彼は鉛色の鞄
白いカンパスに
12色のアクリル絵の具
一本の筆で
いつも
橋の上で絵を描い ....
もう 幾分もなく
3 6 5 日目の
今日 が 終わる
死のう と 思っていたんだ
....
大晦日の夜
なんだかいつも
私は泣いている
けんかをして
怒られて
機嫌が悪くて
....
擬態の年を
擬態のままで葬って
一年一度のすす払い
年越しそばを頂いて
後は新年おめでとう
....
人を蹴落としてまで天国に縋り付いた奴等が
今度はヘラヘラ笑いながら
「こっちに来いよ」
何て言 ....
壊れない
壊れそうに見えても
壊れない
描き続ける
もっと楽しい明日
あの緑の向こうに ....
いつもの夜と同じだけれど
今夜はどこか違う
いつもの星が違って見える
いつも風音が違って聞こえ ....
チョコをちょこっと
チョコチョコ食べたら
ちょこっとチョコが
ちょこまかと
ちょこちょこどっ ....
蛙の子もう産まれるかひよひよと温かきそのゼリーの中に
雑音は頭の中で処分するあの夏の夜のa ....
今年最後の夕陽が沈んだ
いつもなら静かになるこの町も
夜になるにつれて盛りを増してくる
....
今日ミ○ドに行ったらサンタさんがぐったりした顔でコーヒーをすすってたので、
「お疲れ様でした」 ....
信頼を損ねぬように
しなくては
ならないと思いました。
ごめんなさい。
苦しかったのです ....
久しぶりにこの地に雪が降った
雪の降る朝の空は冷たい味がする
日の光が淡い空の向こうから染み ....
1月
行ってしまいました
2月
逃げてしまいました
3月
去ってしまいました
4月
兄 ....
規則正しく等間隔に
連なる車
まるで
親子のように
親戚のように
連なってい ....
時間は、時計のようにまき戻らないから。
聴いた唄は、流れて行くから。
キスは、一回目 ....
浮き彫りに謡う音はない
いまこの今
自棄も希望もなく
一体どうしたんだ
そんな声 ....
『Mi-26(人工衛星)』
マゼラン星雲で起きた知的生命体の滅亡を十三年前に観測した人工衛星 ....
来年も
ふたりは
ここにいるのだろうか
こんなに
おだやかな夕暮れを
落ちてゆく太陽を ....
たとえば空が
海から生まれたものだとしたら
鳥はおよぐものたちで
魚は羽ばたくものたちです ....
今日は、今年最後の日
1年という単位で区切ると、本当にいろんなことがあった
....
言ってはいけないことに
なりつつある言葉があって
もしくは
彼らには意味を理解できない言葉 ....
燃料係の私は、シャベル一杯に盛った
古すぎた印鑑を釜の中に放り込み、
列車は走り続 ....
静かに
指をあてた
静かとは
ゆらぎ
静かとは
雨
静かに
そ ....
毎年、大掃除をするたびに
部屋が窮屈になっていく
捨てるつもりでいた物が
捨てられない物に変わ ....
黒い眼
まっすぐに見つめるとき
伸びた前髪から覗くとき
大人びた輪郭
頼もしく引き締まる ....
覚えているのは
君の二階
屋根の上の雪割ウィスキー
酒の味など分からぬ ....
彼は一度もピアノを見たことがない
白いところと黒いところが
どんな風になっているかを
彼 ....
マリン・スノウが 結晶するように
思い出は いつか降り積もる
(人はただ)
....
今日で一年が終わってしまいます
贅沢できなかった日の方が多いけれど
笑えた日をたくさん思い出して ....
━例年大晦日の朝刊に掲載の墓碑銘を見て━
つつじが丘 ....
あ、
あさごはんが
きょうもやわらかい
そしゃくされた
いのちが
おなかに熱くしみ ....
You can't eat any more?
きみはまだ食えるはずだな?
顔の無い女たちを抱き ....
感情が
溢れるように
思考回路を、
意識を満たしていく。
存在しないはずの
出来事が
....
モンシロチョウが飛んできて貴方の心を奪ったの
気が遠くなるような炎天下あの夏の日
貴方の心はよろ ....
ナディは目を開き
暗闇に耳を澄ます
”野薔薇の蔓通り”は寝静まり
酔っ払いの革命歌も聞こえ ....
心の空洞に意味を埋められず
酒を適当に流し込む夜
足の冷たさに耐え切れなくて
靴下を履いた ....
中東の先の元首が露と消え波も立つまじ極東の島
同じ干支が二度繰り返され
私は何人の顔と
すれ違っただろう
美しい顔
怒った顔 ....
だめですか
勉強して偏差値上げなきゃだめですか
勉強したら
人を殺して良いですか
だめで ....
木漏れ日を見たくて
木の下から
ブルースカイを見上げたら
葉についていた水が
夏風と混ざり合 ....
哀しみのあなたに
なす術をもたない
わたしもまた
その非力さゆえ
自らの存在に
哀しみをお ....
42rows, 0.99sec.