サイト内の作品やひとことダイヤリーで詩とは何か感じたこと[217]
2024 09/29 02:04
朧月夜

足立氏こんばんは。

コメントありがとうございます。

追加のコメントがあるかどうか、どちらかなと思って、どちらにしても少し時間を空けたほうが良いな、と思ったのですが、追加のコメントをいただいたので……それに反感とか反発とかではなくて、ただ、少し時間を置くと自分が考えたことを忘れてしまいそうなので、なので今のうちに言葉にしておきますね。
「辞書詩」について、わたしが「戦後詩」にも「初期のネット詩」にもけっこう見られると書いたときに頭で想像していた「辞書詩」というのは次の二つになります。
「よく意味もわからないし、実感もないけれど、どこかで見たような気がする、あるいはふと思い浮かんだ、ちょっと素敵な言葉だと思うので使ってしまおう。その結果読者が思いもかけないような高評価をしてくれたら、もうけものだし、そもそも詩ってそういうよくわからないものじゃない」──というスタンスで書かれている詩。こちらは、足立氏が下のコメントに書かれた「辞書詩」の定義に近いですよね。
それと、「自分が知っている言葉や体験を単に辞書的に書き下しただけの詩、つまり全体が言葉や、体験から来る言葉の、用法・用例にしかなっていない詩」
というので……、足立氏がどういう主旨や定義で「辞書詩」という言葉を使っているのかな、というのはもちろん思いましたし、過去ログを読んで確認してみることも考えたのですが、わたし自身も足立氏と同じスタンスで、わたしが「辞書詩」と書いたその意味なり動機なりを読み手に推測し決定してもらったほうが良いかな、と思えて、とくに追加での説明とかは加えませんでした。
というのも、その二種類の詩について考えたとき、文章をそのまま意味として解釈すれば、かなり異なるものを指しているように見えるかもしれないのですが、作者が詩を書いたときのスタンスというのを比べた場合、どちらもほとんど変わらないように思えて。後者の詩について、戦後詩でよく見かけたな、ということは思うのですが、後者のほうは全体で一つのライトモチーフしか表現していないということ、前者のほうはでたらめなライトモチーフを1つなり数個なり使っているだけ、ということで、根本的なところは何も変わっていないように思えました。
今書きながら思ったのですけれど、後者の詩から前者の詩は容易に創造されると言いますか、詩について何も考えずに戦後詩よりも新しいものを書きたいと思ったなら、必然的に前者のような詩も後者からの派生として出てくるのではないかな……という感じがします。
わたしとしては、どちらの詩にもあまり価値を認めませんが、現状のテレビドラマですとかアニメですとかは、そうしたスタンスで作られているものも多いですし、なのでいちように棄却して、つまり毛嫌いしてしまっても仕方がないのかな、とは思っています。どちらの詩を読んでも、わたしとしてはほとんど心は動かされないというのは変わりないのですが。
わたしも「辞書詩」という用語を目にしたことはないのですけれど、足立氏がそうした言葉を思いついたのであれば、足立氏なりにブラッシュアップしていけばよいのではないのかな、と思います。「辞書詩」として定義される詩、というのを考えた場合、あるいは知っていた場合、ある程度詩をイメージしやすくなると思いますし。逆に言えば、「辞書詩」というものの技法を知っていた場合、わたしが上に辛辣に書いたようなものを超える「辞書詩」というのも書けるでしょうし。

前のコメントも、前の前のコメントも、詩についての深い洞察が現れているように思えますので、そこからいろいろとまた思うこともあるのですが……それはそれとして、前の前のコメントを読ませていただいてから、作品のほうをもういちど読み直してみたのですが、ずいぶんと読み間違えていた部分があって……自分の国語力のなさに苦笑するものでもあるのですが、実際に読み違えていたかなと考えてみると、あまり感覚的には変わっていないようにも思えて。
そのときになにがわかったのかと言うと、ChatGPTの仕様のいくつかが想像できるな、という。
あまり重要とも思えませんでしたので、何がわかったのかは書かないですし、と言いますか、忘れてしまいましたが(思い出せば思い出せます)、とくにエビデンスがありそうな一例だけ挙げると、ChatGPTは一つの文だけ読んでその意味を決定しているのではなくって、前後の文と見比べた上で意味を決定しているのかな、という。その場合、再帰関数というものを使うのですけれど、「ある文と前後の文とを見比べていく」ということをした場合、長い文章であれば際限なくその処理が続いてしまうわけで、「何かしらの基準に達したら処理を止める」ということをしないといけないです。ですので、その「何かしらの基準」というのが、開発者によってずいぶんと変わってくるでしょうし、工夫すると正確になったり速くなったり、プログラマーの側では考えていて面白い部分かなという気はします。
inkweaver氏は足立氏が言葉を省略している場合でも、前後の文と見比べて(直前と直後の文だけではない)意味を決定しているように見えますし……、なので、なんでしょう、見方によっては高度なことをしている、と言うこともできるのでしょうけれど、再帰関数を使う仕組みというのは人工知能の基本ですし、今まではデータが十分に存在しないか、あっても使えない、あるいは処理速度が足りない、という理由でそういうことがなされていなかっただけで、基本的な部分は──この何年かでGoogle翻訳とかはかなりはっきりと正確さや処理速度が変わったように感じるのですが──あまり変わっていないような感じがして。ただ、今後ChatGPTを進化させていく場合、プラグラム自体を大きく書き換えるのではなくって、やはりデータベースのほうをアップデートさせるのかな、という。そのアップデートについていけるだけの仕組みは組み込まれているのかな、ということは想像します……

足立氏が「辞書詩」というものを何かしらの基準や判断材料として考えているのかな、ということをすこし思いましたので、とにもかくにもわたしのほうで忘れないうちに、ということでご説明させていただきました。また、何か読み違えていましたら、ご指摘くださいね。
ではでは。
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