「 」
atsuchan69

絡みつく蛇たちの螺旋の夜
巧みに縺れあう虚無と/いのち
淫らな匂いのする、耀う肌の粘りに
虹色の鱗は冴ゆる星の瞬きを映す
やがて消失する碧暗い空にむかって
聳える漆黒の怪奇な木々は
だらしなく枝葉を沼水へとたらし
薔薇色に曝される/「 」の夜明け

硬い岩肌に露出した声が
今しも、
谷間を覆う朝靄とともに
大地へ吹きわたる新しい風にのる
忘れられた声が/草原へと届く
花の美しさにも似た そよぐ声 )))
あれは清しい秋風にのって
光芒とともに天の原に響き渡る声、
封印された、「 」という名の声//



自由詩 「 」 Copyright atsuchan69 2006-10-03 22:02:11
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