ポリアモリー
atsuchan69

  他のだれかに抱かれ
  絹の光沢につつまれて蠢く
  薔薇色に火照る肌に
 美しく焼かれる、愛の痛み

 「僕が別の彼女とキスしても怒らないだろ?
  可哀想なあいつを慰めておやりよ、

 病気を心配するまえに
 疾うに始めていたよ、
 ――僕も君も
 深い愛で結ばれていたから

  たとえ非道と呼ばれても
  倒れた人を 抱き起すように、
  渇くものに水を与えるように
 愛しあうことが、許されぬ筈はない

  そうやって傷を慰めながら
  日の移ろいに咲く あまたの花の歓びに
 ベールを外し、自由の風にさらわれる
              番(つがい)の恋のゆくえ


自由詩 ポリアモリー Copyright atsuchan69 2006-10-20 23:19:19
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