「 こわちたのみっつめ。 」
PULL.







閉じこめている。

憶えているのは、
十三階を過ぎてすぐ。
足下の地面の、
もっと下から震えだして、
おおきくおおきく震えだして、
そして、
がこんとおおきい音がして、
止まってしまった。

閉じこめている。
わたしが閉じこめているものたちが、
最後の息をしてから、
もう随分の時が経っている。

肉が腐りだした。
ひどく臭い。
だが閉じこめているので、
わたしはいつまでも、
それに耐えなければならない。












           了。



自由詩 「 こわちたのみっつめ。 」 Copyright PULL. 2006-12-19 07:45:08
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