
今ここに立つ友よ
初めての朝を向かえた
この生命のかたわらで
あなたの道を静かに祝う


自由詩 祝福 Copyright テシノ 2009-09-27 19:16:58
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