夢が見えなくなった
こめ

昨日までいた僕らの記憶がなくなった

曇った心にしずくが落ちた

この僕は消えない

夢と違う道を歩いていたのは僕だけ

いつでも帰れる距離だったのに

だんだん小さくなりやがて見えなくなった

この手で掴ませた

世界の光も

壊されてしまうのだろうか

タンポポが綺麗に咲いていた

よく綺麗に咲いてるね

僕はもうかがやけはしない

また夢が見えるかな

また生きていけるかな

この手がゆっくりと

空に手を伸ばし

確かにヒカル

僕だけの光をつかみ取った

ギリギリで見えていて

よかったよ

まだ悲しみの雪の中に追放されるのかな?


自由詩 夢が見えなくなった Copyright こめ 2006-04-28 20:03:46
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