光
桐野晴
自分にはあの人しかいないのに
あの人にはたくさんのものがあって
少し羨ましくて 凄く嫉妬
自分には醜い自分しか見えなくて
綺麗な光りを帯びたあの人のそばには寄れないんじゃないかと思う
汚してはいけないと思って 自ら遠退きたくなる
愛されることはなく愛すことを初めて知った自分と
全てに愛し愛されるあの人は
きっと出会えるはずのない存在で
奇跡が巡り出会ってしまった
出会えてよかった
愛せてよかった
沢山知った代わりに
沢山失った
それでも 愛してやまない
未詩・独白
光
Copyright
桐野晴
2006-08-22 02:30:41