ノート(道)
木立 悟
この道は誰が奏でる笛なのかさみしいばかりかなしいばかり
雲のない空を見上げて歩きゆく光を知らぬ光の穂の道
はたはたと星をつかんだ曲がりかど野をわたる声ふりかえる道
踏切のむこうの熱とガラスの手すりぬけてゆく夜と火の道
のぞみ無きのぞみの声に身をさらし応えるままに凍えゆく道
空をゆく魚の群れから銀は降る水底積もる水紋の道
雪の上つづく足跡けだものと子らの歩みを見つめゆく道
短歌
ノート(道)
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木立 悟
2005-03-21 09:37:32
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