ЁЙЭЖЯбК
atsuchan69

哀愁の風が白いキャンバスを揺らす
冷たいルビーと無邪気なスカーレットをパレットに置く
イーゼルは回転する地軸にあわせて移動し、
重力波”ξ”に押される歪んだ時空を支える

ペインティングナイフに 赤いことば」をのせる
キャンバスに散らばる
ううう、「悪意とも云うべき行為、
侮辱と、蔑みの色が背景をしつらえる

笑みと殺意の世界にふりそそぐ粒子の「七色
ざわめくイスラムの雑踏/
コーランの読経 )))
東京銀座を颯爽とゆく 女給の、菫の花の匂い

地雷痕の沼を すばやく泳ぎわたる大蛇
売りとばされる臓器と
貧しい国に生まれた子供たちの、輝くつぶらな瞳。
産業廃棄物の山より眺める黄砂の空に
浮かぶのは、遥か海の蜃気楼‥‥
今しも黒い液体を運ぶタンカーが静かに渡る

これらの事象を精緻に、
傾いた構図と東京電力に配慮しつつ 描く、左手に
ずっしりと重い「コルト・シングル・アクション・アーミー
唯、描けなければ もはや死ぬまで
早く、リボルバーを回せ! 

 ‥‥ЁЙЭЖЯбК‥‥

絵の中で世界は地軸を失う
古の魔術はCPUに封印された、

 :(破壊された寺院)
 :(地獄行きのジェット編隊)
 :(燃え上がるパリ、そしてローマ)

生クリームを塗ったジェノワーズに
あの日、飾り忘れた苺のたった一粒が
チョコで書いた君の名前とともに載っている
――誕生日おめでとう! 

今日はたぶん、世界が終わる日だ












自由詩 ЁЙЭЖЯбК Copyright atsuchan69 2006-10-06 20:12:35
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