詩と散文を作る手段全般についての情報と意見交換 part2+α[105]
2012 01/04 12:44
……とある蛙

明けましておめでとうございます。

ちょっと書きたくなったことを書いてみます。
梁塵秘抄にある有名な今様についてです。

梁塵秘抄 359番め

1 遊びをせんとや生まれけむ
2 戯れせんとや生まれけむ
3 遊ぶ子供の声聞けば
4 我身さへこそゆるがるれ

一番有名な歌です。

梁塵秘抄考 小西甚一
「平成罪深い生活を送っている遊女がみづからの沈倫に対して身をゆるがす悔恨をうたったものであらう」とする。仏教の邪淫戒→僧侶の遊女罪業視からくるもの。法然の遊女救済の道などの前提的な考え方。

 素直に読むと罪悪感とは別物。つまり「我身… ゆるがるれ」はあそびに戻ろうとしている。

老境に入ろうとする者の子供の声による微妙な心理の揺れという解釈もある。1、2と4を論理的につなぐ3という極めて論理的な解釈→そうも読みたいが自分中心の読み方です。

「詩は絶えず時間を消す。詩は始まりが終わりで終わりが始まりでなければならない」

4は遊びにそそのかれ遊び出すという人の性みたいなものを謡っていると解釈できる。そのように解すれば4から1、2に繋がり無限連鎖

遊びは人間の性、本質的な部分か?? なんて事を考えてしまいました。今年の大河ドラマ「平清盛」の番宣を見ていてこの今様が使われていたので(笑)
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