鼓腹撃壌
あおば


朱鷺色のお腹を見せて
金次郎が腹鼓を打っていて
鼓腹撃壌の由来を思い出す

金次郎の満足そうな
お腹の色は朱鷺色で
今にも欲ではち切れて
臓物汚物を噴き出して
雲の裳裾を紅くする
偽ダヌキの金次郎
キタキツネに指差され
北の宿から逃げ出して
義理欠き欲かき汗をかく
くたびれもうけの
股旅者のお地蔵さん
朱鷺のお墓で懺悔する
南無阿弥陀仏の
ニッポニア・ニッポン



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2003/10/12


自由詩 鼓腹撃壌 Copyright あおば 2006-10-15 11:02:30
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