かたかたかたかた
転寝の脇で何かが走っている
呪われてしまったように
僕の目はまる ....
本当の暗闇と出会う
それって
なかなか難しい
ひとつひとつの灯火を消しても
寝付けぬ夜に何処 ....
まだ秋だってのに
ストーブ出してみた
あっためてくれるかなって
今日はひどく傷ついた気分だって ....
コーヒーを、
空気と、
一緒に、
飲み込めば。
明日も、
一日、
何とか、
やれそう。
生まれたとき既に
月まで人は 行ったことがあった
抱かれている幼い僕の
進化さえ 掌の上だった ....
立ち並ぶ{ルビ欅=けやき}の枝に日は紛れ案外永き秋の午後かな
わたしの眼は旅をする
わたしの心は部屋にとどまる
都市から原野までのあいだで
眼はあらゆるもの ....
わかったことは
たくさんあるけれど
わからないことのほうが
わかったことよりも
ずっとずっと ....
ちょっとだけなんて
そんな大それた嘘は言わないから
このままずっと寝かせておいて
気休めや ....
ジャック・マイヨールは何で海に潜ったんだろ?
そんなことを考えてた
頭の ....
廃墟から走りはじめたふたりならねじれの位置をねじまげられる
竹馬を猟銃のように構えれば夕陽がは ....
そして狼は一頭で、
舗装された道路を、泥で汚れた足で歩き、
駅からマンションが並ぶ踏切を抜け、
....
僕らいつも
知らん顔で爪を立てる
僕ら 僕らのことが可愛いから
知らん顔で ....
1時限目が つぶれた 朝
キャンパスの 帰り道
銀杏並木に
ふたり
きみは
華やぐ ....
ためた涙のせいで光が星に変わるころ
あなたのために
誰かがきっとやさしい歌を歌うんでしょうか。
....
ひとむかし前まで聞けたとおもいます
土間の片隅で マツムシやコオロギのねが
それが いまは裏 ....
きみはかわいい
けれど僕はきみの眉間を憎む
特にその皺のできた眉間を憎む
だからき ....
朝焼け前の海に小船を浮かべ
冷たい海水から網を揚げる
その人の背中は何も語らず
先代の想い ....
一日の疲れを
音楽で流して
明日を夢見る
すっきり朝を
向かえる。
疲れが積もって行く ....
■ 置き忘れた5つの願い
01.過ぎた日の幸い
あの頃、あたりまえだ ....
茜の風に肩を撫でられ
少し頬染め
薄紅色に髪が笑う
少女の儚い夢のように
秋桜揺 ....
ちょっと調子にのっていた
そこを突かれちまった
まいったね
身体と精神がまた少し
イカレちま ....
どうして足のうらなのに
土を踏まないのだろう
そんなに凹んで
まっしろな砂丘のように
い ....
相反する心情を瘠せた天秤に揺らし
語り始めの薬指が気だるいエレジーを集めた
訪れの春 ....
コールバックは意味がなかった
君はすでにいなかったから
ぴたりとしまったドアをどうしようもなくて
私 ....
光が光をまとうとき
ひかりかげり かげひかり
静かに昇る
譜をめくる指
....
「脂肩脂」
「タンブラーに落ちた虻。」
「ほくろくび」
「語尾夢中」
「じだんだだんす」
....
大きい声を出すと
ずぼんがゆるくなって困る
とお兄ちゃんは言う
あたりまえだ
大きい声を出し ....
破れ、はためく帆と罪の波間にとぶ 潮しぶき
低い空の大理石にも似た模様が 狂い、ちぎれ
セイレー ....
通りゆく
たわわな枝の柿の実は
豊かな秋と心実らす
歩みゆく
連なる虫の声を聞く
奏で ....
座席のゆがみに手を乗せて、背に残る強張りをじっと見張りながら止まった駅に降りていく。階段の手摺の汚 ....
空に想いは寄せる
いつの日もいつの日もみつめた
あの青さだけが私の願いなのだ
{ルビ天鵞絨 ....
どうやら
あの絵の具たちに
とりあえずでは
あるものの
蓋をすることが
ようやく
できた ....
腐った水槽の中、濁った汚水の内、枯れた深海の底。
いつもと変わらないと嘆くのはいつものことです。相 ....
難しいことは考えない
人は考えたくないから本を読む
僕は本を読まない
思春期に読んだ本 ....
春の風に、ココロ揺らされて。
夏のココロ、激しく燃えて。
秋の夜長に、落ち着かされて。
冬 ....
そういつも野にいれば
季節の移り変わりが さぞよく分かろう
などと申されるかもしれない
....
目を閉じれば何もかも 見えなくなるはずなのに
目を閉じても瞼の奥に映っている
見たくないから ....
花畑泥棒ひそみて折りし茎緑かぐわし一日の終わり
街道に数まき散らす標識に道から道へと他人の静寂 ....
秋風に山騒ぎ立つ昼間かな「フリー」なる身の「ゆる」き光の
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