わたしだって
夢見るおんなでいたいから
満月の夜
かぼちゃの馬車に乗り
お城の舞踏会にでも繰 ....
甘くない綿菓子が
細い線となって
時を紡ぎます
堪えきれずに
少しかじると
ただそれは ....
美しく
ひたすら に 美しく
どこまでも 紡ぎ 出して
醜く
比類なきまで に おぞまし ....
会えるかな会えるかなと思っていたら
本当に会ってしまった
....
まぁるい まぁるい
ビー玉のわたしは
ころころ ころころ
ころがって、
止まりきれず ....
敢えて言うなら、夕方のラッシュでみた
下劣で教養の無い、カップルの会話!
「空気読めよって、さす ....
かすかに 苦しく
内に 内に
とどまるな
きら きら と
光 ゆらいで
また
{ルビ水面 ....
採りたての野菜を
そのまま食べてもおいしいけれど
その食材を工夫すれば
もっとおいしくなる
....
揺るぎ無いものひとつ
残して
捨ててしまえばいい
朽ちた松葉に貫かれ
....
僕が “ふつう”だと思っていることは
僕が 僕を認識したり
僕が 他を認識したりする ことの
案内役 ....
「マーブル」
盗む手の平の中に赤溶ける机に隠した白い罪たち
「ラム」
砂浜に焼け跡残し ....
五線譜に音符が幾つもついた靴下をはいていったら
なんと運転席の男(26)がじゃれた。
「こら ....
写真を撮りたい、と云う欲求は一体何だろうと考える。
撮りたいと思うものはいつも空。
そして原 ....
相合傘 嬉し半分、ずぶぬれ半分
体積広いよ あいうえお
髪切った 強調半分、控えめ半分 ....
もしも私の子が重い心臓病にかかり
日本ではできない心臓移植手術のため
大金が必要になったなら
....
満月のキレイな夜は
ただ何も考えず ながめよう
今悩んでるコトを忘れて
満天の星 ....
群れて咲く淋しがりやのコスモスは気ままな風にこころ揺らせて
愉しいトレハロースには足が無いので
立ち泳ぎに疲れた僕らは毎晩
適当にチューニングをする
「糖 ....
落武者たち
刈られ逝く者達
農民たちは鋤鍬持って
彼らを刈る
ある者は恨みのために
ある者 ....
寂しい気持ちが居座って
なかなかお帰りになってくれない日は
意地悪な人のふりをしてキッチンヘ ....
満ち欠け体温に揺らぎ
天辺から途切れる
あなたのような電燈が
バチバチと胸を焦がし
....
座るところが空いていなくて
仕方なくしゃがんだ
光る突起をさわれば
流れるみたいだ
壁一面に十一 ....
電車は学芸大学を過ぎた
橙の薄日が
くすくす眼を射り
わたしは数年前に
逃がしてしまった犬の ....
湖の絵葉書が届いた
大して親しくなかった人からだけれど
きれいなので捨てられない
大し ....
音を立てて
私の胸に突き刺さる一言
ほんの些細な会話の中の
何でもない事実
その音は誰にも聞 ....
こんな日は誰が雲を運ぶのだろう
空を見る
雲が流れて
ゆっくりと ゆっくりと ....
主張する声が痛くて
面倒になって電話を閉じた
隣でこの子が
かわいく揺れるからカメラを向けた
....
朝を知らせる空に、
ひっそり5本線かくれてた。
音符の影は見えなくて。
朝の静けさは、このせ ....
精一杯の努力をします
秋風に震えながら帰路を辿る
色づいた葉々が擦れる音が流れ
それはあまりに儚く
夕焼けの明るさに ....
{ルビ掌=てのひら}にのせた
{ルビ一片=ひとひら}の恋の花
千切って夜風に放つ
そ ....
昨日は其処には無かった窓から
招待状を携えて
使者の使者があらわれた
見おろすと路上はすっかり ....
朱鷺色のお腹を見せて
金次郎が腹鼓を打っていて
鼓腹撃壌の由来を思い出す
金次郎の満足 ....
こがねに濡れた葉を踏みながら
いつしか夕餉の音も消えて
百年を灯している
弱く深深 ....
急いで道を歩いていたら
目の前の車が{ルビ理由=わけ}もなく止まった
(下手な運転してい ....
窓外に
枯れたまま{ルビ俯=うつむ}く
{ルビ向日葵=ひまわり}
夏
辺りを照らす ....
見つめ合って私ではないのがあなたです
目が覚めて一言目
やさしく囁いた
青い夢を見 ....
ごめんね
今まで気づかなかったよ
赤や黄色の季節の絵の具で
みずみずしく重ね塗り ....
見上げた天井にそれは映る
夜更けに甘い罪を犯す僕には
その幻が見える
艶やかな黒い ....
優しさを忘れずに生きたいと思います
外国の悲運な事故で死んだ人を想うくらいの
日本人じゃなくて良 ....
あか抜けたる通りにありて煙草屋ののど飴賞味期限切れなり埃もかぶってるし
賞味期限過ぎしのど飴べ ....
映画観て星見て渡る踏み切りの幅の広さよそぞろ寒さよ
イチジクの実の組立てが壊れて
甘いものだけが畳の上にこぼれた
あえなく絶えた通信の最後に
とて ....
今、この瞬間。
誰かと誰かが、触れ合ってる。
そして、誰かの涙か流れてく。
全ての ....
ヒダリノマナコ
ごろごろ
太鼓が鳴るよ
ごろごろ
猫が鳴るよ
のどが
渇 ....
革張りの
使い込んだ光沢の黒い
二人用のソファー
そこへ 少し沈み込んで
感動に不感症の ....
初めてきみの後ろを
歩いてみた
「ノ」
「ツ」
「ワ」
「心」
「ノ」
「又」
....
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