うたいてR
たたたろろろろ



トランプをあまりにも鮮やかにきったから彼は神様にマークされたの


洞窟のくずれる音が聞きたくてそうぞうじょうの空はももいろ



こころない歌がうまれた2秒後に全力失踪してく体温



例題を引き離したらポジティヴを超えた答えが鳴りだすだろう



告白の色って絶対白じゃないぶちまけるなら毒々しさを



ためらいを匂いにこめて(くもりぞら)あなたの声を待つふりをする


出会いから喧嘩別れもすぐ傍で見ていたような花がかなしい


永遠は出口のなかに隠されて朝のひかりは夢に食われた


とけだした赤はまだらに香りたち静かに燃えるなつかしの飴


「水銀がこぼれたような歌声ね。そんなの見たことないけれども」


凛と鳴る――――愛は炎にさつばつと切り刻まれて練り上げられる


夕焼けをハンモックから見上げてるバンジージャンプ直後の虫と



メイド・イン・タイワンの服に染みこんだ最上級の汗がかがやく



ハンガーにかけられているあの頃は虫にくわれて今なお紅く





指先でかくはんさせた体液を夜空にこぼす 絵筆よ走れ



 



短歌 うたいてR Copyright たたたろろろろ 2006-12-04 20:57:28
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