昔は お立ち台で踊り狂ってた ママの格言 〜トップ3〜
Lucy.M.千鶴

ぼうや

物事には
三種の仁義と いうものが あるのよ。

バブル全盛期
汗も 涙も 散りばめて
狂ったように 踊っていても

楽しくて しかたない 振りをして
頭は 遣っていたものよ。

ひとつ
始めから 全てを信用せずに 注意深く

ひとつ
奥の手は 最後の 最後に 遣うもの

ひとつ
ちょいみせ! 見えそで 見えない スカート丈も その こころも

こうして ママは パパを つりあげたの

そう、 ずばり 玉の輿

パパは 大学中退を 卒業と 偽って

今では
あなたの 知っての通り
上海の 兄弟会社の
代表取締役 社長

ここまで 出世するには
そりゃあ 汚い事も
やって来たはず


そんなパパを ママも
心から 愛しているとは
云えないかも 知れないけれど

あなたが 許しても 許さなくても
ママは パパに ついてゆく


だって ママは 夕日の庭で
パパの背中に 悲しみと 孤独を
少し かいま見て しまったから・・・

そう
三種の仁義のなかで
もっとも 重要な
ちょい 見せ

つられたのは むしろ ママ・・・

見えそで 見えない
パパの本心―――


自由詩 昔は お立ち台で踊り狂ってた ママの格言 〜トップ3〜 Copyright Lucy.M.千鶴 2006-08-18 16:17:23
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