ふと、サッカー中継。
たたたろろろろ

サッカー中継をみていたのだけど、あまりよく知らない黒人の選手が、と名前も知らないくらいだからあまりというより全く知らないといったほうがいいんだろうけど、その人が「フリーだ!!」みたいにお国の言葉で仲間の選手から言われたかどうかはテレビでみていた、しかもさして集中もしないでみていた僕にはわからないけれども、なんかフリーっぽい状況、つまり相手方の中東の国の人だと推測されるキーパーと一対一になって、これは正確には黒人のほうからしたら敵がひとりいるのだから本当の意味でフリーな状況ではないのだけれども、実況の日本人、とこれは姿かたちは見えないけれども流暢な日本語で実況中継をしていたことから、おそらく日本人であるだろうと推測される人が「フリーだあぁ!!」と叫んでいたから、サッカーの試合の際にはこの一対一の状況をして便宜上は「フリー」だということにしてあるのだろう。って、ちょっと待てよ。もしかすると実況の人は「フリーだあぁ!!」と叫んでいたのではなく、彼は英語圏の人で「フリーダム!!」と叫んで自由を声高に主張していたのではなかろうか、っと。あっ。黒い人がボールを蹴った。そのボールは鮮やかに直線的な軌道でゴール方向へ飛んでゆき、しかも中東っぽいキーパーがその黒いシュートに反応したかに見えたのだが、ボールの軌道とは関係性のなさそうな方向へ飛ん「シューートォー!!」ああ、やはり実況の人は英語圏の人なのかもしれな「ああっ、ゴールに嫌われたあぁぁっ!!」あ、なんだ。やはり日本人じゃないか実況の人。と、黒い人のシュートしたボールはゴールポストに弾かれ気ままな方向へと飛んでゆき、それをたくさんの黒かったり中東っぽかったりする人たちが、我が我がというように追ってゆくのだ。僕は、「シュートがゴールに嫌われる」とはなんて詩的な表現なんだ、擬人法だな、などという事を考えていたのでは決してなく、ぼんやりと、僕はゴールに嫌われたくないなぁ、などと考えて冷めかけのコーヒーを飲んでいたのだった。


未詩・独白 ふと、サッカー中継。 Copyright たたたろろろろ 2006-11-29 01:14:40
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