夕焼けは天才
青色銀河団

俺の十字架のような運命が 
暴風雨のなか俺を突き抜けた 
透明な脳髄の音楽は 
花崗岩と衝突し 
恐ろしい火花を撒き散らした 
あおじろい疼きの樹木さえも 
脱出する未来から吹く風なのだ 
慟哭する悲しみに吹く風なのだ 
かつて俺が黄昏の固いかべにへばりつき 
独りで書き記したことばは 
薄暗い寝台のうえで 
立ち昇る蒸気となり 
俺の神経を逆流する 
涙となるのだ 

夕闇など
翳ってくる血にすぎぬのだから
この蜜柑色の
さびしき日本語のなかにあって
あきらめばかりで
痩せてゆくのだ



時間ときにさえ
さびしき文字を書き連ね
夕焼けは天才
夕焼けは天才
夕焼けは天才なのだ







未詩・独白 夕焼けは天才 Copyright 青色銀河団 2005-12-11 18:21:35
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