リネンの隅に
残された匂いは
何を恋しく思わせる
布地の波の
泳いだあとの曲線に
躯を添わ ....
パーティを始めよう 3月の足音が聞こえてきたから
あなたに出会わなければわたし きっとまだ布団 ....
頼まれ事は
断らないをモットーに
どんな小さな雑用でも
どんな大きなお仕事でも
....
5万さい 生きたら
木の枝とか、靴紐とかなくなってしまうだろうし
手だって、しわしわで、骨ばっ ....
あー うまいわ〜
ひなあられ食べながらの甘酒、最高やなぁ
えぇ 今年の お内裏様 ....
月が球体だって
知らなかったら
どんな世界に
住めただろう
わざわざ
教えてくれなくて ....
閉じていた重い瞼を少ししかめて外に目をやればまだ夜更けのように空は蒼く
力の入りきらない腕と体に静 ....
ぼくが、
ぼくだけが
知らずにいるこころは
どこにありますか
どんなふうに
転がっ ....
あなたを藍して藍して
青に落ちる思いは紅
とろけてゆく私を
どうかどうか
優しくその腕で抱き ....
一人でウォークマンを鳴らす。
賑やかな教室から逃げる。ウォークマンを引っ掴んで。
休み時間になる ....
望みなんて誰の口からも聞いたことがない
実在しているのかそんなもん
空からの見えない圧力で今 ....
彼女は車を降りて
ドアを静かに閉めた。
結局はささやかで
しあわせな四年間も
こんなもの ....
あいうえお
かきくけこ
さしすせそ
たちつてと
なにぬねの
はひふへほ
まみむめも
....
このミルクティーがなくなる頃は
終わっているだろう。
全て。
話が途切れたら
....
じっとしてそとくちづける桃色の
耳たぶに来る忍び足の春
いきおいで踏んでしまえば ....
わからないものに質問しても
たぶん答は得られないので
秋の初めの風のように
いくぶん鋭い金 ....
木もビルも同じ様なもの
泥も道路も同じ様なもの
トキも人間も同じ様なもの
特別なものな ....
君を咲かせた
僕は水をやった
ただそれだけ
日曜の朝の風に揺れる
君はとても綺麗に見えた
....
短歌の中では
私の言葉は少し
窮屈そうだ
緊張しているのか
書き終えた後に
爽快感が無い
....
懐かしいあの場所へ
もう帰れないかもしれない
たくさんの夢を見た
懐かしいあの場所へ
もう戻 ....
雪がヒラリヒラリと
落ちては消える
無常
雪明り
音はない
鍋をつつく
幸せ
今日 ....
僕は
いつも通り
彼女を家に送り届けた。
「ありがとう」
それから少しの沈黙があった。
....
雪がとうとう
本当のことを話すと云うので
待ち合わせをした
溶けては困るというので
真夜中だ ....
人の筋肉や血管、関節の微細なフォルムを抽象化して、服は生まれた。服はほかにも着ている人の性格を抽象化 ....
今夜だけ君のためだけ降るだらう藤山寛美座大流星群
とりあえずどんな顔だか知りたくて鳩撃つための ....
どうでもいいんだけど
プリンアラモード
英語でいえば
プリン イン ザ スタイル
ようするに ....
風が穏やかだ
と書いたら
風がビューっと
ひと吹きした
ごめんなさい
中芝でふたりすわってランチした
ハムとキュウリのサンドウィッチ
彼女のつくったサンドウィ ....
暖かな日差しを受けて梅開く
菜の花や光溢れてよく目立つ
風光りすくすく伸びる菜の花よ
bird'eyeが
空色を映して
咲き始めた
もう春
ぶれることなく
春の道を
歩こう
たぶん
暗闇
こころに
色なんてない
色が
色を
呼んで
こころに
形なんてない
形が
形を ....
銀の海を游いだ
波一つない静寂の一時
ボクは魚になった
灰色の曇の波に月が ....
私が最初に詩を書いたと記憶しているのは、小学校一年生の国語の授業だったと思います。内容は絵と詩をセ ....
満ちた
なにが満ちたか分からない
でも何かがきっと満ちた
何かの一滴が落ち丸く ....
賑やかな街
漲ってゆく街を
歩く
レンガの
四角が
どこまでも続いて
見えな ....
胡麻が大好きで
ついに胡麻になってしまった
喜んでいたのもつかの間
胡麻は胡麻好きな人に ....
「サークル」
鈴木祥平
――聞いてくださいよ! 僕はどこにでもいる大学二年生です。しかるに ....
最後の雪が
また降りました
きっとこれが
最後なのでしょう
つめたいものと
あたたかい ....
あなたとどうして巡り会ったんだろう
真剣に悩んでみたけれど
そんなことはわからなくて
出会うべ ....
向かいの女性が視線を外した
僕は流れる景色を見ていただけ
自意識過剰
美しい声
美しい心
美しい体
一体いくつ集めよう
一体何時までかかるだろう
美しい ....
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