○現代詩フォーラム短歌部○[143]
2005 03/30 16:40
本木はじめ

むむむっ?本木です!
もう三月も終わるですね。
ぽかぽか暖かくなってきました。そんなこんなで、、、


本木的三月度おすすめ短歌!!!


ピッピさん『題詠マラソン 001-010』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=32759
★発見が遅すぎたかなためいきの死骸あなたのために残した

これは読んだ瞬間、閃光みたいなのが走りました。
なにより『ためいきの死骸』とゆう表現にヤられました。
ためいきって、なんかせつないような悲しいような、やりきれない感じがありますけど、
そのためいきの、死骸。って、一体!?
ためいきのように、またはためいきを超えたせつなさ。
ためいきの息の根を止めてしまうほどのやりきれなさ。
しかも、それを『あなたのために残した』と、、、
そしてそれが発見が遅れたためだと、お題をきちんと料理している。
美しい歌だと思いました。

この歌と同じく、美しさを感じた歌が、


バカ男さん『誕生』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=34168
★火葬場できれいだと思った人が今、僕の子を産もうとしている

一読して理解することができなかったのですが、
断片的な光景がきらきらと渦巻きました。
はじめに飛び込んできた光景は、火葬場で(見た昇ってゆく燐を含んで光っている煙を)「きれい」だと思った人。の
姿でした。それから、後半で、今、(そのとき見た光のような、もしくはそこで火葬されていたひと。のような)
僕の子を産もうとしている。とゆう書かれていない光景が乱反射しました。
二度目に読んだ時は、今度は雨の降る火葬場にて参列者の中にいたひとを見て(あ、きれいな人)と思ったひとが今
(あのとき亡くなった親しいひとの生まれ変わりのような)僕の子を生もうとしている。とゆう光景が浮かびました。
だけど、こんな感じではなく、もっと不可思議な感覚がぬぐえなかったので、もう一度読んでみたら、わかりました。
火葬場できれいだと思った人=燐を含んできらきら光る煙が今、僕の子を生もうとしている。とゆう、光景でした。
つまり、今は亡き人が今、僕の子供を生もうとしている。もしくは、「僕」の中にその人の死(そしてその末期の美しい煙)は確かに何かを
生んだのでしょう。

まぁ、なんというかあれです、

あたらずともまとはずれw

と、グダグダになってしまってすみません。なんか批評めいてきたので、、、、ここらで。


そしてバカ男さんが続く

バカ男さん『春のグラウンド』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=33628
☆明日の朝何を食べようか、と手をつなぎ 春の屋上からダイブする
☆バスに乗り行ける所の限界は終点までと終点で気づく
☆空の一番高いところで溺死したよ。まだまだ子供だったね。

良すぎる、、好み過ぎる。
特に、空の〜、はイイ!です。


こもんさん『X階段降りて行くぼくらの』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=33694
☆真っ白な雪を両手にのっけるとああどこまでもきみを許せる

この歌はなんと言っても、「ああ」に尽きますね。美しく癒されます。


秋さん『アポロで弧を描きながら詠むうた』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=33831
☆白かったタオルについたチョコの色に瞬きしつつくわえるアポロ

コンセプトもの、大好きです。全首アポロ(チョコレート)について歌われていますが、
その中でも特に、この一首が凄く好きです。白かったタオルについたチョコのリアリティと、
瞬きしつつアポロをくわえる(きみ?)の表情とその光景がありありと浮かびます。


木立 悟さん『ノート(道)』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=33839
☆この道は誰が奏でる笛なのかさみしいばかりかなしいばかり
☆はたはたと星をつかんだ曲がりかど野をわたる声ふりかえる道
☆雪の上つづく足跡けだものと子らの歩みを見つめゆく道

せつない気持ちになりました。とてもうまく感情が表されている歌だと思います。
リズムも凄く心地よく優しいリズムで、音読すると更に魅力が引き立つ歌だと思いました。
僕は特に、はたはたと〜、が好きです。これも情景喚起力があると思います。
「野をわたる声ふりかえる道」ここ、凄く好きです。


ピッピさん『題詠マラソン 011-020』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=34049
☆赤の剥げ落ちたメガホン点数に反比例して響くつよがり
★エンジンの焦げたにおいのする街でしたくちづけが一番あまい
☆いつまでも鐘の鳴らない教室のとまった秒針きらきら光る


とにかくいい。赤の〜、情景が浮かびます。うまく捉えていると思いました。
同じように、いつまでも〜、みえます!
そして、エンジン。また長くなりそうです。
この歌の僕的沸点は、「街で」と「したくちづけ」で切れるところですね。
映画のワンシーンを切り取ってだぶる映像。
批評っぽくなりそうなんでこの辺で。
とにかく、しびれました。



とゆうわけで本木的三月度おすすめ短歌でした。
ほとんど意味不明な感想ですみません。
最近、短歌投稿が増えていますね。嬉しいですねw

ではでは。
ピッピ部長どうぞw
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