ミルク
大覚アキラ

高台にある校舎の屋上に立って
乳色の朝靄に包まれた
狭い海峡を見下ろしている
島の影は霧の中に横たわる乳牛
潮の香り漂う牧場の朝のごとく
霧笛は牧童の口笛を思わせる
雲間からふいに
射抜くような朝日が差し
一日が今はじまる


自由詩 ミルク Copyright 大覚アキラ 2005-12-29 15:15:26
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