建物を見上げる
人がいる
建物が壊され
人は死んでいく
新しい建物を
....
浅黒い空に陰鬱な虫が踊る、太陽の時間に間に合わなかった雨上がり、そこの破れた ....
窓辺に
憂いて、待ちほうけ
きらめく川面に舞い散る
記憶の花弁
流れ、流れて
彼の國 ....
ぼくのこころがたまごだとして
それをてのひらにのせているとする、
割れないように ....
東京の晴れが泣いてる公園のブルーシートの青さに負けて
窓越しの隣の家のベランダのタ ....
庭の片隅に一本
忘れ去られたようなびわの木が
何の感情もなく立っていて
鮮やかなはずの橙色 ....
私の実家では風呂の掃除は当番制となっている、次男、三男、そして私だ。
私から始まり、次男三男と続き ....
『保護具は着用したか?』
馬鹿言うな。
身を守って飛ぶなんて、中途半端な事はしねぇよ。
身 ....
胸の中 小さな小さな思いが産声を上げました
一週間前の今日、心は空をたゆとう雲のように軽く
....
部屋の灯りを落として
一番好きな色を
描いてみる
君は似ている
遠くで暮らす ....
090412
後継者不足で廃止される事業
後継者はいる ....
君の青白い肌に
珠のような汗が浮かぶとき
毒を飲み干しているのだと 思う
世界中の美しい色 ....
なけない夜にため息
まだ言えない言葉がある
たくさん笑ったこと
まちあわせた駅 ....
夕霧が陽を囲む
疲れた眼には
輪郭をもたない橙が丁度いい
刻々と沈み
刻々と色を変える
夕霧が ....
ピストルは、ひとりでに人を殺したりしないのに
エンピツでだって人を殺せるのに
あんたは ....
自分を自分で部屋に閉じこめたまま世界を変えようとするなんて
あまりにも馬鹿馬鹿しいじゃないか
....
真昼に背伸びする
僕達の忘れ物が
緑のてのひらを
ひらひらと泳がせて
人の歩く畦の
少 ....
列車から見える世界は代わる代わる。
見ず知らずの街でも、そこにはそれぞれの「当たり前」の世界が ....
午前中は半病人だった男が
退化しつつある
足腰膝 ....
詩人は明日も唇を噛み至らぬ己を責めるのだろう
出来ないことを続けよう残念ながら君はまだ死なない ....
日曜の午後
卯月昼桜の下に居眠りて醒むれば片がはらはらと落つ
崇福寺その建つる跡訪えば青 ....
愛はただよい。ただよいにけり愛ならばただ酔ひにけりただの{ルビ媚薬=びやく}に
ふれる ....
また泣きたくなる夜が来た
誰かに解って欲しくて
独りだからどうしようもなくて
ただ ....
とたんに訪れた静寂に
鼓動は早くなるばかりで
意識はとうに薄れ掛けているのに
聴覚は研ぎ ....
光っている、その表面を、触れようとして、手を伸ばしてみても、
それは、無色透明な、光のようなもの。 ....
歩き疲れていつものコンビニの前で一服
座り込んでみようかと思ったけど
ちょうどヤン車がきたから足 ....
日めくりの太陽をくしゃくしゃにした夏休み
青空は何処でも青くて
桜は何処のでも薄いピンク色
分かってるよ
頭でも心でも
簡単に逢えないん ....
生きてます、息してます
たまに止めたくなるけど
疲れ果てると明日の朝が
来なきゃ良いとかたまに ....
見つめてると
雲が流れてきて
君の背中は
いつしか空になっていた
飛べない空 ....
30rows, 1.01sec.