マフラー巻いて早足で歩くと汗ばむのに
カーディガンだけで信号待ちしてると肌寒い

そんな
三月の風に腰のあたりを撫でられながら
住宅街の隅の小さな公園のベンチで
悲しいふりして煙草をふかそ ....
論理の壁は
薄くスライスされたハムよりも薄い
その向こうには
茫洋たる混沌が果てしなく広がっていて
鼻歌を歌ったり
瞬きしたりしながら
涎を垂れ流している
ハム
ハム
ハム
ハムが ....
今日は
械兄と二人で なまく日だ

おれはいつまで経っても
上手くなまくことができないので
結局また 械兄の手を借りる

械兄がなまく姿は
何度見ても見事だ
まるで
棒婆がアルメラ ....
│  │  │  │  │  │  │  │  │


すれちがいざまの
レーザー光線のような
視線


│  │  │  │  │  │  │  │  │


ビーム
ビーム ....
からっぽの夜に
闇が打ち寄せてきて
からっぽの夜は
真っ暗闇の夜になった

真っ暗闇の夜を
黒い列車が静かにゆく
真っ暗闇の夜に
ゆるやかに溶けるように

からっぽの駅に
黒い列 ....
世界中のあらゆる拷問の道具が
天井からぶら下がっている
静かで清潔な部屋で
一人の野蛮人が
膝の上に乗せた子犬を
優しく撫でている

子犬は
野蛮人の膝の上で
まどろみながら
人間 ....
ファック、

ファック、

ファック。


真実の裏側にあるものが嘘だと
あなたが思っているのなら
それはあまりにも薄っぺらな思い込みだ

今夜
すべての祈りに唾を吐きかけて
 ....
満天の星空に向かって
思いっきり力いっぱい
犬の屍体を投げてみる
かわいいチワワの屍体

昨日まで尻尾を振って
部屋中駆け回っていたのに
今ではもうできそこないの
ヌイグルミみたいで
 ....
煮えたぎるシャンプー液と
干からびた深海魚

スプラッシュ

スプラッシュ

よく使い込んだ圧力鍋の中
降り積もるマリンスノー
華麗なシュプール描きながら
駆け抜けてゆく
最新型 ....
きっと
いつか
やってくる
その朝

世界中の
サイレンと
クラクションが
一斉に鳴り響き

世界中の
スピーカーから
ボリューム最大で
音楽が流される

生まれたばかり ....
あの子 運んでいるよ
よく冷えた
ミルクたっぷりのババロア
小さな手で抱えた大きなボウル
大事そうにゆっくりと

冷蔵庫とテーブルのあいだの
気の遠くなるような距離

すり足のスリッ ....
あの娘の
おっぱいが
ホンモノか
それとも
ニセモノか
そんなことは
どうでもいい
どうでもいいんだ

よく聞けよ
そんなことは
どうでもいい
どうでもいいんだ

厚手のコ ....
綿飴のような雪が降る
真昼間の御堂筋を
デモ行進の労働者たちに紛れて歩く

肩に 髪に
降り積もる雪が
おれたちの影までも
白く塗り潰してゆく

そういえば

子どものころ
登 ....
子供のころは
図鑑を見るのが大好きで、
なかでもとりわけ
『昆虫』の図鑑がお気に入りだった。

今ではあんなもの、
触るのも嫌だ。

蝶は、確かに美しい。
カブトムシやクワガタのカッ ....
腐ってる食べ物は
においを嗅げばわかるのに
意外なほど
見た目ではわからないんだ

ほんの一昨日あたりまで
テレビの人気者だったヤツが
今日は犯罪者として
ニュースを騒がせている

 ....
しゃがみこんで
つまみ上げてみてごらん
たいていは
どうでもいいモノゴトでしょ

そういう
どうでもいいモノゴトを
寄せ集めて積み重ねて
それで
できあがっているのが
世界なの
 ....
21世紀には
誰もが宇宙旅行を楽しんでるって
そう思っていた

前衛彫刻のような高層ビルが
エアチューブで結ばれていて
みんなそこを飛ぶように移動しててさ
リニアモーターカーが
東京と ....
暴力は
暴力でしか
止めることはできない

ならば
おれたちは
ただ黙ってオルガンを
奏でようじゃないか
殴れらても
蹴られても
銃口を突きつけられても
ただひたすら
黙ったま ....
公園の砂場で
きれいなピストルを拾った
氷みたいに冷たくて
ガラスみたいに透きとおったやつ
砂場の隅で光ってた
6連装のリヴォルヴァー
グリップはメタリックなブルー
冷たい人殺しの道具
 ....
ポチョムキンという言葉を聞くと
勃起した貧弱な陰茎のイメージが浮かぶ

そんな どうでもいい会話を交わしながら
目の前で行き来する
通行人の流れとか
振り子とか
ギロチンとか
アメリカ ....
数週間ぶりの通り雨が
アスファルトを濡らし
埃っぽい匂いが
足元から染み込んでくる

夕暮れの改札口目指して
傘を持たない人の群れが
一目散に突っ切るスクランブル交差点
そのど真ん中に ....
ポリスの名曲に、『見つめていたい』という邦題の曲がある。“好き”という感情はまさしくこの“見つめていたい”という気持ちなのではないだろうか。
好きなものは、どれだけ眺めていても飽きないものだ。恋愛な ....
まるで元旦の空のように
どこまでも澄み切った空を
ヘリコプターが一機
爆音を上げて飛んでいる
どこかに落っことした財布を
おぼつかない足取りで捜す
酔っ払いのように
無様にフラフラと
うちの近所に、やたらと犬のフンが転がっているエリアがあって、
そこを通る時は、かなり足元に注意を払っていないとえらいことになる。
街灯もないので、夜なんかは特に要注意だ。

昨夜もそこを通って ....
真昼の路上で、水溜まりがゆっくりとその温度を上昇させてゆくのを眺めながら、
チェリーソーダに浮かべたバニラアイスをストローでもてあそんでいる。
グラスの表面についた水滴が、この途方もなく退屈な世界 ....
オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ
オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ
オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ
オン オフ オ ....
死にたくなる理由を
全部集めて
バケツに突っ込んだら
そいつをぶら下げて
ブンブン振り回しながら
海まで歩いていこう
凍りつくような真冬の海まで
右手にはバケツ
左手は君の右手と手をつ ....
新しい日々
そして
新しい日々がまた何事もなく始まる
最初はちょっとぎこちなく
でも
どうせ三日もすれば
着古したTシャツのように
履き慣れたスニーカーのように
身体に馴染むだろう
高台にある校舎の屋上に立って
乳色の朝靄に包まれた
狭い海峡を見下ろしている
島の影は霧の中に横たわる乳牛
潮の香り漂う牧場の朝のごとく
霧笛は牧童の口笛を思わせる
雲間からふいに
射抜 ....
そんなわけで
行くあてもないおれたちは
足元の小銭を拾いながら
真冬の街角をとぼとぼと
歩き回るぐらいしかすることがないんだ
無遠慮な視線を巧みにかわして
無機物の保護色を纏いながら
自 ....
大覚アキラ(759)
タイトル カテゴリ Point 日付
三月[group]自由詩406/3/17 20:23
ハム自由詩106/3/17 19:46
なまく日未詩・独白106/3/14 1:28
ビーム自由詩306/2/26 18:15
暗夜鉄道[group]自由詩006/2/21 20:42
アイスクリーム自由詩506/2/8 20:39
アイズ・ワイド・シャット[group]自由詩206/2/7 13:00
禁じられた遊び[group]自由詩106/2/4 20:05
69未詩・独白206/1/31 14:38
爆音と静謐自由詩206/1/31 12:22
おっぱい未詩・独白0*06/1/30 22:23
自由詩1+*06/1/30 17:59
Pied Piper自由詩306/1/30 17:41
イエス、イエス、イエス。自由詩2*06/1/30 3:17
HUSH未詩・独白206/1/30 1:43
明かりを消して自由詩206/1/27 20:39
未来世紀豚汁自由詩5*06/1/27 14:05
暴力とオルガン自由詩406/1/27 2:52
リヴォルヴァー2006自由詩106/1/26 18:17
ポチョムキン自由詩006/1/24 13:25
自由自由詩106/1/19 1:59
TO SEE IS TO LOVE.散文(批評 ...4*06/1/18 18:52
泥酔ヘリコプター自由詩006/1/18 14:28
いくらなんでも歩きながらは・・・散文(批評 ...1*06/1/18 13:51
ポップな生煮えの憂鬱自由詩306/1/13 18:41
テレヴィジョンヴィジョン未詩・独白206/1/12 0:35
おっぱい自由詩7*06/1/10 2:36
新しい日々自由詩206/1/1 4:17
ミルク自由詩205/12/29 15:15
冬の旅人[group]自由詩105/12/29 10:03

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 
0.12sec.